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予想以上

 予想以上だった。


 藤林の美しさも、スタイルも……。


「おじゃまします」


 芸能人もびっくりのその美貌に、妙に恐縮してしまうオレだった。


「男の人のって……そうなってるのね」


 藤林の美貌に反応したヤツが大きくそそり立つ。隠すのもなんだかって思って隠さなかったけど、こう……まじまじと見られると、普通に恥ずかしい。


 オレは慌てて浴槽に入った。

 

「は……はじめて見たのか?」


 何を聞いてるんだ、オレは……今そんな事どうでもいいじゃないか。


「う……うん」


 そんな質問にも真面目に答える藤林。


 さすがザ・学級委員長。



 ——しかし、可愛い。


 そして、見立て以上のナイスバディ。


 ……おっぱい触りたい。


 ……そのプルンプルンの唇にキスしたい。


 普段のオレなら欲望の赴くままに、藤林の身体にむさぼりついただろう。


 だが藤林には、異能が効かなかった。


 もし、欲望の赴くままに動けばオレは犯罪者だ。


 つか、犯罪者になってから犯罪者になったことを『無かったこと』にすればいいのか!


 我ながら名案!


 ……ってダメだ。


 クラスメイトだし、ご近所さんだし、こんな可愛い子に自ら進んで嫌われるのも嫌だし……ここは我慢だ。


「そんなにジロジロ見ないで……恥ずかしい」


 伏し目がちで頬を赤らめる藤林。


 ヤバい可愛い。


 不覚にもちょっとキュンとしてしまった。


「悪い……」



 ——しばらく沈黙が続いた。



「浅井くん……私……私もう我慢できない」


 な……何ぃぃぃぃぃ!


 我慢出来ないって、やっぱアレだよね。


 藤林の顔は真っ赤だった。


 女の子にこんな事を言わせるなんて……。


 やっぱりオレの方からしとくべきだった。





「のぼせちゃった……」





 全然違った。


「……恥ずかしいから目、閉じてくれる?」


「ごめん藤林」


 オレは慌てて目を閉じた。


「ありがとう」


 藤林が立ち上がるお湯の音だけでも、何か期待してしまう。


 お風呂イベント……中々の破壊力だ。


 次の瞬間「バシャン」という音ともに、オレの身体に衝撃が……かと思うと次の瞬間には、とてつもなく柔らかい感触に変わっていた。


「ふ……藤林?」


 藤林のおっぱいに顔を埋めるオレ。


「ハァハァハァハァ……」


 そして乱れる藤林の激しい呼吸。


 これはもしかして……。





 完全にのぼせてしまったようだ。




 オレは藤林を抱き抱え、脱衣所に運んだ。


 何てけしからん身体だ!


 もっとまじまじと見て、脳内メモリに永久保存してやろうかと思ったが、そんな場合ではない。


 俺はダメ元で、もう1度異能を試してみた。


『彼女ののぼせを無かったことに』



 すると、藤林からのぼせがなくなり、すっかり元気になった。


 藤林の裸に反応した、ヤツも勿論元気だ。


 そんな事よりも、さっきは効かなかった異能が今度は効いた……どういうことだ?


 そんなこと考えていると藤林がオレに抱きついて来た……どういうことだ?


 藤林の直おっぱいの感触……ヤバい……それに、なんかいい匂いだ。


「恥ずかしいから、見ないで……」


 見られる恥ずかしさと、抱きつく恥ずかしさを天秤にかけて、抱きつく恥ずかしさを選んだようだ。


 とは言え、いつまでもこうしてはいられない……オレにも我慢の限界ってものがある。


「藤林オレ!」


 意を決して行為を求めようとしたタイミングで「バタン」脱衣所の扉が開いた。



「ね……ねえ、一奏いちか……2人で裸で抱き合ってナニやってるのかな?」


 笑顔が引きつっているそこの彼女は同居人の菜奈なな


「つか、その女誰?」


 まだ色々処理しきれてないのに、修羅場っぽい状況になってしまった。


 本作が気になる。応援してやってもいいぞって方は、

 ★で評価していただけたりブクマ、感想、レビューを残していただけると非常に嬉しいです。


 よろしくお願いいたします。

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