謎の女
街から出ると何かがこちらに向かってくる。あれは確かにモンスターだ。でもそんなにでかくはなくて。近づいてやっとわかった。赤かったが見た目は犬だ。犬は俺の目の前に来てお座りをする。
「ご主人様、選ばれたようです。」
「誰に?」
「その犬にでございます。おそらくこの犬は、ご主人様のような人を探していたのでしょう。ご主人様はこの犬に選ばれました。これこそ私が言っていたリアリティーモンスターです。リアリティーモンスターはそれぞれ攻撃の仕方も特性も違いますが、必ず役に立ってくれるはずです。名前をつけていただくとご主人様とお話をすることもできるのです。そして必ず付いてきます。どうでしょうか?」
「赤い犬の名前…レッドドッグ…略してレグ。レグでいいか?」
俺はレグと決めて赤い犬を撫でた。とても可愛い鳴き声と顔をしている。
「そうだ!一息ついたところで私の精霊を紹介するね!ロッテおいで〜」
「はぁーい、よっびまっしたぁー?」
「今日からこの人たちが仲間だから。覚えといて。」
「わっかりましたぁー!え?それだけですかぁー?つまんないですぅ、自己紹介くらいさせてくださいよぉ。改めまして〜、ロッテといいますぅ。私の武器はハープでして〜相手を眠らせたり〜音符で攻撃が出来ます〜。私からは以上ですぅ。では戻りますねぇ〜」
ロッテはカードに戻った。
「ロッテはああいう性格でね。。。それでも頼りにしてるからよろしくね。あと3人もいたらギルドじゃない?作ろ?名前。リーダーはゆうきでいいよね。」
「なんで俺が?」
「ゆうきは何もしていなくても、人が寄ってくる。それに、魅力があるみたいだからりんさんもついてきたみたいだしピントってこも行を信用してるように私には見えた。」
「わかった。ギルド名は時間をくれ。」
みんなは了承してくれた。俺は考えながら街を歩いていると目の前に女がいることに気づく。だがすぐ白い光に包まれて目を瞑ってしまった。ゆっくり目を開けると皆が倒れている。目の前の女だけは立っていた。その女はあった時と同様、白い長いフードのコートを着ていておそらくその素材は薄い。そしてその女の目は隠れているが髪は長いのは見えている。
?「…起きましたね。」
ピント「サーシャ様…」
?「元気のようですね。ピント。そしてキミも。何よりです。…リアリティーモンスターがいますね。そうですか、この子はレグというと…」
「なんでわかるんですか?」
俺はこの女に一言もリアリティーモンスターの事も言ってはいないし、名前すら教えていない。するとピントが小声でこの方には何もかもお見通しなんですと教えてくれた。
?「(ピント)引き続き、お願いします。それと…何か悩みはありますか?」
「俺は…ギルドの名前。」
?「ライティンドリームでどうでしょう。意味は夢の光という意味です」
ピント「いいと思います。」
「ではそれで。そろそろ皆さんが起きてしまわれると思うのでボクはこれで。」
女は去ろうとする。
「待って!名前だけでも!サーシャさんですか?」
俺は逃したくはなかった。さっきピントが言っていた言葉をそのままいってみただけだ。
「ああ、それは偽名ですよ。キミとは長い付き合いになりそうなのでそれでいいです」
「あの、どうしてみんなはあなたの事を忘れるのですか?俺は覚えているのに。」
「話し相手がボクだから忘れるのです。」
「それ以上聞かない方がよろしいですご主人様。」
ピントはサーシャとあうと緊張感に溢れているようにも思える。
「さすがピント。ボクの目は正解でしたね。」
「いえ…。これからも全力でご主人様といると約束します。…サーシャ様、どうか去ってください」
「そんな口をきくようになったのですか。面白いものです。今後の活躍期待しています。では」
女は去って行った。本名は聞けなかったがあいつの名前はサーシャというらしい。
「ピントはサーシャの本名をわかるか?」
「いえ…。確かに私がいるのはあの方のおかげです。ですが本名となると私はわかりません。聞いた事はあるんだとは思いますが、私の記憶にはありません。開発中にその記憶は消されたんだと思います。」
「じゃあなぜ俺はサーシャを覚えているんだ?」
「それは私がいるからです。忘れましたか?私は世にも珍しいあのお方のもとで開発された立体型モンスターと言うことを。…用件は済みましたかでは行きましょう。」
そうひと段落ついたところで倒れていたりんや花が起き上がってくる。
ピント「ようやく起きましたね。ほら、日が暮れているので休みますよ。」