6面倒事の後始末が解決??
魔法陣に魔力が注がれると不安定な光が現れた。
(これは、、、かなり珍しい)
「珍しい?」
(契約の為に現れる精霊は魔力を注ぐ者により変わります。大抵が下位精霊と呼ばれる精霊が出てきます、稀に中位精霊も出てきますが、この光かたはおそらく上位精霊と呼ばれるものです。上位精霊が契約の魔法陣に現れるなんて聞いたことがありません)
「おそらく?曖昧だな」
(はい、私も上位精霊には出会ったことはなく、ただ、、、この光はまだ精霊が来るための門、そこからこちらにこようとしている精霊の魔力は中位精霊よりも圧倒的に強い)
「アーサーの魔力は規格外ってことだな」
兄は関心して誇らしげに頷いている。
(きます)
不安定な光から現れた精霊は、褐色の肌に腰まである銀色の髪、150cmくらいの娘で露出度の高い白の服を着ている。
「まさか契約の魔法陣で私が呼ばれることになるなんて驚いた」
「お前が上位精霊か?」
俺の目の前にいる精霊は。見た目がかなり派手な年頃の娘にしか見えない。
「はあ?上位精れぇぇぇい!?私のことをお前呼ばわりするだけでも処罰の対象なのに。上位精霊なんかと間違われるなんて、、、」
精霊が体を震わせ一気に魔力を放つ
そして、俺を睨めつけ
「殺すぞ」
「アーサー!!」
兄が叫んでこちらに来ようとしたので、手で大丈夫と合図をし止まってもらった。
「誇白この魔法陣って消える条件あるか?」
(あっえっこれはもう完成しているので消えません。後は契約にサインするだけなのですが、、、)
「ならいい」
そう言うと俺は拳を握り精霊めがけて拳を上から振り下ろした。
「そんな拳私に届かない」
精霊は余裕の表情でこっちは見ているが、俺と精霊の間にあった3重の魔法の障壁が一気に割れ
「え?」
間抜けな声を上げた精霊は次の瞬間。
「ぶっ」
口から何かを吹き出し地面にめり込んだ。
俺の前には精霊が首から下が地面に埋まった状態で白目をむいている。
「おい。殴った程度で気絶するな」
「容赦ないなアーサー」
(精霊を一撃で埋めるなんて、、、)
兄と誇白が若干引いている気がする。
黒音と黒華も絶句してるし、、、
殺すって言ってきたのこいつなんだけど?
「はっ!!ちょっとあんた!!何してくれてんのよ!!」
すぐに意識を取り戻した精霊が文句を言ってきた。
「障壁3枚とも割って殴るってなによ!!私が誰かわかってんの!?」
イラッとしたから口が埋まるように加減してもう一度殴った。
俺は高密度の炎の塊の魔法を指先に込めて精霊に向けて話す。
「殺すぞって言ってきたから殴ったんだが、なんか文句あるか?」
精霊は今動くことのできる最大限の範囲、顔を左右に全力で振っている。
俺は精霊の頭を掴み口が出てくるように少しだけ持ち上げえた。
「話すことを許可してやる。お前が上位精霊じゃなければなんなのか。謝罪するチャンスもやろう」
精霊はぶるぶると震えながら化物を見るような目でこっちを見ながら話しだした。
「殺すぞって言ってごめんなさい。私は風精霊の頂点の精霊シルフと言います」
(シルフ!?)
「誇白知っているのか?」
(はい。精霊には属性の頂点がそれぞれ存在します。風の精霊の頂点は確かにシルフとゆう名前です。先ほどの魔力は確かにシルフと言われれば納得できるものでした。私も上位精霊に会ったことがないのでおそらくとしか言えませんが)
「ではこいつがシルフを語っている可能性もあるんだな」
「ちょっっちょっとまって!!本物なの私がシルフなの!!」
めちゃくちゃ慌てているのは伝わった。
これが本物だからか見栄をはった偽物だからか判断はできないが。
「精霊の頂点が首から下が埋まって身動きとれなくなるものなのか?」
「それはあなたがやったからでしょ!!」
「アーサーその精霊の実力的にはどうなんだ?お前でもわからん魔力だったのか?」
「魔力は凄かったんだが、まぁご覧の通りのありさまだからな」
「それはあなたが化物みたいな強さだからよ!」
「おい。人に向かって化物とはなんだ?」
軽く魔力を垂れ流して脅すと、口を開けてまた震えだした。
本当にこいつが精霊の頂点なのか?
どうも話し方から子供に見えてしまう。
(あの、、、契約書にサインする時に精霊も見届けた者としてサインしなければいけません。なので先にサインをするのはどうでしょうか?)
「その時に名前を偽る可能性は?」
「あるわけないでしょ!契約は嘘を混ぜてはいけない決まりなんだから!!」
俺は確認のため誇白を見る。
(間違いありません。精霊の関わる契約に嘘をつけばそれは全ての精霊を敵にまわすと宣言する事になりますので)
「なに?誇白達はアーサーとそんなリスクがある契約をしようとしていたのか?」
(はい。今回の契約は我々を従魔にするだけでしたので、それについては話していませんでした)
驚いた。契約の魔法がそんなリスクがあるとは、、、、今後つかえるな。
「誇白、今後は俺に問題なくても、お前たちにリスクがあるならしっかり報告しろ」
(かしこまりました)
「あのー、、、契約書のサイン始めますか?」
埋まっている自称シルフが気まずそうに話しかけてきた。
「とりあえずやるか。おい早く出てこい。いつまで埋まっている」
「身動きがとれないのよ!!」
「魔法使って出ろよ」
「あっ・・・・・・」
こいつ本当に思いついてなかったのか、、、
風の精霊なのに?
なんだろう。
凄く残念な子供を見ている気持ちになってきた。
「ちょっと!!そんな哀れみの目をむけないで!ちょっと忘れてただけよ!!」
魔法を使い精霊が地面から抜け出した。
「こんなもんよ」
「・・・・・・・・」
本当に嘘くさくなってきた。
「無視しないでよ!、、、、、、、やります」
心が折れてないかこいつ?
「確認なんだがここにいる。誇白、黒音、黒華と契約をするんだが同時にできるのか?」
「できるわよ!じゃあ3枚だすわ」
(はい、お願いします)
「シルフの名のもとに契約を始める」
そう言って精霊が魔力を放つと3枚の契約書と3本の羽ペンのような物が目の前に現れた
「まずは、主になる者がサインしその後に従魔になる者がサインして最後に私がサインすれば終わり」
手順通りに俺がまずサインした。
ただ、気になることは誇白達は四足歩行の魔獣なんだが、、、ペン持てなくないか?
などと考えていると、誇白達は俺の心配など意味もなく魔法でペンを動かしていた。
「最後は私ね」
精霊のサインを俺達が覗き込むように見ると、シルフと記入されている。
本当のことを言っていた確認はとれたが、、、、、なんとも言い表せない気持ちになった。
「これで従魔の契約を終了する」
シルフがそう宣言すると魔法陣が消えた。
そして、誇白、黒音、黒華が光に包まれ3匹は3人になった。
「従魔の契約は姿まで変えるのか!?」
兄が驚いているのも無理はない、俺も驚いている。
従魔契約は俺達人間の間では廃れた魔法で知識もないが、
従魔契約はその名の通り魔獣や魔物を従える契約だけのはずだ。
明らかにこれは違うのではないだろうか?
3人も驚いて自分たちの体を確認しまくっている。
服も着ているようだが、魔法でできている感じがするな。
3人とも執事?のような格好だな。
「おいシルフこれはどうゆうことだ?従魔契約のはずだろ?」
「ほとんどの契約は主が6従魔が4の権限の契約が普通なの。でもあなたが強すぎるから、あなたが9従魔達が1の完全支配の契約になっているから。人の姿になったのね。でも戻ろうと思えば戻れるし人の姿になろうと思えばなれるはずよ?」
「本当か?」
「ほっ本当よ!契約したから人の姿を得ることができただけで、元は狼の魔獣なんだから」
「お前達戻ることができるか?」
「「「はい」」」
「話せるのか!?」
「話せていますね、、、、、」
「人の姿になってるんだから当然でしょ」
当然と言わんばかりのドヤ顔で言ってきたことに少しイラっとしたがまぁいいだろう。
3人は狼の姿に戻ることができた。
(もどれましたね。こちらの姿だと話す方法はこれしかないようです)
「なるほど。悪いがまた人の姿になっておいてくれ」
「じゃあこれで終わりね!私は帰らせてもらうわ」
シルフが消えようとしたので、俺はシルフの頭を掴み引き留めた。
「まて」
「え?もう終わったわよ!?本物って証明できたし大丈夫でしょ!?」
「せっかく精霊とゆう貴重な存在に会えた上に風精霊の頂点が目の前にいるんだ。話を聞かせろ」
「な、なんでしょうか?」