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1章 邂逅編 Episode:07 勝利を掴め!

本格的な戦闘シーンに入りました。

2076|03.30/12:39


少女は考える。少しでも逃げられるルートは無いだろうかと。

能力を発動させを予測する。


能力鑑定結果

生存確率・・・16.258%


(16%...半田を相手にしているにしては意外と高い...)


しかし、生存確率と言っても無傷で、という訳ではないだろう。腕の一本や二本無くなる可能性もないわけではない。


(でも、彼となら...)


目の前には自分を救ってくれた少年がいる。

少女は信じて戦うことを決める。


「行くわよ...3」


龍我は無言で頷いた。そして視線を元に戻し半田へとむける。半田はと言うと何かボソボソ呟いている。龍我は眼を瞑り波打つ心を落ち着かせ少女の呼吸に合わせる。


すると眼を瞑っているにも拘らず、何故か、周りの景色が見える。しかし唯一違うのは自分の周りに光の道が出来ている事だ。


(なんだ...これ...)


龍我は目の前の光の道に触れてみる。直後、龍我の頭に膨大な量の情報が流れ込む。


『1!!』


少女の声と同時に龍我は走り出した。半田に向け一直線に突っ込んでいく。半田の目の前で腕を振りかぶり一撃を叩き込もうとする。しかしその瞬間、四方から鎖が飛び出し龍我を貫く。血が滴り力なく地面に崩れ落ちて逝く。


「2...」


カウントダウンが聞こえ、龍我は我に返った。


(今のは一体...)


龍我は自分の体に起きた現象を理解しえないでいた。確かに彼は一度半田に殺られた筈だった。


「1!!」


少女のカウントが聞こえ龍我は半田へと走り出す。


(さっきのままじゃ殺られる...だったら...!)


龍我は半田の目の前まで走り、半田がニヤリと笑う。

しかし、突然、半田の視界から龍我の姿が消えた。


「なにッ!?」


ズザアァァァ

半田を回り込む形で龍我は滑り込む。

半田からは一瞬、龍我が消えたように認識されただろう。



なぜなら、人間は横の変化には強いが、縦の変化には弱いという特徴を持っているからである。

半田は遅れて後ろを振り向く、その瞬間。


ゴッッ

半田の脳が揺れる。龍我が半田の顔へ拳をめり込ませていた。

半田はよろめく。今日、二発目のストレートだ。

だが、一発目とは比べ物に成らないほどの痛みが襲ってくる。


「ど、どうして...」


脳が揺れて正常な判断が出来ないでいる。どうして、こんな子供に押されているのか...

彼の頭の中では〝なぜ″が繰り返されている。


半田は龍我を睨む。脳が揺れているせいか辺りが若干光っているように見える。

そして、龍我はなぜか三人に増えている。


(認識が確定しない...)


違和感は残るが半田は乱暴に手を振るう。その手の先からは光る鎖が飛び出し、向かって右の龍我を切り裂く。

 しかし鎖は空を切るかのように龍我をすり抜けて行く。

半田は忌々しそうに龍我を見つめる。未だに龍我は三人のままだ。


「このままじゃ埒が明きませんね...」


というと半田は両の掌を地面につけた。すると地面や何もない空間から鎖が飛び出した。

その鎖は龍我三人を貫く。三人は動かない。


「これで...終わりましたね...」


半田は勝利の笑みをこぼす。


「そうだな、これで終わりだ。」


貫いたはずの少年が喋った。確かに彼の鎖は三人を貫いた筈だった。


そこには一人無傷の少年が佇んでいる。


「な...なぜ!」


彼が本物だろうと思った半田は鎖を彼へと飛ばす。

しかし、龍我には当たらず、再び、何もない空間へと飛んで行く。


「何だ?その程度か?」


一歩一歩と龍我は半田へと近づく。


(まだ、影響が残って...)


龍我は目の前まで迫っている。そしてついに半田の鎖が龍我を捉えた。だが、龍我は光の粒になって消えた。


「なに!?」


驚きの色を隠せないでいた。脳震盪も収まり意識もはっきりしている。

よく考えてみればこの空間自体がおかしいと気付くべきだった。何もないところが光る筈がない。


これは彼女の能力だと。あの分身もそうだろう。


「じゃあ、彼は...」


「こっちだ」


半田は振り向いた瞬間、意識はそこで途切れた。

この頃敬語を使えない若者って多いですよね。

りゅ〇ちぇるとかぺ〇とか...。

これからの日本が心配です(^▽^;)


半田の魔の手から逃れた龍我たち。そして、彼らに立ちふさがる黒い影!!

次回『親知らずっていつ生えてくんの?』(嘘)をお送りします。

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