18面倒な説明の時間
誇白から返事が返ってこない。
(だっ大丈夫か?)
(はい。大丈夫ですこけただけですので、、、)
(すまん)
(いえ。こちらこそ勝手に話を進めてしまい申し訳ございません。もうすぐ着きますのでお待ちください)
(ああ)
誇白は再び走り出した。
流石に心が痛いな。
活躍の場が欲しかった感じなんだろうな。
別に従魔として戦いで活躍してほしいなんて思ってもいないんだが、
配下としてはそれでは駄目だと考えているのかもしれないな。
どこかで機会を与えてやれればいいんだが。
今後の誇白について考えているとかなりの勢いで走ってきている誇白が見えた。
俺達が行動を開始いたのが昼間くらい。
日が落ちかけていることを考えるともしかして、だいぶ遠くまで来ているのではないんだろうか?
少しでも負担を減らしてやろうと誇白の方に向かう。
「お待たせしました」
俺の近くで人になった誇白は少し顔が赤い。
「いや、よく見つけてくれた」
「主様はこちらで何をされていたのですか?」
「ああ。影魔法を使う奴の策に乗ってみたら、皆に魔法が届かない距離まで移動していてな」
「なるほど。その者との戦いでここまで移動したってことですね!?」
「いいや違う」
誇白がぽかんとした顔になる。
「えっとー」
「移動したところで気になる事があったから、死んだふりをしてから動き出したんだ。その後サーチの場所がわからなくなって、しばらく探したんだが人にも出会わなかったからな業火の柱を発動してそれを目印にここまで迎えに来てもらおうと思ってな」
「主様、、、」
気まずい空気が漂う。
「あれ?誇白はどうやって俺の居場所がわかたんだ?」
「従魔契約をしているとどれだけ離れていても集中すればお互いに居場所がわかります」
「まじか」
「はい。試しに今黒音と黒華を探してみてください」
「わかった」
俺は気配を探してみた。
見つけた。
見つかった。
かなり遠くないか?
「少し聞きたいんだが、俺はサーチに近づいていたか?」
「いいえ。反対方向にずっと進んでいました」
俺の感はあてにならないな。
「そうか。よくここまで来てくれた」
「いえ。主様ならいづれご自身で見つけることができたと思います」
「そうか。そう言ってもらえると気が楽だ。誇白は連絡がつかないから俺のところまできたとゆうことか?」
「はい。ランスロット様の命令でリサ様の監視を中断しこちらまできました」
「兄上の?」
俺がリサを調べているのがばれたのか。
まぁ帰れば言うつもりだったからいいが、誇白をよこしてでも止めたかったのか?
アーサーが険しい顔で誇白の報告を聞いていると、
察したように誇白が話し出した。
「ランスロット様は主様と連絡がつかなくなり慌てて私に安否の確認をされたのです。その時に私が主様は別行動していて、なぜかサーチからかなり離れたところにいると伝えたところ。迎えに行くように仰せつかりました」
「なるほど。リサの監視は伝えたのか?」
「はい。ただ理由は主様から直接聞いてくださいと伝えています」
兄は俺に何か別の用事があったってことか。
「わかった。戻ろうか兄上がなんの用事で俺に連絡を取ろうとしたのか気になるしな」
「はい」
「俺の魔法で移動しよう方向は向こうでいいんだよな?」
「問題ありません。ありがとうございます」
アーサーが風魔法を発動し、誇白と一緒に移動を開始した。
道中でお互いの報告をすることにした。
「リサ様に目立った動きはなかったです。研究所を出た後はまっすぐ城に向かいご自身の研究室と思われる場所でずっと何かの研究をしていました」
「そうか。俺の方はさっき言った。影を使う魔法の奴と戦った。戦闘能力的には誇白で十分倒せる相手だったが黒音と黒華では無理かもしれない」
「そうですか。その者を逃がした理由をお聞きしても?」
「ああ。それについては兄上も交えて話そうと思う。すまんな」
「いいえ。大丈夫です二度も同じ説明を主様にさせてしまう方が申し訳なくなります」
それよりも少し気になっていることがあったので誇白に確認することにした。
「誇白は俺のところまで来るのに銀狼の姿に戻っていたがその方が早いのか?」
「はい。まだ人の姿では元の姿の速度に追いつけません風魔法を使ってはいますがやはり速さは元の姿の方が断然上です」
銀狼の姿だと魔法と合わせて走っているもんなぁ。
「そうか。戦闘や魔法を使う時はどうだ?」
「そちらはかわりなく力を発揮できると思います」
「なるほど。では人の姿で魔法だけでも元の姿と変わらぬ速さを手に入れないとな」
「はい。精進します」
「よし更に速度を上げるとしよう。速さを感覚で覚えるのもいいことだ」
「え?これ以上早く移動できるのですか!」
「できるぞ」
先ほどの業火の柱もそうですが主様の底が見えない。
「流石です。ですがある程度の場所でやめないと主様の存在が相手にバレるかもしれません」
「サーチが見えれば気配を消して行動すれば問題ないだろ」
「ではお願いします」
更に速度を上げたことで数秒でサーチが見えた。
「主様これは再現できる気がしません」
誇白の顔が青ざめている。
「お前くらいならいつかはできるさ」
「頑張ります」
不安な顔をしているがお世辞ではなくいつかはできると思っているから言っているんだがな。
何年かはかかるだろうが、、、
「ふぅー。そろそろ兄上に連絡をとるか」
今から兄に今回の説明をするのが面倒に感じる。
敵を倒してしまえば終わりな気もするが、ランスロット王子としてはダメだろうしなぁ。
一呼吸置き兄に連絡をとる。
(兄上。俺になにか用があったのか?)
(おおアーサー帰ってきたか。ほどほどで良いと言ったのに戻ってこないから気になってな。連絡がつかないところまで行くとはどーゆーことだ?)
(そうゆうことかすまん。それについても話はするのだが俺と誇白は合流せずに別の所で様子を見る)
(今日は合流しないのか?)
(いいや。リサと影の魔法を使う奴と指輪を作った奴の関係がはっきりするまでは合流できない)
(なに?)
兄の不満が伝わってきた。
理由を説明する前にリサの名を出したのはまずかったか?
(落ち着いてくれ)
(私は落ち着いているさ。お前が見てきた事を説明してくれ)
本当に落ち着いていると思っているのだろうか?
(まず、リサは指輪を自分の研究所で調べると言っていたのに別の研究所に持って行った)
(自分では無理だと判断して他の研究者に助けを求めたのかもしれないだろ?)
兄からすればその可能性は排除できないだろう。
(次に俺が指輪の場所をいつでも把握できるように追跡の魔法をかけていたんだがそれをもって俺に襲い掛かってきた奴がいる)
(その者が研究者でお前を侵入者として捕えようとしただけかもしれないじゃないか)
不審者が現れたなら対処するのが当然だな。
(気配を消していた俺を見つけることができる研究者がいるとでも?)
(ここには私達が知らない技術がある。それを使ったのかもしれない)
そんな不確かな技術よりも相手の実力を考えるべきだ。
(そいつは俺達の情報を知っていた。ランスロット王子の従者と断定して俺を襲ってきた。俺を襲ったのが影の魔法を使う奴だ)
(他の者が情報を流したかもしれないではないか)
ドランバルト学長と護衛は一緒に城に戻っていき、1人で行動したのはリサだけだ。
(あの場にいた者ですぐに情報を流すことができたのはリサしかいないだろ状況を見ても)
(くっしかし)
兄は初めから無理なのはわかっているはずだ。
(兄上わかるだろ)
(わかった。リサは敵だ)
苦しそうに兄が答えてくれた。
これで次の話ができる。
(兄上がリサを敵と判断してくれて良かったよ)
(良いわけないだろ)
(いいや、これで話が進められる。実はリサは敵ではあるんだが少しおかしな事がある)
(おかしなこと?)
(俺達の情報が少し違うんだ)
(情報が違う?)
(ああ。ランスロット王子の従者は3人とゆう事になっているようだ)
(まてどうゆうことだ?)
(そのままの意味だ。俺と戦った奴は3人の従者の中で何番目に強いのか聞いてきた。だから俺は死んだふりをして身を隠すことにした。この状況が意味する事は何なのか兄上に考えてもらおうと思ってな)
(敵と完全に組んでいるならこちらの情報に誤りがあるのはおかしいな)
(そろそろサーチに着く。俺達は変装して宿にでも泊まる。明日にでも兄上の考えを教えてくれ)
(わかった)
兄との連絡を切り誇白と新しい変装をして宿を探した。




