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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
三章 天使VSサイコパス編
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天使達の日常。外伝ぽいかなー

「お母さんもお父さんもいなかった・・・」


「それどころか、家すらなくなってたわねー」


 正直家くらいは残ってると思ったけど、まさかマンションが建ってるなんて。

 わたし達の生前は昭和50年。

 そして現在令和元年。

 まぁ40年以上も経ってたらそうなるわよね。

 お母さん達も、年齢的には70歳くらいだし生きているかどうかさえもわからないわね。


「しかしこの携帯は便利ねぇ。昭和時代では考えられなかったわ。まさか通話だけじゃなくゲームセンターまでこの四角い小さな箱に入ってる何てね」


「ゲームって言いなよ。おばさんに見られちゃうよ」


「実際中身はおばさんだからね」


 昭和生まれで13年くらいで、最初の人生が終了。

 そして今わたしは19歳。

 計32歳くらいね。

 わたし達の同い年は今、45歳くらいかしら?

 一応ここは地元だし誰か残ってたら知りたいんだけど。


「秀樹・・・美咲・・・?一体どこにいるの?」


 この声はまさか!?


「ねぇ波瑠この声って?」


「優樹菜ちゃん?」


 わたしは声がした方に駆け出していく。

 大峰優樹菜ちゃんはわたしと美香の三人でいつも一緒にいた、いわばグループ。

 いた!

 顔はもうおばさんだけど、あれはたしかに優樹菜ちゃんだ!


「優樹菜ちゃん!」


「あのー貴女達は?なんでわたしの名前を知っているのでしょうか?」


「わからないかこの姿じゃ。わたしは月屯波瑠よ」


「わたしは早杉美香だよ。優樹菜!」


 まだ困惑している。

 そりゃそうよね。

 20代近くの女性が、過去に死んだ友人を名乗ったら驚くわよね。


「波瑠ちゃんに美香ちゃん?」


 わたし達は頷いた。

 この世界に帰って来てやっと知り合いに会えた。

 残念ながら同じ時間を過ごすことはできないけれど、それでも友人が死んだ後も元気に暮らしてるとわかったら、わたし達を思い出して気に病むこともないでしょう。


「ごめんなさい。たしかにわたしには波瑠ちゃんと美香ちゃんと言った大事な友達はいました。ですが彼女たちは亡くなってしまったんです。いきなり初対面の人間にそんなことを言われても信じることはできないです」


 美香はショックな顔をする。

 わたしだって正直ショックだけど、わたしと美香の初めて再会したときもそんな感じだったから仕方ないよね。

 ちゃんと説明すれば――――――


「わたしの息子と娘が事件に巻き込まれたかも知れないんです。すいません、そんなふざけた冗談に付き合ってられませんのでこれで」


 息子と娘!?

 しかも事件に巻き込まれたって・・・。

 優樹菜ちゃんの子供は、わたし達に取って甥っ子や姪っ子みたいなものよ。

 どうにかしてあげたいわね。

 そう思った矢先、警察官ぽい人がこっちに歩いてきた。


「すいません。小野塚優樹菜様でよろしかったでしょうか?」


「はい。ですがどうしてわたしの名前を?」


「息子さんの携帯に貴女の写真があったので、調べさせて頂きました」


 今の警察官はすごいなぁ。

 顔写真だけで名前がわかるのか。

 ていうか小野塚って・・・。

 小野塚春樹と結婚したのか!?

 あんながさつだったやつと!?

 いや別の小野塚かもしれない。

 このまま話を聞こう。


「息子は!息子は無事なんですか!?」


「・・・」


「黙ってないでください!息子は秀樹は?携帯の写真を見たと言うことは見せられたのでしょう?美咲という娘もいたんですがそちらも見ていませんか?昨日から家に帰ってないんです」


 それだけ焦っていたのだろう。

 子供が一日家に帰らなかったら、親なら誰だって心配するよ。

 優樹菜ちゃんは涙を流していた。

 うん、警察官のこの反応から推測するに――――――


「奥様。大変申し上げにくいのですが・・・」


「わかりますよ。子供の家出なんてありますものね。警察官は児童保護のためにわたしに情報は渡せないんですよね?もーそういうことならいいんですよ。二人が無事ならそれで――――――」


「奥様!!」


 警察官が大きな声をあげる。

 現実逃避してるのがよくわかる。

 おそらく優樹菜ちゃんの子供達はもうこの世にはいない。


「落ち着いて聞いて下さい。息子さんと娘さんの居場所はわかっています。これからご案内するのでどうぞこちらへ」


 パトカーに入るように促している。

 おそらく事件現場か、病院に連れて行くのかな。

 もし子供達が死んでいた場合の優樹菜ちゃんの精神を考えると付いていきたい。


「星野巡査部長、彼女には現実を話せ。そして付いてくることもない。子供の遺体なんか見たくないだろう。今話した通り、お子さん達は死亡しました。遺骨は我々が火葬処理した後お届けします。お悔やみ申し上げます」


 女性警官が近づいて淡々と告げた。

 その警官に優樹菜ちゃんは胸ぐらを掴み上げた。


「その言い方はなんですか!息子と娘をかえせ!」


「公務執行妨害で逮捕しますよ?」


「そんな・・・そんな横暴を警察官がしても・・・!」


「横暴はどう見ても貴女だと思いますが?そういうことをいう相手は犯人じゃないのですか?」


 警察官の言うことはもっともだ。

 だけど気になる。

 言い方一つ一つが、優樹菜ちゃんに対して棘がある。


「ねぇ貴女?」


「なにかしら?」


「どうしてそんな言い方をするのかしら?」


「どうしてとは?」


「こういうときは被害者に対してケアをするものでしょ?そこのおじさんのように」


 警察官とは本来被害者に対してこんな対応はしないはず。

 21世紀に入ってからは特にそういうのに厳しくなったと、昨日携帯を買ってネットという物を見ているときに見た。


「えぇ普通ならね」


「どういう意味?」


「警察庁長官に本日、今朝方連絡があったの。この事件の調査は禁ずる。破った場合、それなりの処置を行う・・・とね」


 つまりそれは事件に関わる人間は被害者ではないってこと?

 ふざけてるのかしら?


「だからって彼女は被害者でしょ?」


「そうね。だからこちらで火葬処理はしてあげると――――――」


「”うるさいよ。いいから優樹菜に対して棘のある言い方をした理由を。話なさい”」


 これは美香の洗脳魔法ね。

 美香は結構キレてるわね。

 友達の事に対しては自分がなにかされるより怒る。

 彼女の良いところね。


「この事件は日本のヤバイ組織AACとか言うのが絡んでいる。被害者に絡むとろくな事がないわ」


「それでも貴女は警察官かしら?」


「そうよ。AACという組織は――――――」


 ――――――ドサっ。

 狙撃!?

 この感じは狙撃だ。

 星野とかいう警官も撃たれた。

 AACが秘匿のための隠蔽処理かしら?

 ここまでするのね。

 あのクズ達。


「セバス。すぐ近くのビルの屋上の奴を」


「了解しました。イトナ様」


「え、警官が死んで・・・」


「ごめんね。優樹菜」


 美香が手刀を首に入れて気絶させる。

 優樹菜ちゃんの子供はAACという組織に殺された。

 そして子供を失った優樹菜ちゃんは復讐に駆られるかも知れない。

 優樹菜ちゃんが罪を犯すところなんか見たくない。

 AACとは一体どういう組織なのかしら?



「俺は悪くない。俺は悪くない。俺は悪くない」


 様子がおかしいですね。

 彼は何かにおびえているのでしょうか?


「アハハハハ。俺は悪くない。アハハハハハ」


 危うさを感じます。

 何かに取り憑かれたような。


「優樹菜、優樹菜を殺さなければ――――――嫌だ。殺したくない。優樹菜は俺の妻なんだぞ?やめろぉぉぉ」


 優樹菜様の旦那様!?

 一体どういうことですか!?

 止めなければ!

 わたしは全力で駆け出し銃を砕いて、彼を壁に押さえつけた。


「誰だあんたは!」


「優樹菜様のご友人の月屯様のお付きの者です」


「月屯?波瑠か?あいつ死んだはず・・・。まぁいいやなんでも。なぁあんたに頼みがあるんだ」


 涙を流している。

 どういうことでしょうか?

 殺さなければいけない理由がある?

 だったらあんな言葉は叫ばない。

 だとすると、洗脳か、はたまた強制させる魔法か。


「聞くだけ聞きましょう」


「俺を殺してくれ。生かす方法を考えようとか言わないでくれよ。俺は生きている限り優樹菜を殺さないといけない。理由はわからん」


「できません。月屯様のご友人をこの手で殺すなど・・・」


 彼は目の色を変える。

 怒りの目ではありませんね。

 これはやっと見つけた希望を失ったような、そんな目です。


「残念ながら俺は身体を弄られた。今日中に優樹菜を殺さないと、千人殺すまで殺戮を繰り返す殺人鬼になると言っていた」


 そのような言葉を信じるなんて、彼は相当追い込まれているようですね。


「そんなものただの――――――」


「ウゥゥ」


 これはどういうことでしょう。

 急に意識が。


「タノム。コロシテクレ。オレハサツジンキにナリタクナイ」


「これは・・・」


――――――――――――

名前 小野塚 春樹 43歳


ジョブ サラリーマン


状態 呪い:解呪不可(殺人鬼化)


レベル 1


HP 1/1

SP 1/1

筋力 30

俊敏 30

技量 1


スキル


――――――――――――


 これは酷い。

 解呪不可の呪いとは。

 これはもう彼は何をしようとも殺人鬼になってしまいます。


「ごめんなさい。わかりました。せめて苦しまないように逝かせます」


「アリガトウ」


 わたしは部分巨大化をし、彼を潰した。

 手を退けると血の塊のみになった小野塚 春樹さんの姿が。


「許せませんね。こんなことをした人物は人間じゃない」


 あっちの世界でも呪いの解除不可は盗賊でもやりませんでした。

 本当に極悪非道な貴族くらいなものです。

 これも神様達が危険視している組織の仕業なのでしょうか?

一読ありがとうございます!

段々話をあげる頻度が遅れている!

思いつくんだけど纏めるのが大変なのよね。

歳かな?w

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