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行き場のない散文  作者: 茶屋
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おねショタ

 僕はお姉さんが大好きだ。

 お姉さんとは僕の家の隣の家に住んでいる、若い、女の人だ。

 お姉さんは、とても綺麗で(七色に光っているし、その色は刻一刻と変わる)、良いにおいがするし(匂いを嗅ぐととても良い気分になれる、時折幻覚作用を引き起こす)、優しい(僕がけがをしたときにはなんだかよくわからない緑色の液体で傷口を塞いでくれる)。

 お姉さんがやってきたのは一年くらい前。

 僕が、7つの時だ。

 夜空が、まるで昼間かのように光りだすと、とてつもない轟音とともに、お姉さんの家が、隣の家をぶち壊して地盤に突き刺さっていたのだ。

 その時は、とても驚いて、怖くて、今でも夢に見るとおねしょするくらいだ。

 あの時の出来事はせかいどうじたはつてきに起きたらしい。

 せかいどうじたはつてきというのはよくわからないけど、ともかく世界中にお隣のお姉さんが現れたのだ。

 お姉さんは世界に安らぎをもたらすためにやってきたらしい。

 お姉さんは町内会のボランティアにも積極的に参加するし、国連の治安維持活動や不届きものの成敗にも一役買っている。

 そんなお姉さんが僕は大好きだ。

「僕もお姉さんみたいになりたいな」

 そんな風に言ったとき、お姉さんは僕を弟子にしてくれると言った。

 弟子の修行は大変で、僕が僕でなくなってしまうような感覚を覚えるくらい、辛いものらしい。

 でも僕は、それでも憧れのお姉さんに近づきたい。

 だから、僕はお姉さんの弟子になることを決意した。

 お父さんにもお母さんには黙っている。

 今夜からひっそり、お姉さんから修行してもらうつもりだ。

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