結局クズは死ぬまでクズなのね
スキル:限界突破発動!
わたし達は隆二のおかげで限界突破のスキルを取得できた。
だけど限界突破は本来、勇者専用のスキル。
だから制約があるのよね。
「「「ウガァァァァ!」」」
「うるさいわね」
首が3つだから更にうるさいわ。
とりあえず、あれを殺しましょうか。
「フハハハ!そいつは頭を3つ同時に破壊しないと死なない!ただでさえ硬いのに、貴様に倒せるかぁ?」
それはたしかに厄介だけど、所詮はただの獣。
前戦った天使達のが何百倍も厄介だわ。
「ウォータースライサー、ライトニングブレード、マガトギ、聖魔反転!」
ウォータースライサーは水を高出力で噴射させて横になぎ払った水。
水ノコギリのように三頭龍の右の頭を切り落とす。
ライトニングブレードは、光の剣。
レーザーのように左の首を切り裂いた。
そしてマガトギは言わずもがな。
先ほどのゴーデンのように真ん中の首の神経をズタズタにした。
「な、なんだ?夢でも見てるのか?」
「すごい・・・」
兄妹の天使達は口を開いてこっちを見てる。
まぁ兄の方はありえないって顔で、妹は尊敬の眼差しだけど。
「何故だ!何故人間風情に三頭龍のゴールデンドラゴンが殺せる!何故一撃で殺せる!?なぜだぁぁぁ!」
「簡単な話よ?貴方がそんな人間なんかより弱いから」
まぁ実際は一撃ではなく三撃で殺してるんだけどね。
コナエルの驚愕した顔がみるみるうちに歪んでいき、顔を赤くして怒りの顔をしている。
なので、笑顔で投げナイフを両方の眼球に突き刺す。
「ぐぁぁぁぁ!」
「ナミエル、今治療するわ」
さすが限界突破。
みるみるうちに回復していく。
「なんで助けてくれるのだ?」
「貴女こそなんでお兄さんを助けたの?」
「それは・・・」
「結局そういうことよ」
兄の性格的にこうなることはわかっていたはず。
なのに、助けに出た。
兄を殺されたくなかったから。
理屈じゃないのよね。
「貴女がお兄さんを殺してほしくないというなら、殺さないことも考えるわ。でも殺さないと報復されるかもしれないわよ?」
「それでも・・・それでもわたしはお兄様に死んでほしくないのだ」
「そっか。わかった考えとく。ねぇ貴女。ここから無事出られたら、わたし達の養子にならない?」
「え?」
「貴女は天使だけど、他の子とは違う気がするの。貴女のお友達のことはごめんなさい。貴女は敵だと認識していたから」
「う、それはわからないなの。でもいいの?天使と人間は関わるのはいけないことだって。それに貴女は神に、憚られたって聞いた。貴女が許しても、貴女の仲間は・・・」
「そうね。でもそれに貴女は関係ないわ。わたしは貴女個人に頼んでるのよ?天使でもコナエルの妹でもナイ。ナミエルに。それに仲間に天使が増えたところで、わたしの旦那や友達は何も言わないと思うわ」
それでもと言う彼女に、考えといてと頭を撫でて、振り向く。
まずはコナエルを眼球えぐり出しの刑で終わらせてあげるわ。
これしてないしいいわよね?
立ち上がり、未だにもがいてる奴の元にいく。
顔面にわたしの右足を乗っけてグリグリ踏みつける。
「惨めね。どうかしら?バカにされた人間に顔面を踏み潰される気分は?」
「下劣で下等な人間が!見ていろ!」
クビを剣で斬り落とそうしてるところを止める。
両手をわたしの両手でしっかりと押さえ込み、押し倒すような状況。
「やらせると思った?」
自殺すれば全てが回復する。
そんなことはやらせない!
「下等生物が薄汚い手で触れるなぁ!」
「ゲームはどこだ?」
あ、あった。
だか見つけるのが一歩遅かった。
「ふへへへぇ」
「なんで再生するの!?ナイフを刺してたのに!」
眼球を再生された。
そして運悪く、近くに奴の剣が落ちている。
わたしは取りおさえるために剣は手放したまんま。
「形成逆転だな」
「さぁ?どうかしらね?」
「負け惜しみすんなよ。この下等種がぁ!」
剣がわたしの目の前まで迫ってくるが、止まる。
当たり前よね。
何も対策がないのに、抑え込むためだけに剣を離すわけないでしょ。
だって自殺を止めるだけなら、別に腕を切り離したって構わないんだから。
「ち、チートだぁ!」
「チートじゃないわよ。エアーシールド。貴方のこの体勢なら防ぎきれると判断していたのよ」
「嘘だ!バース様!これは不正です!どうにかしてください。そ、そうだ!管理者権限を・・・」
「あーそうだったわね。天使にはそれがあったわね。文字封印。文字の選択、管理者顕現」
するとコナエルの身体が光り出す。
おっけー。
これで彼は管理者権限という単語を口にできない。
つまり、彼の強みは最早コンティニューオンリー。
「な、なにをした?」
「わざわざあんたみたいに教えてあげると思う?敵に対してずっと失礼ね」
「下等生物に礼儀など馬鹿げてる!」
これは死んでも治らないだろうなぁ性格。
でもナミエルが殺さないでと言ってるし、どうしたものか。
とりあえず電源を切ろう。
「――――――!なんで――――――が発音できないんだ!」
「なんででしょうねー?」
無知だね。
人間界の魔法くらい把握しておくでしょ普通。
人間相手だからって油断しすぎ。
これじゃあのバースとか言うのも完敗してるんだろうなぁ。
「とりあえず電源切るから。貴方の負けよ」
「やらせ――――――」
――――――ピッ!
世界が崩れ始めた。
成功ね。
「何てことをしてくれたんだこの野郎!」
「わたしは野郎じゃ無いわ。やめてよね?低脳さん?」
みるみる紅くなっていく。
タコかしら?
「余り怒りすぎると、血圧上がるよ?」
「くそったれがぁぁ!」
なにっ!?
巴投げをおしてくるなんて。
抑えきれるはずだったのに、綺麗に決まり背中に叩きつけられる。
「がはっ!」
「肺の空気が抜けてくるしかろう」
そのまま首根っこを捕まれる。
そして剣でわたしを突き刺そうとしてきた。
「やめるのだー!」
「この堕妹が!僕の邪魔をしてふざけやがって!てめぇを――――――」
「悪いわねナミエル。爆裂魔法:エクスプロージョン!」
コナエルを吹き飛ばし、焼け始める。
もちろんゲームの電源を切ったから再生するスキルもコンティニューもない。
「アアアァァァァァァ。あ、あづ・・・い・・・!た、たすけろ!ナミエル!お前妹だろ?今まで悪かったただすけでくれ」
ナミエルはそっと目をそらす。
そっか。
ナミエルは兄さんが死ぬ事を受け入れたんだ。
わたしを選んでくれたんだ。
それが素直に嬉しかった。
「お兄様ごめんなさい。わたし・・・この人と、お姉さんと行きます。今までありがとうございました」
「貴様!きさまぁぁぁぁ!俺が目をかけてこの世界に隔離してやったというのに!部下まで与えてやったのに恩を仇で返す気かぁぁ」
「お兄様はサンドバックがほしかっただけです。ゴーデンや他のわたしの友達はわたし自身で見つけましたし、それに部下とか言わないで!大事な友達なのよ!」
「知るか!てめぇ、ただで済むと思うなよ?バース様は貴様を探していた。堕天使を殺さなければいけないとなぁ!現実世界に戻っても貴様はバース様に殺されるだろうな!ざまぁみろ!ハハハハハ!」
「まぁそれはバース様とやらが生きていたらだけどね」
「は?」
呆けた顔をしている。
まぁおそらくこれだけ時間が経ってたら、わたし達の中で最強の彼女は勝利をつかみ取っているでしょう。
「お別れは良いかしらナミエル?」
「うん。お姉ちゃん」
わたしの手をぎゅっと握って見つめてくるナミエル。
なるほど、苦しませないようにもう殺してあげてってことね。
「わかったわ。じゃあ、さよならコナエル!」
「や、やめろぉぉぉぉ!」
コナエルの首を斬り落とした。
あんなのでもナミエルのお兄さんだしね。
「ごめんなさい。貴女のお兄さんを殺さないって約束を守れなくて」
「いいのだ・・・お兄様は・・・ううん何でも無いの!」
強い子・・・。
ぐわっと身体が揺れる。
時間切れみたいね。
「ごめんなさい。わたしは貴女を信じてる。少しだけ肩を貸してくれないかしら?」
「わ、わかったのだ・・・おかあさん」
・・・!
養子にならないかって聞いたんだったわね。
ここまで破壊力があるのね。
わたしは脱力しながらもナミエルを抱きしめた。
一読ありがとうございます!
今日は急遽夜までシフトで遅れてしまいました!
クズ兄は死にバカ親の誕生です!




