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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
四章 区立千葉高等学校 文化祭編
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クシナダヒメの名前の由来知ってる?奇し稲田の姫、すなわちクシナダヒメだよー

 明石どっか行っちまいやがった。

 せっかくのからかえるネタがあるのにお預けかよ。


「ねぇ貴女のその猫耳ってコスプレかしら?」


「にゃ?違うけどいきなりなんにゃ」


 にゃーこにそんなこと聞く奴は珍しい。

 俺のグループに話しかけてくる奴がそもそも珍しいからな。

 この女は勇気があると言える。

 ちなみに猫耳じゃなく犬耳だ。


「ごめんなさいね。知り合いに似たような子がいて」


「ほぉ」


 メーテル、にゃーこ、パピヨン、スカイは警戒態勢に入る。

 知り合いに獣耳がいるってことは、間違いなく異世界帰還者であることは間違いない。

 つまり魔王を倒した勇者か、俺の様な奴か。

 前者の可能性は低い。

 勇者なら明石が気づかないはずがない。

 気づかない要素があるのは、強力な隠蔽だ。


「何者ですか?」


「落ち着いてメーテルさん。いやでもまさかキャロラインさんまで警戒するとは思わなかった」


「獣耳の知り合いがいるなんておかしいでしょ?いいえ、もっとおかしな事に気づくべきだった。ずっと一緒にいるのに光が全く警戒をしていないなんておかしな話しだった」


 スカイは何を言っているんだ?

 クラスメイトだからなにかあるのだろうか?


「光が貴女のステータスを一度も確認しないなんておかしな話よね!」


「なに!?あの明石が!?」


「ステータスのぞき魔の明石がおかしいわね」


「にゃー。たしかにのぞき魔が確認を怠るなんておかしいにゃー」


「そうじゃの。あの非常識ののぞき魔が確認しないなんて病気を疑うレベルじゃの」


「明石くん、酷い言われようね・・・」


 あいつはそういうやつだ。

 なんだかんだで、ステータス確認をやめないあいつが悪い。


「まぁスカイが英語で話しているのを理解して日本語で返しているのに、スカイとちゃんと会話できてるってことは、普通じゃねぇな。てめぇのなま――――――」


「ちょっと待ちなさい。それどういう意味かしら?」


「近藤夢よ」


「近藤さんもこのタイミングで質問に返さないで頂戴」


「そうカリカリしてると、血圧あがんぞ」


 まぁ普段明石に俺が言われてるんだけどな。

 てかスカイも、自分が日本語聞き取るのも上手くないのを知っているのに文句言うなよ。


「もういいわ。話を戻すけど、近藤さん。貴女何者?」


「天使――――――」


 俺を含めた魔法を使える者が全員、死の魔法を無詠唱で近藤夢へとぶつけた。


「オールレジスト」


「チッ!全員戦闘た――――――」


「やめて」


 なに!?

 金縛りか?

 動くことができない。

 明石のことと言い、こいつと俺達との力量差はどれだけあるんだ。


「座って話しを聞いて」


「天使と話すことなんかねぇな」


「現状、わたしに敵対の意思はないわ」


 そう言われたら武器を下げるしかない。 

 悔しいが、ここで全滅だってありえる。

 天使の言うことを聞くのはごめんだが、殺されるのはもっとごめんだ。


「わたしはクシナダヒメ様の使徒です。スサノオ様はご存じですね」


 あぁ、あのゲロジジィか。

 たしかクシナダヒメはスサノオの嫁らしいな。

 つまり嫁の部下ってことか。


「知っているけど、ひとつ言っておくわ。いきなり敬語はキモい」


「ふふっ。そうねー」


 ――――――パチンッ!

 これは。

 世界の時間を止めた!?


「ごめんなさい、キャロラインさん。こちらが天使としての口調ですのでご容赦を」


「そ、そう」


 まさか時を止めるとはスカイも驚いている。


「クシナダヒメってのはお前より強いのか?」


「そうですね。クシナダヒメ様はわたしより強いです。本題をいいですか?」


「いいわ。ムシと違ってまだまともそうだしいいわよね隆二」


「構わない。さっさと用件を言え」

 

 あくまでこちらのが上だというアピールは怠らない。


「スサノオ様はクシナダヒメ様の旦那様なのですが、邪神堕ちしてしまっております。佐川隆二様が殺したという神は邪神堕ちした神です」


 あのムシと同じか。

 あいつも聞いた話によると、ニート顔負けのぐうたらっぷりだと聞いた。

 なるほど、理由はどうあれ堕ちているな。


「アマテラス様は秩序のために、スサノオ様を消そうとしました。ですがそれはクシナダヒメ様が悲しみます。そこでアマテラス様が提示した条件がありました」


「条件?」


「はい。条件は彼が命じられいる任務の成功を問わず、河野薫を殺害です」


 なるほど。

 じゃあ利害は一致しているな。

 つまり協力しろって事か?


「言いたいことはわかった。つまりそれの邪魔をしないか、もしくは共闘かってところか?」


「話しが早くて助かります。このクラスに河野薫が在籍していたために、潜伏させて頂きました。邪魔をしても構いません。その場合は排除します。共闘はしなくても大丈夫です。ただひとつだけ頼みがあります」


 天使の頼みなんてごめんだが、俺達にはまだこいつを負かすだけの実力がない。

 おとなしく聞くのが吉だな。


「俺達のできる範囲でなら構わない」


「河野薫を貴方達が討伐した場合。死体をこちらに引き渡してほしいのです」


 なんだ。

 その程度のことなら問題はないか。

 

「構わない。俺達に不利益が来るわけじゃないからな」


「ありがとうございます。あと忠告を二つほど」


 でたよ。

 どうせ神には手を出すなとかそんな感じか?

 どの神も自尊心は高いんだな。


「本日は確実に河野薫が登校します」


「へぇ。どこ情報?」


「彼らの計画書を拝見しました」


 彼ら?

 つまり複数人いるってことか?

 仲間がいるのは俺達にも仕事があるってことか。


「その計画書に、今日の日付が書かれていたって事かしら?内容は?」


「キャロライン。正解です。しかし内容までは言えません」


「そう。まぁいいわ」


 計画書ねぇ。

 つまり今まで何も行動を起こさなかったのは作戦だったって事か?

 いやそんな作戦あるか?

 油断するとわかるようなスパイ作戦ならともかく、初日から正体を明かしている奴がすることじゃない。

 単純に自宅警備員をしていて、家から出たくなかったとかそんなところだろう。


「もう一つは、本当の忠告です。河野薫を倒したあとに現れるであろう敵には一切の攻撃をしないことをお勧めします」


 もう一人のが厄介って事か?

 逆にいえば河野薫が倒すまで現れないって事だよな。

 一体どんな仲間だ?


「以上です。それじゃ時を進めます」


 ――――――パチンっ!

 指の鳴らす音と共に時間が動き出した。


「恐ろしいな。どんなことをしても時を止められたら終わりとは」


「ふふっ。じゃあキャロラインさん。さっき言ったこと明石くんにも言っといてねー」


 そういうと近藤夢は手を振りながら接客へと戻っていった。

 

「スカイ。明石は何しに行ったんだ?」


「さぁ。クラスメイトが本当にクラスメイトかどうかも、今のワタクシにはわからないからね」

 

 たしかに近藤夢もそうだ。

 元々はこのクラスの生徒じゃ無い人間も少数だろうがいると見るのが正しい行動だろう。

 となると、明石が戻ってから相談した方がいいのか?


「あ、光が戻ってきた」


 満面の笑みを浮かべてる。

 一体何をしたんだ?

 さっき一緒に出て行った奴はいないみたいだが。


「悪い佐川。ちょいとポーション貸してくんね?」


「ちょいとってなんだ!高いんだぞ?」


「請求書、書いて良いからさ。頼むよ」


 普段けちくさいあいつが!?


「なぁ明石。一体なにがあったんだ?」


「それはあとで話す。とっても面白いことだから楽しみにしとけよ」


 面白い事って何だ?

 忘れちゃいかんのがここは喫茶店ってことだ。

 まぁ日本語で話してないからいいんだろうが、あれは陰キャの笑顔じゃなかったぞ。

一読ありがとうございます

遅くなり申し訳ない!

書く時間はあるのに!

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