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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
三章 天使VSサイコパス編
34/290

あ、やべぇ。頭が飛んできた

 憂鬱な放課後だ。

 チャイムが鳴るのが嫌で嫌でしょうがない1日だった。


「話があるわ明石光。校門で待ってなさい」


「デートのお誘いかい?僕は遠慮したいんだけど」


「何か違和感あるわね。まぁいいわ。キャロライン、貴女も一緒に来なさい」


 何がまぁいいんだ。

 その鋭い目つき怖いんだよ。

 遠慮したいんだよ!

 さてはこいつ脳筋のバカだな!


「その日本語ヨクワカラナイヨ」


「翻訳を使って英語で喋ればいいのかしら?」


「腹立つわね貴女」


「お褒め頂き光栄ね」


 完全にあっちのペースなのはいかんな。

 まぁそんなことより、ステータス解析をどう誤魔化すか。


「さっさと来ないと殺すよ」


「早杉さん。女の子がそんな物騒なこと言っちゃいけないよ」


「ふんっ!」


 まぁいい。行かなきゃ面倒なことは確かだ。


「青谷くんも呼んでくるから、先に行っててくれるかな?」


「そうね。あのハーフオークさんも連れて来てもらわないと」


 ハーフオークみたいなのはわかるが、あいつも人間なんだよな。

 まぁナルシストがなきゃ豚豚言われないと思うんだがな。


「キャロラインさんも付いてきて」


「アカシわかったヨ!」


 青谷のやつ逃げてねぇだろうな。

 まぁ俺に非はあるから強くは言えないけど。



「青谷くんいますかー?」


「げっ!?青谷さんの友達!?こ、こちらです」


 クラスの不良で、いじめっ子キャラしてるやつに会いにくるのは面倒だなぁ。


「明石か。上行くぞ」


「悪いが今日は校門だ。いくぞ」


「英語わかんねーんだよ秀才ちゃん」


 こいつ演技力あるな。

 立派に不良として潜伏してるってことか?


「おい外見ろよ!野球部の武田が、転校生の方に向かっていくぞ!」


 野球部の武田?

 聞いたことないけど誰だ?

 とりあえず俺たちも外を見る。


「まずいな。非常にまずい」


「英語じゃわかんねぇよ!ちゃんと言え!」


 理由を言えってことか?

 こいつCランクになったのに情けない。


「豚!ステータスを解析しなさい!彼は確実にAACよ!」


 さすがキャリー。

 俺が突っ込む前に青谷に指摘する。


――――――――――――

名前 武田浜二


レベル 23


ジョブ 野球部


状態 健康


HP1452/1452

SP306/306

筋力 235

俊敏 78

技量 386


スキル

スイング切り替え 記憶時間止め ワインドアップ

――――――――――――


 スキルがある時点でAACか帰還者だが、隠蔽してないところを見るにAACだろう。


「少し成り行きを見守ろう」


 キャリーと青谷は頷いた。

 生贄という訳じゃないが、あんな校門のど真ん中でケンカを売るあいつが悪い。


「おいそこの女!」


「なにかしら?」


「なにか用?」


 あいつどうする気だ?

 まさかここで堂々とケンカを売る気じゃないだろうな!?


「お前らのその異常なステータス!勇者とそのパーティだろ?俺はAACに所属してるんだ!殺させてもらうぜ!殺す前に犯して、犯し続けて、自分から死を懇願させてやるよ!」


 うわぁ・・・

 あんな校門のど真ん中であんな声あげるやつあるかよ。

 しかし周りを見ると、全員立ち止まったまま動かない。


「まさかこれ」


「どうやら彼のスキルね。恐らくはスキルの記憶時間止めでしょう。ワタクシたちは記憶改変があるから無効したのよ」


 なるほど。

 確かにそれならば問題ない。

 さて、様子見だ。


「ちょっと違うけど、概ねその通りね。あと汚いから寄らないで」


「る・・イトナちゃん。どうやら周りの人達止まってるみたい。こいつの仕業だろうし、AACだし殺していいかな?」


「わたしは手は出さないよ。がんばれ」


「うん!」


 あっちは、早杉メモリの方か。

 お手並み拝見だな。

 がんばれ武田くん。


「舐められたもんだなぁ!1人では余裕だってか?」


 バットを振り下ろす武田。

 しかしそれを避けることなく仁王立ちしてる早杉メモリ。

 受ける必要もないか。

 俺も聖剣を持った時はそのくらいだったしな。

 あの聖剣はありがたくもらったが、今は家だ。

 現代日本で、あれを持ち歩けるはずもない。

 バッドが振り下ろされてる間に刀に変わる。

 なーんか似たような武器を知ってるが、あれはバッドが変わったんじゃないな。

 スイング切り替えってスキルでバッドが刀に変わったとみる。

 流石にこれじゃ攻撃は食らうだろうな。


「お前は犯さずに殺してやる!そっちの女をたっぷり犯し―――」


「キャリー青谷、避けろ!」


 ―――パリーン。

 窓ガラスを割って入ってきたのは、武田の頭だった。


「なんで武田の頭が!?」


「嘘でしょ!?わたし見えなかった」


 ヤバい―――

 正直舐めてた。

 あの二人は強いだろうが、なんとかなると思っていた。

 しかし結果はどうだ?

 そのうちの一人は予備動作もなく、俺たちの近くにピンポイントで、首を切断後、顔面を飛ばしてきた。

 武田の死体はなにが起こったのか、わからないらしく、首あたりを手で触ろうとしていた。

 ―――ドサッ。

 まぁ頭が無くなった時点で、絶命はたしかだ。

 あまりにも早すぎる出来事で、身体が死んでいなかったのだろうな。


「え!?な、なにこれ!?頭ぁぁ!?」


 くそがっ。

 武田が死んだことでスキルの効力が切れたんだ。


「青谷、記憶改変しろ!スキル″清掃″」


 血と頭とガラスの破片を清掃で消滅させた。

 あとは青谷のスキルで記憶を消してくれればいい。


「もう済んでるぞ。勇者恭哉にあんなことできたか?」


「身体強化と信頼強化してたら、できるだろうな。しかしあの青髪はなにもしなかった。あの勇者よりは弱いが、素であのステータスなんだ」


 それつまり何か身体強化のようなステータス底上げのスキルか魔法を使ったら、優に超える可能性はあるってことだ。

 勇者恭哉よりも、素のステータスだけなら、早杉メモリは圧倒的に強い。


「下手こいたな」


「バックレるのはどーだ?」


「無理だな」


「似非シスターにあのジジイを召喚してもらおう」


 わりとそれが名案な気がするな。


「悪いキャリー。事は一刻を争う。その意見を決行してくれ」


「仕方ないわ。だってあれと真正面で闘うのは馬鹿がする事ね」


 よしっ!

 あのジジイは腐っても神。

 いくら勇者が強かろうと、それは神の加護のおかげだからだ。

 これでなんとかなればいいがな。


「あぁぁん!キャロラインちゅぁぁぁん!おかえりぃぃぃぃ!」


「ウ、ルサイヨ!ちょっと本校舎に来て欲しいの」


「今すぐ行くわ!シャワー浴びておいて」


「キモい!」


 似非シスターがこのヤバい空気を壊してくれた。

 まぁ今回もなんとかなりそうな気がするな。

一読ありがとうございます!!

疲れてるのに、小説書くのは楽しくて辞められないピエロです!

次回久々の似非シスター登場!

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