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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
三章 天使VSサイコパス編
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やっぱりAACは人を殺そうとするときが一番生き生きしている

「虚無の長」


 目の前にいた、合体した姿の人間が吹き飛ばされる。

 刺さっていた手が抜けたので、自由落下していく。

 このままじゃ転落死かな。

 でもこの出血量じゃどのみち、死ぬんだ。

 しかし、落ちるはずのわたしの身体は落ちない。

 そして口にはずっぽりと、瓶のような物を加えさせられる。

 これはポーション?


「アハハハハハハハハ!」


 光?

 光だ。

 でも目から紅い涙が。

 そういえば虚無の長って光の声がした。


「お前のスキルをすべて奪ってやったよ。当然だよな!俺の大事なキャリーを殺そうとしておいてただで済む分けねぇよな!」


「「どの口が言う。貴様等だって罪の無い人間を殺している。セバスとジンタンだってその犠牲になった」」


「だからなんだ?守れなかったあんたが悪い!狂った通り魔に恋人を殺されても、恨むのは通り魔じゃねぇ。守れなかった自分だ」


 言ってることはむちゃくちゃだ。

 まぁ言いたいことはわかるわ。

 仇討ちをしても虚無感が残るのは、結局戻ってこない大切な人が居ないため。


「「ほざくな!この人殺しがぁぁ!」」


 そう言うと次には瞬間移動するアラート。

 けれど、どうやらスキルすべてが奪われたのは事実のようで――――――

 思い切り吹き飛ばされた。


「「くっ!どれだけ強く・・・」」


「自由の翼 共食い 小さな巨人化 限界突破 身体強化 魔法無効 精神妨害無効 太陽神の加護 ステータス解析通知 破壊の翼 個人空間生成 武器使用不可領域 洗脳防衛 体積増減 身体縮小 使徒の加護 空間収納 永遠摩天楼 SP強化 氷の長 無詠唱 詠唱魔法強化 毒物無効 先詠み 電波解析 弱者蘇生 覇王列龍 仲間強化 死亡回避 軍隊統一」


 スキル名?

 一部攻撃を放つ。

 ステータス自体高いアラートはそれをすべて撃ち落としている。

 でも一体何でスキルを言った?


「ニャンコスター!今すぐあいつにスキル無効を!」


「にゃ!?わかったにゃ!」


 猫星は前に手を翳す。

 するとアラートは光り出した。


「よく聞けキャリー。俺はあと一分後、奪ったスキルと元々のスキル、すべてのスキルが封印される。すると奪ったスキルは戻る。だがニャンコスターのおかげで、スキルは使えない。あとはスキルを使った状態で、俺の次に一番ステータスが高いお前があいつを殺すんだ。任せるぞ」


「いきなりそんなこと言われてもわからないわ!どうしてスキル無効が効くの?スキルが戻る?分かるように説明して!」


「太陽神の加護がスキルを隠蔽とスキル無効を無効にしてたんだ。これは一度発動すれば、自分の意思でない限り解除はできない。つまり一度も発動できなければスキルを無効化もできないってわけだ」


 つまり素の力だけが、彼女たちの頼りって事ね。

 でもエラーが出るほどのステータスにわたくしが勝てるとは思えないわ。


「不安そうな顔をするな。大丈夫だ。使徒の加護」


「え?」


 力がみなぎる。

 どうなってるのこれ?


「チャンスは五分。使徒の加護は、使用者の()のステータス分を、一人に上乗せするスキル。さぁ――――――任せるぞ」


 一方的すぎる。

 もうちょっと端折らないでほしかったな。

 聖剣と拳銃を握らせる当たり、またわたしに闘わせるつもりなんだろうけど。

 わたくし、さっきまで胸に穴開いてたんですがぁぁぁ!


「本当にわたくしが、闘うの?」


「もちろん!スキル無しじゃ俺は一般人程度の実力。お前にしか任せられない」


 そんなまっすぐな目でみないでよ。

 断れないじゃん!


「あーもうわかったわ」


「さっすがぁ!じゃあ頼むぜ。時間だ」


 すると光の背中から翼が消える。

 そして降り立ち、いつも通り宣言をする。

 いつも通りとは少し違うか。


「魔王討伐でもないが、異世界救済お疲れ様!現代に来なければスローライフを満喫できていたかも知れないのにね」


「「なんだと?」」


 ほら怖いよ。

 わたくしあんなのと闘いたくないよ。


「勝利の宣言だ。俺は負ける可能性が少しでもあるときに、こんなことは言わないさ。俺を信じろ」


 わかったわよ。

 全くなんでこんな人を好きになったのかしらね!


「「殺す!」」


「殺すなんて言わないでよ。頭悪い人みたいよ」


 わたくしも完全に舐めた態度で煽ってあげる。

 光が負ける要素がないって言ってるんだから、それを信じるだけ。


「「貴女、さっきまで死にかけてたのを忘れたのかしら?」」


「えぇそうね!でもお生憎様!最愛の人が負ける要素がないって言ってるんだから、何も不安になることはない!」


 なんか光がニヤニヤしている。

 わたくしは首を傾げて、どういうことか聞いてみた。


「帰ったら俺達結婚しよう!」


 唐突すぎる!

 死亡フラグみたいの立てたいから言ったんだろうけど、かなり唐突すぎ。

 ほら、アラートさんも驚いて――――――アラートさんがいない。


「「何故かスキルが発動しないけれど、まぁいいわ。貴女を殺すにはこのステータスで十分!!」」


「そう言って死んでいった人間を、ワタクシは何人も見ているわ」


 実際のところそれすら言えない人間だっている。

 しかし、自信家という物は不思議な物で、どんな人間も自分の力を過信する。

 故に大きくなくとも、隙ができるのだ。

 彼女たちも油断がある。

 一見、油断せずにこっちを見ているようにみえるけれど、ステータスで十分と言っている。

 その時点で、相手が上回るなんて考えてもいないんだよね。


「だから、隙ができる」


「「な!?いつの間に後ろに!?」」


 わたしは聖剣を突き刺した。

 そう。

 人間こうもあっさり死んでしまうものなのよ。

 どんな強者も弱者も関係ない。

 死は平等。

 常に弱者の立場で勇者を狩っている、わたしにはわかる。

 そしてスキルを無効化しているから、死を超越もできない。


「「まだ終われない・・・セバスとジンタンの仇を取るまでは!」


 なんか重圧感が跳ね上がった。

 やだやだ。

 どうして勇者って追い込まれると覚醒するのかしら?


「でもそれは無理だと思うわ」


「「貴女程度がほざかないで!」」


 光の方を見ると、まだにやついていた。

 つまり、まだ負ける要素がないってこと。

 覚醒は織り込み済みね。


「「わたしが貴女で、貴女がわたしで」」


 今度はなに!?

 二人が分裂した!?


「「切り札って言うのは最後まで取っておく物」」


「「これで貴女達に勝ち目は無くなったわね!」」


 あれ二人を相手するの!?

 光を見るけどまだ笑みを消さないままだ。

 これでも負ける要素がないってこと!?


「残念ながら貴女達はむごたらしく死ぬわよ」


「ハハハハハハ!いいねぇスカイ。さすがは明石の彼女だ」


 佐川の奴、急に笑い出してびっくりするじゃない!

 ほら、彼女たちも睨んでるわよ。

 佐川が隣りに並び立つ。


「俺は異世界に召喚されたんだぜ。余りむやみに詠唱を記録するモンじゃないぜ」


「そうね」


「メーテルまで」


 二人とも手を握り合う。

 何をする気?


「キャリーちょっとそこから離れろ!絶対油断はするな!油断さえしなければお前は勝てる」


 どういうことよ!

 光も説明してよ!


「佐川!右の分裂した方はステータスが解析できる。そっちの相手はお前に任せるぞ。エラーが出てる方はキャリーに任せろ」


 笑顔だけど口調は焦ってたんだ。

 やっぱり分裂は計算外だったのね。


「もちろんだ。行くぞメーテル」


 メーテルは頷く。

 そして詠唱を始めた。


「敗北の屈辱を・・・」


「味わいたくはなかった!」


 嘘!?

 二人が合体した!?

 これって彼女たちの魔法・・・

 合体のオンパレードじゃない!


「「天使様、何驚いてるんだ?」」


「「何故、貴方達が融合できるのよ!」」


「「俺達だって異世界召喚されたんだぜ?魔法だって使えるわ。まぁ俺達でも使えるように詠唱を改良したけどな」」


 そうだったわね。

 貴方達もご都合主義の勇者パーティーだったわね。


「「キャロライン!あっちの化け物には勝てない。改良して弱くなってるからな。同じようにErrorになってるステータスのお前にそっち任せるわ」」


 名前で呼んだ。

 佐川の見た目に近いから少し違和感があるけれど。

 どういうこと?

 今のわたくしのステータスはエラーになってるってこと?

 とりあえず佐川達のステータスをみてみましょうか。


――――――――――――

名前 Alert 19歳


レベル Error


ジョブ Error


状態 健康


HP246748954/246748954

SP300000000/300000000

筋力2914654213

俊敏5467918231

技量9999999999


スキル

身体強化 超限界突破 残機+2 瞬間移動 ステータス偽造 剣舞 見切 無限倉庫 翻訳

――――――――――――


 アラートはやっぱり危険を知らせるものだったのね。

 強いけどそれでもエラーを起こさないと言うことはこれ以上と見た方が良いわね。

 もう一つ、これは予想だけど。


「佐川!おそらくその魔法は――――――」


「「あぁ、お前と同じ五分が限度だ!それ以上はかけられないわ。明石が作ったチャンス無駄にはしない」」


 そうね。

 光が作ってくれたんだったわね。

 本来ならもう死んでいたのだから。

 なんでしょうね。

 人殺しを楽しむとかそういう気持ちは、随分忘れてたのに。


「うふふふふ!さぁ天使様!殺して差し上げましょう!ワタクシの恋人にちょっかいをかけられても困りますからねぇぇ!フフフフフフフフ!」


「「貴女・・・」」


 気兼ねなく殺しましょう。

 残酷に殺しましょう。

 ワタクシが死にかけたときの気持ちを百倍で返して差し上げるわ!

一読ありがとうございます!

殺しを楽しむとかいう設定忘れてたから無理やりいれた?

そんなことありませんよ!

楽しく書かしてもらってます!

これからもよろしくです

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