兄と妹は本来兄の立場が無いはずだ!
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名前 コナエル
レベル200
ジョブ 軍曹
状態 健康
HP506163/5106163
SP246918/246918
筋力1234692
俊敏4649182
技量3211615
スキル
スキルツリー 身体強化 サムライソウル 閃光 雷鳴 自己記憶操作 ナノマシンリタン 管理者権限
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コナエルは剣を取り出し、こちらへと踏み込み駆け出してくる。
少し早いけど避けれないほどじゃない。
「死ね」
「語彙力がないわね!いいえ、頭がノータリンなのかしら?」
右から来るけど、これは!?
にやりと笑ってる表情が見えたから確認する。
電気をまとってるのね。
打ち合うのは自殺行為。
ギリギリで身体を後ろに反らして避ける。
「ほぉ。剣で受けないとは、こいつが電撃を纏っているのがわかったのか?」
「いいえ別に?」
嘘じゃない。
確信はなかったわ。
あの一瞬で受けちゃいけないってスキルの見切りを信じたまで。
わたしは銃を構えて発砲。
――――――パパンッ!
2発放つが両方とも弾かれる。
「さっき殺した奴らよりはできるのね」
「ただのデータと比べられるのは侵害だ。俺は強い。そしてお前は・・・弱い」
後ろ!?
振り向いたが、誰も居ない
「こっちだ」
「騙したわね!」
――――――ガキィンっ!
しまった!?
打ち合ってしまった。
わたしに電流が流れてくる。
「クッ!アアアアア!」
「下劣で下等な人間のことだ。俺のステータスを見ているだろ?閃光と雷鳴を組み合わせて、消えたように見せた。それが答えだ」
閃光と雷鳴がどんな能力かはわからないわよ。
けど舌が痺れて悪態もつけない。
しかも脳に影響があったのか、一部も動けなくなる。
治癒魔法:癒やしの光。
「その程度なら回復できるわ」
「ふっ。ならば」
残像を残しながら移動してくる。
わざわざ残像を残す意味がない。
意味が無い?
こいつが高速移動できると何故決めつけてたんだろ?
「エンチャント:絶縁」
これでこの剣に電撃が走ることはない。
つまり感電もしない。
「死ねぇやカス!」
何そのチンピラ口調。
そして残像を残した意味もわかったわ。
タイミングが取りにくくなるのね。
避けるのが難しくなるだけ。
まぁもう受けとめられるから関係ないけど。
「何故だ!?電撃を通しているのに何故痺れない!」
「もうそれは対策済み。貴方天使の癖に勇者やそれに準ずる者達と闘ったこともないの?」
「勇者などという低俗な人間と闘わなくても、我々天使の方が優秀とわかっている」
盲信もいいとこだわ。
たしかに素では強いかもしれないわ。
でも何もわかってない。
勇者って言うのは元の強さとか、ステータスの上がり方が異常に高いとか色々抜きん出た部分があるけど、それが強さになるとは限らない。
勇者とはその理不尽なまでの対応力。
一太刀毎に別の相手になっていると思うのが正しい。
どんな逆境に追い込まれても、そこから起死回生の手が生まれてしまう。
それが勇者。
そしてそれに対応するには自分も同じように成長しないといけない。
対応した人間と対等に闘うには、勇者でないわたしの様な人間も成長しないと追いつけないの。
「ひとつだけ言っておくわ」
「なんだ?」
「人間舐めんじゃねぇよ」
たしかに雷撃があって、人間は電撃に弱いと認識しているとしたら自信も生まれる。
でも彼は慢心。
電撃は即死量じゃなければ、回復魔法や治癒魔法、それに隆二のポーションも持たされてるわたし達には無駄な話。
こっちも本気で行くわよ。
「身体強化、マッスルバフ同時発動。更に霊障魔法:ヒストリカルパーソン」
これはわたしが捕らえた幽霊の技術を貰う能力。
前の世界の偉人達でもよかったのだけれど、隆二より強いやつがいなかった。
そしてこちらに来てこの日本にも化け物と言われた人物がいた。
塚原卜伝とか言う剣士。
この身体能力上昇に、彼の技術は鬼に金棒。
走ってくるコナエルに対して、前に踏み込み剣を打ち合い軌道を変える。
起動を変えられたことに驚いたのかハッとした顔をするけど、わたしには関係ない。
攻撃を続ける。
そのまま懐に入り込み、剣の柄を弾いて上に飛ばそうとするがコナエルも目つきが変わった。
「わたしは実戦経験をこのVR空間で行っていた。実戦に近い、いや現実の訓練より下手したらキツイ訓練だ」
「だからなに?命のやりとりをしてないなら同じでしょ?」
そんな命の危機がないところで闘ってる奴にどやられてもなに?ってだけなのよね。
右から振り下ろしてきたから、左に流しそのまま蹴りをいれる。
そして蹴りを入れた直後、もう一つ剣を作り出す。
水で作ったウォーターブレード。
右にわたしの愛剣エリバ・クカス、左にウォーターブレードになったなら、剣舞発動。
右手の剣を振りかざし、受けとめられたら左で攻撃起こす。
そしてそれも受け流したところで回転して右手の剣を下から振りかぶり、避けたところで続いて左手を繰り出す。
それを何度も繰り返すのがスキル:剣舞。
「くっ!片手持ちなのに重たい」
「そうでしょうね。今夜はダンスのお相手になってあげてるから感謝しなさいまし」
「下等が黙れ!」
「失礼しました」
わたしは笑いながら馬鹿にしながら返事を返す。
でも剣戟でこの差は早々に埋まらない。
どんどん削られていくが、一向に血が出る気配がない。
まさか回復系!?
「気づいたか。俺はナノマシンリタンでHPが順次増えていることを」
「貴方ってエスパーかしら?」
「いいやまったく?」
まぁいいわ。
ならば剣で首を斬るまで!
そこで首を掻こうとしたところで、ナミエルに立ちはだかられてとまってしまった。
「頼むやめてくれ」
「おい堕妹!邪魔だ退かないか」
「いやだ!こんなのでもわたしのお兄様なんだ。どうか見逃してくれないかな?」
図々しいにもほどがあるけど、こいつらよりも神の方がムカついてるし考えてもいいわね。
「下等な人間共と仲良くするというのか?」
「そーよ!お兄様が死ぬのに比べたらましだよ!」
「神の言うことも聞けぬ天使は堕天使ですらない。死ね」
「お、お兄様そんな!?」
カードをスライドさせるとそこにはさっきのドラゴンの首三つバージョンのドラゴンが居た。
なにあれ?
「ゴーデンの母親を出すな――――――んて」
ナミエルの心臓があるであろう胸部分に、コナエルの手が突っ込まれた。
血を吐き出すナミエルの腹にパンチを入れる。
するとまた血を吐き出す。
「お前は俺が直接殺してやる」
「子供になんてことをやるのよ!離しなさい!」
コナエルもナミエルも驚いた顔をした。
そしてナミエルが涙目で叫ぶ。
「兄さん!天使は人間と手を取り合えるのになんで見下すのだ!」
「それがいけないことだというのがわからないか?だから堕天使と呼ばれるんだ」
「そんなの兄さんが言っただけよ!」
「あぁそうだな。あと兄様だろうがぁこの愚昧がぁ!」
腹を殴打する。
するとまたの部分が濡れ始めた。
あの歳の妹に暴行ができる天使。
人間じゃ考えられない。
何かがはち切れた気がする。
「その汚い手、要らないよね?」
一瞬でコナエルの右腕を斬り割いた。
そしてナミエルを救出し、コナエルから離れる。
治癒魔法をかければ大丈夫なはず。
どうやらナミエルの方は生身の様だし。
「貴様よくも俺の腕を」
自殺をする気?
だけどやらせないわ。
「呪術:固定」
「動けないだと!?」
髪の毛でも何でも良いから、身体の一部を使えば捉えることのできる魔法。
そしてその部位によって効果が変わる。
髪の毛なら味覚がなくなる程度だったけど、腕なら身動きだってとれなくできるのね。
「これで貴方は動けないわ。残念でした」
悔しそうな表情をする。
しかし、圧倒したとしても危機的状況に変わりない。
あの三頭龍がいつ襲ってくるかわからないから。
ゲームを奪って電源を切ろうかしら。
「甘いなぁ」
「嘘!?腕が!?」
切れたはずの腕が再生!?
その判断は遅かった。
すぐに剣を弾かれて三頭龍の方へと飛ばされる。
剣がないのはまずいわ。
「三頭龍のゴールドドラゴン。そいつを食い尽くせ」
咆哮と共にこちらへと迫ってくる。
ドラゴンの皮膚は硬い。
このタイミングで使いたくなかったな。
戻っても役に立たないじゃないの。
「みんなにはあとで謝ろう」
そしてエリバ・クカスの名前を叫び、飛んできたところを掴む。
まずはこいつを殺してナミエルの治療後、速やかに電源を切りコナエルを殺す。
それがわたしの勝利条件。
いくわよ
一読ありがとうございます。
最近バイト先に来る子供が愛くるしい!
私も結婚して子供が欲しい!
再就職がんばります!




