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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
一章 異世界侵略対策委員
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リバースオブリバース!グェェェェェ

「わたしだって考えなしに喧嘩を売ったわけじゃないでしてよ!」


「いやお前バカだから、単純に自分の本能のままにやった行動だろう?」


 低知能過ぎるんだよなぁ。

 女性の唾でもこんなやつの唾なんてご褒美でもなんでもないだろう。


「いやー俺達いい関係になれると思ったんだけどなぁ」


「今から謝ったら許してくれるか?」


「もちろんさ。わかるよ俺も。異世界に初めて降り立ったときは任務を優先させたメーテルに殺されかけたからな」


「隆二!そのことはもう何度も謝ったじゃない!」


「悪い悪い。だからそこの修道師ちゃんも立場で敵対したんだろう?」


 いやこいつは仕事を優先させるような奴じゃない。

 買いかぶりすぎだ。

 もしこいつが仕事を優先する奴なら、昨日はすんなり屋上に来ていたはずだ。

 いやまてよ。こいつは似非男嫌いだから単に構って欲しかっただけか?


「いいえ!わたしは貴方が生理的に無理!キモいキモいキモい!」


「おぃぃぃぃ!喧嘩売ってんじゃねぇぇ!」


 ほらみろ。

 今度はあいつらの取り巻きが睨み付けてきてるじゃねぇか!


「隆二あいつは絶対殺そう。隆二は心が広いけどわたしたちはそうでもないわ」


「旦那をバカにされて黙ってる嫁はいないにゃー」


「そうじゃの。ていうか全員殺して構わないんじゃないか?」


 エルフが物騒なことを言い出す。

 やはり戦闘は免れないか。


「いいえ!あのオークの混血と根暗は捕らえましょう。毎日二人には愛し合って貰いましょう。男同士。なんという良い響き」


 こいつ腐女子かよ!

 へりくだっても一生こいつらの見世物か。

 くそが!俺は青谷のケツで抜く趣味なんかねぇ!


「汚いことを言いやがる」


「それはこっちの台詞だ青谷!」


「あぁん?プリティな鼻を持ってる俺様とヤれるならお前は本望だろうが!」


 こいつのナルシストっぷりもここまで来ると酷い。

 だれがお前となんかヤるか!

 今度ぜってぇ泣かしてやる。


「ククッ。この状況で泣き叫ばず口喧嘩できる胆力は認めてやる。唾をかけたことは水に流して、お前達を奴隷として飼ってやるよ!」


 別に水に流してないからな!

 奴隷として飼ってやるよ!じゃねぇよ!

 あーなんだかイライラしてきた。

 不遇職から成り上がった勇者なら、そのくらい気にするなよ。


「貴方達の奴隷なんて虫唾が走りますわ。いいでしょう!貴方達に神の天罰を与えます」


「ミスイシカワ。何をする気デス?」


「キャロちゃんは下がっててください。今から神を顕現します」


 そして似非シスターは何か唱え始める。


「神様ぁ!あぁ神様ぁ!どうかこの罪深きモノ達に天罰をぉぉ!アァァァァァ」


 神を呼ぶと言うには余りにもお粗末だ。

 これって顕現って言うより懇願――――

 すると目の前から(けむり)が発生し一人のおっさんが現れる。

 あーやっぱり何度見ても神様に見えない。

 さすがは神様召喚(笑)。


「あぁうるせぇ。二日酔いで頭ガンガンするのに誰だ?やっぱてめぇかぁ」


「あぁ神様!罪深き行為ですので姿が拝見できませんが、そのすごさはビンビン感じます!」


 あんなおっさんでも神なんだよな。

 あの神様(笑)は佐川隆二に勝てるのか?


――――――――――――――

名前 オツ・サンジャ・ネヨ


レベル 9999


ジョブ 一応神(笑)


状態 二日酔い+糖尿病


HP1546/9999999999999

SP1241/9999999999999

筋力99999

俊敏99999

技量99999


スキル

飲んだくれ 路上強姦 早漏 神雷

――――――――――――


 色々突っ込みたいけど、いつのまに名前なんてついたんだ?

 二日酔いでなんでそんなダメージ喰らってるんだよ!

 HPとSPが台無しじゃねぇか!

 しかもこの前見たスキルと全然ちげぇし!

 なんだ飲んだくれに路上強姦に早漏って!


「おい!てめぇまた勝手に人のステータスのぞき見やがったな!神雷堕としてやる!」


 すっげぇぇめんどくせぇ!

 ステータスみただけでキレる神様ってなんだよ!


「あーおっさん。一応神様なんだよな?」


「おーみねぇ顔だな。おらぁは神様よ」


「そうか」


 佐川隆二は目にも止まらぬ速さで自称神のおっさんのところへと移動する。

 さすが高ステータスは違うなぁ。

 全員で挑めば確実におっさんを仕留めきれるのにアホだなぁ。

 二日酔いでも自称とはいえ神に攻撃を仕掛けるとは正気じゃねぇな。

 おっさんは左の手の甲、所謂裏拳というもので佐川隆二を打ち落とした。

 これは呆気なく死んだか?


「いってぇぇ。へへ。これが本物の神の実力という奴か?あの女神とは大違いだな」


「なんだ小僧。おれは二日酔いが――――うぷっ」


 おいおい。まさか嘘だろ


「オェェェェェェ」


 うわぁ――――

 佐川隆二の顔面が大変なことに。

 二日酔いのリバースはよくあるけど人の顔面にふっかけるって失礼だな。

 やっぱあのおっさんは神様じゃなくただのおっさんだ。


「おー悪い悪い小僧。二日酔いでお前が近づいてくるのも悪いんだぞ?」


「アハハハハ!勇者がゲロまみれよ!傑作ねアハハハハハ」


「キャリー――――ぷふっ。笑ってやるな。仮にも魔王を倒して現代に戻って来た、ぷふっ――――勇者なんだぞ」


 笑うなって方が無理だな!

 てかこれじゃ俺達が悪役みたいなじゃないか!


「クソ親父ぃ!隆二をこんなにしてぇ!絶対殺してやる!」


「嬢ちゃんも初めて見るな。おぉ胸のさわり心地はええのぉ」


「な!どこ触ってんのよエロ親父!」


 桃色髪が剣を当てるが切れてる様子が全くない。

 なんか前会ったときより強くねーかこのおっさん。


「こういう嬢ちゃんにならおじちゃん斬られてもいいんじゃが力不足だのぉ」


 そして首を軽く突くと桃色髪が気絶した。

 ここに居る中でお前が一番の――――おっ?

 佐川隆二が起き上がっておっさんから桃色髪を無理矢理へっぺがした。


「ちっ!誤算だ。神がここまで強いとは」


「あぁ?髪がそこまで固い?そりゃ俺の髪様はまだまだふさふさだ!」


 話が噛み合わねぇな。

 髪のこと何て一言も言ってねぇぞあいつ。


「今日のところは俺達は帰らせてもらうぜ!唾の件水に流してやる!じゃあな」


「逃がすと思うか?」


 俺は鎖生成で鎖を全員に付ける。


「にゃーなんにゃーこれ!」


「くそ!絡まってきて面倒な!」


「面倒なだけだ!この程度の鎖で俺達を拘束できると思ってんのか?」


「絶倫」


「アッハン!やっとボクの出番だねぇ」


 絶倫のプレイ永久実行と鎖生成の組み合わせは――――認めたくないが相性は最高だ。

 鎖は何度壊しても生成される。


「どうなってやがる。壊しても壊しても再生しやがる」


「にゃーイライラしてきたにゃ」


「こういうプレイが好みのメーテルは気絶しておるし意味ないんじゃよ!」


 えーあいつ腐女子じゃなくて変態だったのか?

 女性達には亀甲縛りっぽくなっている。

 男性の亀甲縛りは誰得ってあの絶倫の思いがひしひし伝わってくんな。


「あとは全員の首を影斬で刎ねれば終了――――」


「全員限界突破のあとに全力でここから離脱する」


 あーたしかクレソン・ウメダにもやられたなー。

 やっべ。対策考えてねぇややられた。

 まぁいいやはねちま――――おいおいおい。


「悪いな。喰らえ!聖剣弾幕(エクスレイン)!」


 金色に光る無数の剣がこちらへと降り注ぐ。

 くそが!避けるので精一杯だ。


「ほほぉ。あの小僧こんな隠し球を持っていたのか」


「おっさん!ボケッとしてねぇでさっさとどうにかしろ!」


「無茶言うな。おれでもこの弾幕に突っ込んだら死ぬぞ。相手も手練れだったってことで諦めな」


 使えねぇ。

 二日酔いのじじぃが!

 自分は加護かなんかで守ってる癖によぉ!

 キャリーと似非シスターの前にはシールドみたいのを張りやがって。

 きっちり女性は守ってるのな!

 弾幕が止む頃には佐川隆二達一行は姿を消していた。

 くそっ!結局逃がしたか。


「あー逃がしちゃったよ。レポートどうするんだ明石?」


「いや元々正式な任務じゃなかったから良いだろう。レポートは、俺が書いて提出しておいてやる」


「あー俺も二日酔いきちぃから帰るな。シスターの嬢ちゃんにはヨロシク言っといてくれ」


 似非シスターは・・・あちゃーあのおっさん呼んだ影響でSP0じゃん。

 泡吹いて大の字で気絶しているから、女性の尊厳も何もない。

 まぁいくらパンツ丸見えだからってこんなやつじゃ興奮しないけど。

 ぶっちゃけおっさんがちゃんと動いてくれてればよかったのによ!

 つまり今回の責任は似非シスターってことにしよう。


「今回の責は全部似非シスターにあり。全員異論はないかー?」


「「異議なーし」」


 俺はレポート報告書に責任者を似非シスターと記入して本部へ送ろうと思う。

 さて、色々と佐川隆二に連絡手段を封じられてるしどうやって本部にレポートを提出するか。

 いいか。直接いこう。

 ここから電車で半日以上かかるから面倒だけど。

一読ありがとうございます。

サブタイトルが雑?

いえいえそんなことは(ある)!

PV数お陰さまで伸びています!

読者の皆さまありがとうございます!

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