【序文】
古来よりこの日の本の国では神様が800万おると言われておったそうで、森羅万象ありとあらゆる場所や物に神は宿り、あるいは概念として存在し続け、我々日の本の人間を見守ったり見守らなかったりしてきた訳でございます。
800万、やおよろずと読みますが、まあそれだけ神様もおられれば、それ相応に物語があるものでございます。如何せん有名な神様はともかくそれ以外の雑多な神様(失礼)は注目される機会もなく、悲しみに暮れておられる訳ですよ。
それに伴ってか何なのか、現代社会ってのは物を大事にしやしない。使い捨てたり、簡単に捨てちまったり。そりゃ、神様だって泣いちまうってもんよ。
神様ってのは、覚えられている事、恐れられている事、祭られている事で力が出るって言いますわな。すっかり力も衰え、奇跡の一つも起こせない訳ですよ。
そこであたしが提案したい訳ですよ。
そうした神様の物語を書いちゃくれませんか?ってね。
何、難しい話じゃないんだ。細かい話は後に書くが、色んな場所、物、概念におられる神様の物語を書いて、読んでもらって、神様の力の回復を手伝おうって話さ。そんで、物事や人の事を大事にする心を思い起こしてもらおうって寸法よ。
ありとあらゆる場所に存在する物語を書けるのは、あんた達だけさ。
そしてそれを読んでくれた人に、神様はどこにだっているぜって教えてやっちゃあくれないかい?
肩肘張らず、書く人も読む人も楽しんでくれれば幸いだ。何せ神様ってのは、楽しい事が好きだからね。