表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
四章 区立千葉高等学校 文化祭編
70/290

借りパクって一番良くないよ。借りパクは嫌われるよ?

 文化祭だー。

 とか叫ぶのは俺のキャラじゃないからしないが、文化祭が始まった。

 前半、受付をしていると佐川がきた。

 佐川め。

 めっちゃニヤニヤしてやがる。

 そんなに俺の義経衣裳が面白いか!


「どうだその俺の作った刀」


「どちら様ですか?誰かと勘違いしているのでしょうか?」


「てめぇわざわざ来てやったのになんていいぐ――――」


「四名様こちらになりますよー」


 聞く気なんてない。

 女性を四人侍らせてるチャラ男なんかと友達だと、陰キャで定着している俺のキャラが台無しだ。

 それに刀を作ったというのも間違いだ。

 聖剣の見た目が刀を模倣してるだけなんだし。


「先に言っておくけど、光のこと今、陰キャだと思ってる人はこのクラスにいないからね?」


「なに!?どういうことだキャリー!?」


「言った通りよ」


 心外だ。

 どうして俺が陰キャで通っていないんだ。

 あれか?

 文化祭実行委員になったからか?


「英語だと、お前等砕けた口調になるのな」


「ちゃんと英語で喋れ」


「おっと悪いな」


 幸いキャリーと俺しか居ないが、誰が見てるかわからないので辺りを確認する。

 こいつはAACじゃないとはいえ、油断も隙もない。


「それで、あいつは来たのか?河野薫は」


「いや、びっくりするくらい誰も来ないな」


 仲間が来てくれないと俺の計画が失敗に終わる。

 まぁ来なければ来ないでいいんだけどさ。

 昨日作戦を立てた時点で、そもそもの根本が間違ってさえ無ければ勝ちは揺るぎはしない。


「正直な所来て欲しいって顔だな」


「昨日立てた作戦の内容見ればわかるだろ?これは後々に役に立つことだ」


「単純に好奇心だろ?」


「さぁな?」


 まぁ楽しみなのは事実だ。

 こんな経験なんて滅多にない。


「お前が満面の笑みを浮かべてるとゾッとするな」


「失礼だな」


「事実だから仕方ないだろ?」


 ぶん殴る。

 今日の夜にぶん殴ってやる。


「まぁ楽しみにしてるぜ。源義経殿」


「何を言っているかわかりません。どうぞ席はこちらですよ」


 日本語で話しは終わりとばかりに佐川夫婦を席へと案内する。

 弁慶と牛若丸の劇をそのまま見せるわけで俺は接客することはない。

 だから最初で最後の佐川への接客だ。


「チッ。つれねぇな。行こうぜメーテル、にゃーこ、パピヨン」


「「「がんばれぇ明石」」」


 こいつらぁ・・・。

 全員あとでお仕置きだ。



「これで999本。命よりも大切な懐刀を渡すなんて、京都を治めているなんてなぁ」


 笛の音が聞こえてくる。

 

「なんの音だ?」


 綺麗な音色よりも腰に据えた刀が気になったのだろう。


「刀を置いてゆけ」


「お断りします」


「ならば倒すまで」


 槍を構えた男の名は弁慶。

 その大槍で攻撃してくる。

 しかし跳べば避けれる。

 はぁめんどくさいなぁ。


「遅いです。ただ振り回してるだけで質は余り良くありませんね」


「なんだとぉ!!」


 次は棍棒、刀、薙刀と色々な者を構える弁慶。

 あー、役とは言え、もっとマシな動きできねぇのかよこいつ。

 弁慶役の長谷川和秀は勉学は優秀だが、頭が堅く運動神経も良くはない。

 だが見た目の厳つさから弁慶に選ばれた。


「何度やっても同じ事。貴方の刀には根っこ、心がない」


「お、おのれぇ!」


「はぁー!」


 聖剣を間違えて抜いてしまうと、シャレにならないことになるから慎重に模造刀の刀を抜く。

 そして軽めに面、胴、小手をし、弁慶が倒れた。


「己の行動を恥じろ。例え何本の刀を揃えようとも、心の鍛えられていない刀なぞ怖くは無い」


「あ、貴方のお名前は?」


「わたしか?わたしの名は源義経」


「源氏の義経公様。どうかわたくしめを末端にいれてはくれませぬか?」


「よかろう。主の心、我が家臣となりて、しっかり鍛え抜かせてもらおう」


『そして、弁慶は義経に忠誠を誓い、家来となりました。これにて午前の部の劇を終わらせて頂きます』


 ――――――パチパチパチ。

 拍手しながら笑いをこらえてやがんな佐川。

 たしかにこのナレーションは小学生の演劇かよって思う。

 弁慶の動きもスローリーだし。

 そして幕が閉ざされ、演劇に登場していた女子達は接客へと戻っていく。

 ちなみにキャリーは佐川達に対してずっと接客をしていた。

 まぁ接客と言うより、話し相手だな。


「いやーよかったよ二人とも」


「本当ですか先生?先生の脚本が素晴らしかったので、やりやすかったです!」


「そ、そうか?」


 長谷川和秀が本田道明にこびを売る。

 そんなんだから友達を作れないんだ。

 普通にしていても、評価は高いだろうに無駄にこびを売るんだ。

 長谷川和秀は将来出世しても輪を乱せずに問題を起こしていくんだろう。

 まぁ俺には関係の無い話だ。


「さて、じゃあ僕は休憩してきます」


「あ、待て明石」


「なんだい長谷川くん?」


 引き留めんなよ。

 何か用があるんだろうけど。


「午後の部の相談したいからさ、ちょっとだけ校舎裏に付き合ってください。主演同士で」


 めんどくさいといいたいが、陰キャを装わなければ。


「わかった。じゃあ行こうか」


 頷いて俺達は教室を抜け出した。

 佐川達には目配せで、こっちに敵だと思われる様な奴がきたら頼むと合図する。

 親指を立ててたし大丈夫だろう。



 校舎裏に来てからなんか不穏な空気だ。

 俺の演技がそんなに気にくわなかったのか?


「明石。君はどうしてそんな仮面をかぶっているんだ?」


「仮面?何を言っているんだい?」


「言い方が悪かったな。何故、猫をかぶっている」


 あー、俺のしゃべり方に違和感を感じたってことか。

 いや、そんなことを聞くなんておかしいな。

 河野薫の仲間か?


「何を言っているか本当にわからないんだけど?」


 とりあえず仲間じゃ無かった場合、記憶改変が面倒だからごまかしておく。

 青谷に頼むのめんどくさいんだ。


「隠さなくてもいい。わたしはネットの神と呼ばれるバース様に見初められた、唯一無二の存在なのだから」

 

 バースってたしか、穴倉諒太朗が死ぬ間際に言っていた言葉だな。

 ってことはこいつは勇者か天使、もしくは河野薫の仲間。

 まぁだったら良いだろう。

 試すことができる。

 もしこの仮説が正しければ俺は河野薫をボコボコにできるはずだ。


「あぁだったら話しは早い。さっさと始めよう。あんたも持ってるんだろうゲームを?」


「口調が。なるほど素の自分か。そしてバース様が消したがっている男」


 人の話を聞かない奴だ。

 バース様とやら、俺が何をしたんだ?

 ネットの神。

 つまり、監視カメラとかにもアクセスが可能?

 いや、下手したらスマホとかからもか。

 なるほど、俺達が勇者を殺したとわかっている神か。


「神に目を付けられるとは何をしたのか気になるが、まぁそれは後にバース様から聞けばいいこと」


「あんた結構無駄話多いな。さっさと始めろよ」


「わかっている」


 やはりゲームのようなものを取り出し電源を付けた。


<Game start!What you are Name ?>


「セーブデータ展開。ヘブンズクロニクル、セットアップ」


<Save Data Loading now.>


「なぁ。ゲームカセットってセーブデータをスキャンしているときに抜かれると壊れるらしいから気を付けろよ」


 俺は聖剣を装備している。

 だからこうやって、長谷川和秀の後ろに移動することも容易だ。


「な!?いつの間に!?」


「ヒーローの変身が邪魔できないのは昭和までだ。平成はちゃんとエフェクトで弾いてんだぞ?」


「何言って」


 俺はゲーム機を奪い取り電源を切る。


<See you by master>


 やった。

 やはり電源を切れば長谷川はただの人間のままだ。


「貴様何をした!?」


「なぁあんた。闘えなくても人の命を狙ったんだからそれなりの覚悟はできてるよな?因果応報って知ってるか?」


 恐怖に引きつったような顔をする。

 いいねぇ。

 河野薫もこういう表情をしてくれたら嬉しいんだ。

一読ありがとうございます!

ゲームで借りパクって良くないですよね

自分も友達に貸したFF7クライシスコアがいまだに帰ってきません。

久々にやりたい!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ