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第29話 何とかコナタに戻って来た俺は・・・

リアルで色々と起こり小説を書いている場合では無かったので、、かなり遅れました。

ようやく落ち着いて来たので、書き上げることが出来ました。

 「な、何とか戻ってこれたか・・・。」


 コナタに入る為の通行門の近くまで来た俺は安堵の気持ちと共に呟いた。


 ターキ村の付近で、明らかに強いと感じ取れた謎の女性二人組が姿を消した後、暫く恐怖で動けなかった俺。


 そんな俺に対し、丁度良いエサと見て、モンスターが襲い掛かってくるのが、この世界のクオリティーなので、狼型のモンスターがエサと見て襲い掛かって来たのを返り討ちにしなければと意識がそっちに向いたと同時に、恐怖で硬直していた身体も動き、そのままモンスターを返り討ちにすると、俺はその場からコナタへ向かって走って逃げた。


 それから休むことなくコナタまで走り、見知ったコナタに入る為の通行門の近くまで来たのだった。

 しかし、ターキ村で依頼をこなし、怪力熊の変異体と戦い、その上、このコナタまで全速力で走って来たのに、そこそこの息切れで済んでいるのだから、やはり、今の俺のこの身体のスペックは凄いわ。


 そんな俺の様子に、ミントやジャン達と共に初めてこの街を訪れた時に応対をしてくれた通行門の守衛のおっちゃんが、


 「どうしたんだ坊主、何だか息切れしている様だが・・・しかもあっちこっち怪我をしている様だが?」

 「・・・受けた依頼が思った以上にハードだったので・・・。」


 と声を掛けてきてくれたので、俺は詳しく説明する事はせずに、今回の依頼に関する感想を一言で返すと、おっちゃんは「そいつはご苦労だったな。お疲れさん。」と労ってくれたので、「どうも」と礼を返してコナタの街中へと入った。

 そして俺はその足で一直線に冒険者ギルドに向かった。




 「あっ!カズサさん、ご無事でしたか!!」


 ギルドに入り、依頼書を出そうと受付に向かうと、俺の姿を見た受付嬢のセリアが安否を確認してきた。

 と言う事は、ジーク達の言っていた通り、怪力熊の変異体の情報は俺が出てからギルドに通達された様だ。


 「ええ、何とか、その安否確認は怪力熊の変異体がターキ村付近に出没したからですよね?」

 「あ、はい、そのため村に討伐するための部隊が派兵されたと、カズサさんが依頼を受けて少ししてから通達されたのですが、村で派兵された部隊からお聞きになられた様ですね。」

 「ええ、故に薬草採取をする時は気をつけろと忠告を受けましたよ。」

 「その「その様子では怪力熊の変異体と遭遇した様だな。カズサ?」ようーギルド長!」


 セリアの声にかぶせる様に夕姫白蓮の声が掛かり、俺達が声の方を向くと、二階から夕姫白蓮が下りて来た。

 そしてセリアの隣に来ると、


 「それでその様子では怪力熊の変異体と戦った様だが、結果はどうなった?」


 そう尋ねてくるので、依頼書を差し出すと、夕姫白蓮はそれを受け取って読み、セリアも横から読んで息を飲んだ。


 「・・・まさか怪力熊の変異体を討伐したのが帝国の討伐隊ではなく、カズサさんとは・・・。」

 「まだ、話には続きがあって、これは直接、関係あるか分かりませんが」


 そう言ってターキ村からコナタに帰ろうとしたところであった二人の女性達の事ー感じた強さからチラッと見えた格好まで全部話した。


 「・・・ギルド長と同等、それ以上の強さを二人組の女性だなんて・・・。」

 

 驚きの中に若干の恐怖を交えながらセリアはそう言ったが、上司の夕姫白蓮は二人組の見た限りの外見を聞いた時、ピクッと一瞬反応を示したが直ぐに何事も無かったかのように元に戻り「ふむ」とだけ反応すると、


 「お前が怪力熊の変異体を討伐したのは理解した。その二人組の女たちについてもだ・・・。詳しい詳細は後日、帝国の方から使者を出すと書かれているので、その時にその事も報告しておこう。怪力熊の変異体の討伐報酬はその詳細を聞いてからだ。それでいいなカズサ?」

 「あ、はい、それでいいです。」

 「では先に本来の依頼である薬傷採取の依頼報酬を支払っておくぞ。セリア」

 「え?あ、はい、分かりました。」


 驚きで集中力が散漫としていたセリアだったが、上司の声掛けに我に返り、急いで報酬の5000エンを出してカウンターの前に出して来た。

 

 「カズサさん、今回の薬傷採取の依頼報酬です。怪力熊の変異体の討伐報酬についてはギルド長がおっしゃった通り、帝国の方の説明を受けてから決めますので、しばらくお待ちください。」

 「分かりました。」


 俺は5000エンを手に取ると、夕姫白蓮が「ご苦労だったなカズサ。」と声を掛けて来た。

 「どうも」と返した時、彼女を見ると先程までと違って、何処となく満足げな雰囲気になっていた。ひょっとして、先程までは無反応だったが、やっぱり俺が怪力熊の変異体の討伐した事が嬉しいんだろうか?


 そんな事を思いながら受付から離れると、後ろからセリナの「お疲れさまでしたカズサさん」と言う声が掛かって来た。

 まぁ、こういう風にここのギルドの一番の偉いさんと綺麗な受付嬢に労ってもらうのも悪い気分じゃないな。

 そう言えば、地球で勤めていた会社で上司からこんな風に労って貰った事はここ近年なかったな・・・。


 そう思うと何とも言えない気分で俺はギルドを出た。


 今日はもう日が暮れたし、一日十分に働いたのだから、昨日止まった『初冒の宿』にまた泊まろう。・・・空いているよな?




 「はぁ、今日も一日、無事、終わったか・・・。」


 あの後、俺は『初冒の宿』に行き、1泊泊まる空き部屋がないか確認したら、部屋がいくつか空いていたので、問題なく泊まる事が出来、そのまま食堂で夕食を食し(その際、俺の姿を見たら何人かギョッとしたが・・・)、部屋に戻り、部屋に設置されている椅子に座ると、そう呟いた。


 「今日も一日、濃厚な一日だったな・・・。」


 正直、この身体になってこの世界に来てまだ2日なのに、もう何日も過ごしたような気分である。

 それだけ一日の内容が濃厚と言う事なのだが・・・。

 

 「取り合えず、身体を拭くか・・・。」


 しばし、椅子に座って放心した後、昨日と同じ様に身体を拭こうと洗面台に置いてあるタオルを濡らして、身体を拭くために服を脱ごうとしたところで、自分の全身を見回してみると、あっちこっち血がにじんで服が染まっている。

 

 確かにこんな服を着た見た目、儚げな美少女が食堂に入って来たら、皆、何事かと思うわな。先程の食堂の連中の反応に納得した。


 「・・・明日はこの服の洗濯と替えの服を買いに行こうかな・・・。」


 明日の予定を一応、決めた後、俺は全裸になったところで、怪力熊の変異体との戦いで出来た傷跡を見てみると、もう塞がり掛けている。

 どうやら、この身体は回復力も常人の四倍らしい。


 「本当にこの身体は、男の娘の見た目を除けば凄い身体だな・・・。」


 思わず声に出しながら、俺は身体を拭き、服を着直すと、する事が無いのでベッドに横になった。




 横になり、暗闇の中、ぼんやりと天井を見ながら、今日の出来事を振り返り、ターキ村から帰ろうとしたところで、出くわした謎の2人組の女性を思い浮かべた。そして次に夕姫白蓮を思い浮かべた。


 どちらも夕姫白蓮と同等もしくはそれ以上の強者である事は間違いなく、俺にとってはどうしてターキ村付近にいたのかと言う事よりも、この世界の常人の四倍の能力を持つ俺でも全く歯が立たない強者とこう立て続けに出くわした事により、この世界にはそういう強者が思ったよりもごろごろいる可能性があり、このまま一人で冒険をしていたら危ないんじゃないかと言う方が思考を占めていた。


 「これからも冒険をするならば、レオンの様に仲間を見つけてパーティーを組んだ方が良いかもしれないな・・・。」


 何気にそう思い、次にギルドで謎の2人組の女性の事を報告した時の夕姫白蓮の反応を思いだした。

 セリナは気付いてなかったが、あの時の反応からして夕姫白蓮はあの2人組の女性の正体に気付いたのかもしれない。


 まぁ、何にしてもコナタの冒険者ギルドの最高責任者が、ああいった以上、入ったばかりの新人の俺は何も言えないし、また、言うつもりもなかった。


 そんな事を考えている内に、俺の意識は薄れて行き、夢の世界へと旅立っていった。


 こうして、この世界での2日目が終わりを告げた。

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