20面倒事になる前に
「なんだハゲ俺達は今機嫌が悪いんだ」
「そうだ。舐めた態度とってると潰すぞ」
先ほどアーサーにボコボコにされた男たちの目の前で道をふさぐサイズがいた。
「仮面をつけた奴にやられたのか?」
「てめぇに関係ねぇだろ失せろ」
「いいから答えろ」
「あ?聞こえてねぇのか?う・せ・ろ」
男がサイズに近づく。
サイズは黙って魔法を発動した。
男たちは気が付くと裏路地にいる。
「は?」
「なんでこんなところに」
「あのハゲの仕業かどこいった!?」
「二度目はねーよ」
どこからかサイズの声が聞こえてくる。
「どこだ!?」
突然、サイズの事をハゲと2回言った男の背後にサイズが現れ剣で貫いた。
「がっなんっ」
剣を引っこ抜き、そのまま首をはねる。
「てめぇ」
男たちの前に先ほどまで一緒に話をしていた仲間の首が転がってくる。
「こんなことしてただで済むと思うな!」
「さっきからお前うるせぇよ」
次に腕が折れている男が両腕を切り落とされた。
「うあああああああ。うっ腕がぁぁあぁああ」
「黙れ」
サイズが魔法を発動し、
影から出てきた無数の剣に貫けれて男が死んだ。
「まっまってくれ。悪かった許してくれ。助けてくれ」
残った男が命乞いをする。
「おい。質問に答えろさっき仮面を剥がしてやると言っていたな?」
「はっはい」
「どんな仮面だ?」
「どこにでも売ってる仮面でした」
「黒に白の線が入った仮面じゃねーのか?」
「違います。それと2人いました」
2人ってことは残りの従者の可能性があるな。
いや、だとしても2人まとめて主から離れるなんてありえねぇ。
「じゃあどっちかが俺の言った仮面か?」
「どっちも同じ仮面をつけていました」
後から来た増援の可能性もあるか。
そもそも仮に生きていたとしてわざわざ人目を引くようなことをするか?
「どっちも強かったのか?」
「1人にやられただけなのでわかりません」
「あ?」
こんな雑魚じゃわからねぇか。
「ほっ本当なんです。めちゃくちゃ強くて」
サイズからの不機嫌な声に男はびびっている。
あの状況から生きている確率はかなり低い。
それに仮に生きていたとしても俺の魔法じゃないと
ここまで帰ってくるのは無理だ。
距離がありすぎる。
情報の共有なんてできるはずもない。
増援の可能性もあるが俺の事は知られていないな。
「もうわかった。行っていいぞ」
「あっありがとうございます」
男は急いでその場から離れようとした。
「え?」
困惑の声を発した男は地面に倒れていた。
「逃がすわけねーだろ」
「ひっ」
悲痛な叫びとともに男の首が地面に転がった。
「さてさて、敵が増えたと仮定してどう動く」
サイズはにやけている口を手で覆い数時間前の会話を思い出して、次に起こること考え楽しみにしている。
ー数時間前ー
とある研究所。
「おい。1人始末したぞ」
影からサイズが現れた。
「ひゃうっちょっと脅かさないでよ」
「慣れろよ」
「サイズちゃん。いくらあたしに会いたいからって影から突然現れれば驚くわよ」
「出てくるところは決めてるんだ今更じゃねーか」
「あんたは本当にわかってないわねぇ。乙女の部屋にいきなり現れるもんじゃないのよ本当わ」
「ハァア」
目の前にいるピンク髪の男を見て、
サイズから大きなため息がもれる。
「それはそうとなんて言ったの?びっくりして聞き取れなかったわ」
「しっかり聞いとけよ。ハイドの王子の従者を予定通り1人始末した」
「本当!?早いわね」
「研究所まで忍び込んでやがった」
「相変わらず見つけるのが上手いわねぇ」
「ここを出入りする奴の気配は覚えてるからな。少しでも違う奴、上手く気配を消してる奴がいてもわかる」
野生の感ってやつでしょうねぇ。
戦闘大好き人間はこうゆう時頼りになるわあ。
「実力的にはどうなの?単独行動しているなら一番強い可能性があると思うんだけど?」
「少しは楽しめそうってくらいだ。あいつが一番強かったんなら他は雑魚だ」
「いつもの場所に行ってきたの?」
「ああ。だが相手が俺もろとも道連れにしようとあの場所を破壊しやがった」
従者は全員で3人。
そのうち2人が一緒に護衛をしているのは確認した。
あの場所を破壊するって相当の力の持ち主でしょうし。
高確率で一番強いと考えてもいいわね。
「あらそう残念ね。それはそうと明日ハイドの王子と従者による契約魔法についての説明会があるわ」
「なんだそのために来ていたのか。突然来たからただの観光だと思ってた」
「そうねぇ。指輪の件がなければ認識されることもなかったでしょうから、サーチに来た目的がなんなのか考えてもいなかったわ」
「おいおい。お前がその考えだとまずいだろ」
「あら?だってサーチに入ってきた時点で目的なんて関係ないじゃない」
実際ハイドの王子が来てるからって特に問題じゃないのよねぇ。
ここはあたしたちのステージなんだから。
「まあそうかお前の魔法があれば関係ねぇか。ってことはもう仕込んだのか?」
「いいえ。流石に直接接触する機会がなかったからまだよ」
正確には直接じゃなくてもいいんだけど。
サイズちゃんに手の内を全て見せるなんてしたくないしね。
「なるほどな。説明会に行けばいいわけか」
「そうよ。私も招待されているから行くんだけど、、、明日やるわ」
「いいねぇ。でも大丈夫か?従者が1人帰ってこなければ中止もあり得るんじゃねぇか?」
正直中止になる可能性が高いのよねぇ。
ハイドの王子がどんな人間かにもよるんだけど。
そこまで知らないのよねぇ。
「そうなれば捜索に協力すると言って近づいて始めるだけよ」
「なにがなんでも明日にってことか」
「ええ。折角ならまとめてあたしたちの力になってもらいましょう」
ー現在ー
◇◇◇◇◇◇◇◇
ランスロットは客室として用意された部屋で明日以降の流れを考えていた。
一度整理するか。
まず魔法都市サーチでおこるであろうこと。
ドランバルト学長を暗殺しようとしている勢力。
これは未然に防いだが、それ以上の情報がない。
今回は暗殺の方は片隅においておこう。
ドランバルト学長を捕まえようとしている勢力。
盗賊を使いドランバルト学長を無力化して捕まえる予定だった。
こちらも私達によって失敗に終わっている。
わかっているのは、
人と見分けがつかない人形を操る魔法の者。
影を使って移動する魔法の者
そしてリサがいることだ。
ここが魔力を封じる指輪を所持している。
私達の情報はなぜか中途半端に伝わっている。
情報提供したのはおそらくリサ。
「ん?」
なにかおかしい。
なぜリサは私達をサーチに来る手伝いをした?
ドランバルト学長に誘われてはいたが断っていた。
リサが声をかけてきて帰国と一緒に向かう事になった。
元々の計画はおそらくハイド王国からの帰りにドランバルト学長を捕まえることだろう。
それを知っていて私達を一緒に同行させるのはありえない。
お披露目で誇白の力を目の当たりにして成功すると考える方がおかしい。
暗殺者がくることがわかっていてそれを防ぐためか?
だが護衛と学長本人でどうにでもなる相手だった。
それにサーチまで私達を招く方が捕まえる事が難しいはずだ。
何かの目的のために協力しているがドランバルト学長を捕まえてほしくない?
もしくは無理やり手伝わなければいけない理由がある?
「死者を生き返らせる?」
いや、だが、つながるのか?
もしかして人間と区別がつかない人形を操る魔法を使う者。
死者を生き返らせるにしても魂だけの可能性がある。
魂を入れる器。
それならば納得はできるが、、、
確証が欲しい。
「ふむ」
既に仕事をしていたアーサーには申し訳ないが調べる必要があるな。




