第7話 色々と準備
「そいつは、疾風のコートだ。仕入れるには苦労したがなに持ってけ」
「いやいや、こんな高そうなの持ってけと言われても困るんだが」
「なぁに、その2つはあいつからの贈りもんよ」
「父さんから?」
「わしからは、これだがな」
大きなカバンから、さらに出してきたのは巨大な黒い石だった。
石炭にしか見えない。
「これは闇の精霊石と言ってな。紫吹の剣を研ぐと共に能力もあげることが出来る石さ」
「へぇー。珍しいやつもってるじゃん。しかも超巨大サイズ」
「これはホント苦労したわい。まぁここら辺やな、あとはこいつや」
渡してきたのは、小型なボタンのようななにかだった。
「そいつはな、この部屋に転移するためのスイッチや。手を繋いでたり頭の上にいたりしたら一緒に飛ぶからな」
「てことは、この部屋を拠点にしろてことか?」
「そういう事だ。遺跡攻略頑張れや」
「サンキュー。マスター!」
マスターが部屋から出て行った途端、ノノは突然俺に寄りかかってきた。
何も言わずに平然としているといつの間にか疲れが出たのか目をつぶっていた。
2時間経過して、目が覚めると腹の上に猫の姿のノノがぐっすり眠っている。
少し身体を撫でると、喜んでいるのか尻尾を振りその姿を見た途端また眠気が襲ってきて寝てしまった。
二度寝した後、起き上がると人の姿になっていたノノが俺の腹の上を跨り顔をじっと見つめていた。
わっと驚き、後ろに下がろうとするが壁に吊仕えて下がれない。
「なに驚いてるの? 早く起きて遺跡行くんでしょ?」
「あ、ああ」
ノノが俺の腹からベッドの端にどくと、俺は魔法の指輪で着替え何もなかったかのように支度をした。
しかし、ノノは服を持っていなかったのだがさっき見た時にはこの前着ていた白ワンピースを着ていた。
なんでだ?と思いつつも、猫化していたノノを頭上に乗せ部屋を後にした。
腰に下げている魔剣を揺らしながら階段を降りるとマスターに声をかけられた。
「おう、よく眠れたか?」
「お陰様でな。今から遺跡の続きに行こうと思ってるとこだ」
「ほほぉ、いい代物が出たらうちに持ってきてくれよな」
「ああ、わかってるよ」
酒場を出た後闇市で食料を買いノノの服を買うことにした。
ノノに自分で選べと言ってもぷいとそを向くことばかりで店の看板に書いてあった服をノノに見せた途端頭の上から降りてきていつの間にかその服を着ていた。
なんで学校の制服…
高校などで使っている制服であり、珍しく制服はほとんどが白。合わせ目が黒色という珍しい物だった。
スカートも、その制服に合わせてあるのかかなり短い。
俺的にはいいのか?と思うがワンビースもそれぐらいなため仕方ないかと思うようになっていた。
「あーこれください」
「はーい。おや美人な彼女さんですね」
ノノは突然俺の背中に隠れ俺は店員に違うと説明したが、納得してくれなかった。
どう見ても傍からは恋人にしか見えないのだろう。
猫耳があったノノならなおさらだが…
ノノは酒場から出た途端猫耳と尻尾を隠していた。
さすがに人目を気にしているのか俺の頭に乗るか隠していることが多くなっ
ここまで読んでくれてありがとうございます!
・マスターからのアイテム
・疲れて一休み
・ノノの服選び