息の合わない二人!
「盗賊なんですってね」
「それがどうしたの?貴女は死ぬんだからどうでもいいでしょ?」
そう言ってナイフを投擲してくる。
「どうでもよくないわ!もういい!死ぬのは貴女よ!」
――――――パンパンッ!
お義父様からのもらったこの拳銃は、SPを消費して銃弾作成する特別仕様。
だからリロードとかもないし便利ね。
ナイフを撃ち落とした。
その後もその弾と他の弾同士を弾き合て、ベネッサへと向かっていく。
わたしは銃技のスキルがあるからとんでもないのよ!
「おい!あぶねぇだろキャロライン!」
「あぁん?豚が!光じゃなくて貴方が呑まれればよかったのよ!」
「んだと!?」
何が哀しくてこんな豚とペアで共闘だなんかするのよ。
光がそういわなきゃ援護なんてしてなかったわ!
「仲間割れは良くないですよ!」
「俺たちが話してる隙を狙うとは卑劣な!」
「いつも思うけどなんでザノールの無詠唱の魔法はそんなに威力が出るの?」
「貴女と違って賢いからです」
「つまりジョブ賢者の特権ね」
「・・・」
あの子空気読めないタイプね。
彼、ちょっとかっこよく言ったつもりでしょうに。
「なぁザノールとやらぁ!」
「闘いの最中に敵の名前を呼ぶとは余裕ですね!」
彼が手を振るうと、衝撃波のような刃のような何かが飛んできた。
ワタクシは瞬間移動で軽く交わせるけど。
青谷さんはロールで躱したわね。
「こっちが話をしてるときに攻撃するとはやはり卑劣!」
「戦闘中に慣らされても文句言わないでください!やりにくいです!」
「そんなこと言って、ザノールもよく話の最中に攻撃されて文句言ってるじゃん」
「そんなの自分が話してるときにやられたらムカつくじゃないですか!」
「わかってるなら自重しろよ!」
おっと、盗賊女がノールックで針飛ばしてきた。
大したダメージにならなそうだけど、毒なんかあったら怖いので避ける。
「あんたどういう目してるの!?」
「針がとんできたから避けただけよ?流石に毒がついてるかは確認できないから避けたわ」
なんだろう。
青谷さんまで呆れた目でワタクシを見てくる。
流石に仲間にまでそう言った目で見られるのは何か腹がたつわ。
とりあえず青谷さんの脛を蹴っておく。
「げしげしすんな!小さい針を認識するのがおかしいんだ!モーションもなかったのに」
「知らないわよ!そんなことどうでもいいのよ!さっさと聞きたいことを聞きなさい!」
「おっとそうだったな」
――――――パンパンッ!
今度は攻撃されないように発砲しておく。
「お前は―――パンパンッ!からには―――パンパンッ!ていでし―――パンパンッ!やかましいわ!!」
「もう!なに!」
せっかく人が攻撃されないように牽制してるというのにこの豚は何故ワタクシに怒ってくるのよ!
「銃声で聞きたいことが届いてねぇんだよ!」
「知りませんわ!」
「テメェから先にぶっ殺すぞこの野郎!」
「んマァ!女性に向かって野郎呼びは失礼ね!」
青谷さんは手を巨大化させる。
本気でワタクシと闘う気!?
感情を優先させる男はほんと嫌になるわね!
「あいつら余裕ですね」
「今までの職員達よりは強いでしょうけどね」
そっちは余裕そうね!
――――――パンパンッ!
ノールックで発砲する。
「あいつ親指で引き金を引きましたよ!?」
「この世界の銃というものは殺傷能力が高いから反動も大きいって聞いたのに!」
たしかに初めて拳銃を持った時はそう感じたわね。
銃技のスキルがあるワタクシにはこの程度余裕だけど。
「さっきのお返しよ!」
「お返しって貴女!倍返しもいいとこよ!」
「はぁぁ〜。青谷さん、さっさと要件聞きなよ」
「お前ほんとなんなん?」
「それはこっちの台詞ですー。さぁ早く!」
「へいへい」
青谷さんは巨大化を解いてあちらに振り向く。
「ザノールさんよぉ?お前さん賢者って言うからには、童貞なのか?それとも童貞で死んで転生したからそういうジョブなのか?」
聞きたかったことってそんなことか!
正直、彼と貞操なんかどうでもいい!
まぁ童貞で死んだって言うなら笑いもんですけど。
「答える必要があ―――」
「今、こいつは童貞じゃないよー。こっちの世界に来る前にわたしが食べちゃった!あ、でもジョブを手に入れた理由は概ね正解〜」
よく見なさい貴女。
彼がほとんどバラされて口をパクパクしてるわよ。
てかなるほど。
賢者になった理由を知っていたからさっきあの態度を取っていたのね。
「つまり童貞で死んで無念だったから転生したとかそういうところか」
「一体いくつで死んだんでしょうね?」
「賢者って言うくらいだから30は超えてんぞ」
「天寿全うしていたりして?」
「「ハハハハハハ!」」
彼の貞操どうでもいいけど割と面白いわ!
うわっ顔が真っ赤!
目が血走ってる!
「死ね!」
「これは遥か昔に黒魔術師が使えたという、サウザンド◯イフ!」
どっかのカードゲームで聞いたことあるような名前ね。
無数に展開した剣が飛んできた。
巨大化した手を前に出して防ごうとしてる青谷の後ろに回るのが1番いいわね。
「必殺ぶたて!」
「さりげなく俺を盾にしたうえ、暴言まで吐くとは!」
「豚って自覚あるんだ!だから暴言って感じたんだ!」
「なっ!?ちげぇよ!」
上げ足とったりー!
―――パンパンパンパンッ!
青谷さんに隠れたまま4連射撃で弾を弾きあわせて、瞬間移動で彼らの背後に周る。
「動くなぁ!動いたら撃つ」
「瞬間移動ですか」
「しかしこれは予測済み!」
え?
上にはこれは吊り天井!?
暗器生成はここまでの応用が――
―――ズゴゴゴン!
「キャロライン!」
「まずは一人ね」
「ありがとうございますベネッサ。俺だけではむしろ殺されていたでしょう」
「いいってことよ!」
「くそっ!死んでねぇだろうなキャロライン!死んでたら、あとで明石に合わす顔がねぇぞ!」
―――パンパンッ!
銃を持ってなかったら危うく死ぬとこだった。
「あー痛かったぁ」
まじ危なかったわ。
今の青谷さんだったら無傷じゃなかったかしら?
「吊り天井が落ちてきてるのに無傷!?」
「痛いって言いましたよね!?」
それになにが盗賊よ!
なんじゃ!これじゃ!ニンジャよ!
「ベネッサ。冷静になりなさい!冷静さを欠かせるのが彼女の目的です」
そんなことワタクシ考えてないよ!?
このパーティは人を過大評価し過ぎるとこあるわね。
まず隔離スキルがあるなら、青谷さんを隔離すべきだったのに。
ワタクシと光はソロでもおそらく勝てると思うし。
「それに何度も殺せばいいことです」
「それもそうねー!ひっさーつ!暗器連続投擲ー!」
手裏剣、投げ斧、ナイフ、クナイ、爆弾、ダイナマイト、刀が飛んでくる。
たったそんだけなのね。
ワタクシは全て連続射撃で落とした。
「くっ!なんで!」
「さりげなく俺の魔法も撃ち落とすとは厄介です」
ザノールは無詠唱魔法を平気で放ってくるから厄介だったわ。
「ひとつだけ忠告よ。ワタクシばかり気にしてていいのかしら?」
「「なに!?」」
後ろから青谷の渾身の特大拳が振り下ろされる。
さすがね。
これでひとたまりもないでしょう。
「キャロライン!潰した感触がない気をつけろ!」
嘘でしょ!?
この感じは―――上か!?
「青谷さん!上からくるわ!避けて」
「チッ!」
そして天井を突き破り、特大の炎と落雷がこの部屋に落ちた。
一読ありがとうございます!
このコンビは息あってないようでなんだかんだあってきてますね。
つまりタイトル詐欺!!
よろしくお願いします!




