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1章 邂逅編 Episode:11 ステータス?

どーも、セトですこんばんは。もしくはこんにちは。

今回も戦いません。必要事項を記入してる感じです。


2076|03.30/13:38 


龍我は自分の家へと帰りついていた。もちろん背中には美少女(死にかけ)を背負って。

後ろからは甘い女の子の香りと柔らかい感触を感じながら。

帰り道は理性との戦いだった。もちろん勝ったのだが、改めて考えるとある意味、美園が一番質が悪かったのかもしれない。


(こんなの本人の前じゃ言えないよなぁ...)


美園を自分のベッドに寝かせて冷えピタを美園のおでこへ貼り付ける。

この貼る動作でさえ、龍我にとって精神的ダメージを蓄積させる。


「ふう。」


と、息を吐きながら床へ倒れこむ。そのまま眠ってしまいそうだが、まだ眠られない。

一つ気付いてしまったことがある。それは、


「なぁ...これなんだ?」


美園に話しかけているわけではない。彼は彼自身に聞いていた。

詳しく言うと彼の‶中〟の存在に。


≪今の君の状態を数値化したものだよ。≫


「所謂ステータスってとこか...」


RYU-GA,体力 32/100


状態 葛藤(大)


能力:高速移動 


と、今の俺の状態を表してみるとこんなもんだろう。

こんなもんっていやいや、俺って人間だよな!?どこぞの転生者とか召喚系の奴じゃないよな...


しかし、能力には説明がされていなかった。何より、


「あれ?何でお前は載ってないんだよ」


心の声…能力などの説明を行ってくれる便利な話し相手。意外と気軽に話せる。

    なんか隠し事してるっぽい。

説明に入るならこんな文が入ると思っていたのに、心の声自体が入っていなかった。


≪僕は能力じゃないんだよね。能力と僕たちを一緒にしないで欲しい≫


なんだかお怒りのようで...能力と一緒にされたのが気に食わなかったのか。


「じゃあ、君は一体誰なんだ?」


能力でもないこいつは一体何なんだろうか、声は沈黙を続けている。


≪僕は、僕だ。≫


「は?」


頓珍漢な答えが返ってきた。


「おい、それじゃ答えに...」


≪そうだね、答えになってない。ごめん。僕もわからないんだ。僕は誰で何者なのか。≫


悲しみを含んだ声が響く。


「そっか、ごめん」


何故か、自分と重なってしまう部分を感じてしまう。どうしてなのか。彼にはまだわからない。


≪ううん、いいんだ。それじゃ。≫


それだけ言うと何も聞こえなくなった。


「一体全体どうなっちまったんだ俺...」


人間離れな能力に目覚める。男子なら一度は夢にも思ったことだろう。

某戦闘民族よろしく光線みたいなかっこいい物を想像していた。どこぞの超能力バトルを待ち望んでいた。


現実はそんなものなんかじゃない。


 現実と夢は違う。自分は本当に人間なのか、こんな定義すらも歪めてしまう。危険なものだった。

これは悪い夢だ、と頭を抱え思い込む。こうする事しか思い浮かばなかった。


(それもこれもあの夢から始まったんだ。)


その時、ある事に気づき龍我の思考が止まった。


「そうだ、夢だ...美園は夢に出てきた...」


自分のベッドを見る。そこには寝息を立てるかよわい少女が。しかし、夢とは違い生きている。


(何で今まで思い出せなかった?)


まるで思考にロックがかかっていたような...

そう考える。しかし、夢だからと龍我は結論付け


「てことは、美園があんな風に成らなければ良いんだな。」


まだ、原因は分からないが、今これからの目標は出来た。


『美園を守る』


人は簡単に勇者にはなれない。勇者になるにはそれ相応の実力と、実績がないとできない。

でも、勇者に成れなくても、守れるものだってあるはずだ。龍我は決意した。


だが、まだわかっていないことがある。

どうして美園は死んだのか、だ。 


「そのカギは、アイツが握ってんのか...」


拳を握る。

思い浮かべるのはあの男。


「半田...!」

さて、この心の声の正体とは...

近日中にわかることでしょう。

いつもの行きましょう。

次回「中間管理職ってつらいよね。」

をお送りいたします。次回もコンドラ(今考えた)をよろしくね!

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