第2話 現実の辛さ
ハヤト「くそ、誰も居ないのかよ」
だんだんとハヤトの心は辛く、悲しい思いでいっぱいになっていた。
「ハヤトー!!!」
「大丈夫かー!!!」
誰か分からないが2人の少年の声が聞こえてきた。
ハヤト「レオ!ナオト!」
レオ「良かった、3人とも無事だ。」
2人の顔と声で不安が少し和らいだ。
ナオト「ハヤト、生存者は居なかったのか?」
ハヤト「あぁ、少なくとも俺の近所の人達の家に入ったりして探したけどみんないなかった。」
レオ「クソ!何が起きたんだ!」
ナオト「落ち着けレオ!」
3人に冷たい空気が流れた、辛い、寂しい、誰か他にもいないのか。そう嘆いても誰もいない。
「キャアアアアアアアアア!!!!!!」
その悲鳴と共に3人の顔が変わった。
ナオト「村の入口辺りから聞こえた…」
レオ「行くぞ!早く!」
俺たち3人は生存者がまだいると分かり、すぐに村の入口まで走った。
「あ?まだ生存者いると思ったら、ただのガキか」
そう言った謎の男が何かを両手に持っていた。
分かりたくもなかった。人の手と顔だった。
レオ「おい…あれって…嘘だよな…」
ナオト「嘘だろ…本物かよ…」
レオとナオトがパニックになっている時、俺はただただ怒っていた、どうしようもないくらいに
ハヤト「テメェェェェ!よくも俺らの村をぉぉ!」
その時、俺は何も能力を持っていないはずだったのに自分の体の中から形がいびつな剣が出てきた。
レオ「おい、なんだあれ?!」
ナオト「まさかabilityaなのか?って言ってる場合じゃないぞ!俺らもやるしかない!」
後ろから2人もやってきた。
「へぇ、僕と戦う気か、面白いガキだな」
相手がそう言ってる時、ハヤトが出てきた剣を相手に振りかぶる。その後ろでレオが拳に力をため、ナオトは魔法を使おうとしていた。
ハヤト「くらえやァァァァ!!」
レオ「スーパーハイパーミラクルパンチ!」
ナオト「炎魔法の魔導書、175ページ、炎弾!」
「ぬるいんだよガキども」
3人の動体視力でも捉えられず相手は後ろにいた。
まずナオトがこかされみぞおちに全力パンチ。それと共にナオトは吐血。気がついたレオは振りかぶり殴ろうとしたら後ろに回られ手刀で気絶。ハヤトは剣を蹴りで突き飛ばされ腕を掴まれて顔面に全力パンチ。
「あいつの持っていた剣…まさかエラー…いや違うか…」
若き12歳の少年たちは、この若さにして最高の辛さを知った