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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
二章 北海道、異世界侵略対策委員本部騒動
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最後の最後でカミングアウト

 分断されてしまいました。

 目の前の女性は確かに筋力はやばいです。

 しかし彼女には、特筆すべきスキルはないです。

 神という名を使われてるのは気にくわないですけど。

 つまり神の恩恵を受けているわたしにとって彼女は敵ではありません。


「分断されてむしろ好都合です。貴女を確実に仕留めることができますから」


「奇遇ね!あたしも同じこと考えてたわ」


 はったりですね。

 貴女ではわたしに勝てる要素などないというのに。


「いつまでそのような虚勢を張れるでしょうかね」


「虚勢じゃないんだけれど。まぁいいわ」


 それよりクリーディアが心配です。

 彼女は強いですし、崩落を起こしたあの女性も特筆すべきものはなにもなかったですから。

 しかしあの崩落を起こせるステータスではなかったと思いましたが。

 つまりあれはステータス隠蔽持ちと見るのがいいですね。


「じゃあ始めましょう。あたし達の喧嘩を」


「喧嘩?わたしからの制裁の間違いでは?」


「大した自身ね」


「神はどちらが正しいか見ていらっしゃる」


「どっかの馬鹿を思い出す台詞だわ」


 一体だれのことでしょうか?

 わたしにはわかりかねます。


「まぁその神様ってのにしか拠り所がない貴女に負けるはずないんだけどね」


「ほざかないでください」


 もういいです。

 先手必勝です。


「我が使神よ。敬虔なる名の下に、悪魔を断罪する機会の場を与えてくださいませ」


「急にトチ狂った?どうしてこう信者はさぁ」


 今のは魔法の詠唱。

 魔法とは詠唱した方が効果があがる。

 さぁ喰らいなさい!


「″浄化聖域(ホーリーフィールド)″」


「ん?これは?」


 ホーリーフィールドは術者以外のマナ。

 こちらの世界に来てからSPになりましたわね。

 そのSPを吸収し続ける魔法。


「貴女のSPはお世辞にも高くはありません。神の名の下に、わたしが天罰を下します!」


「うーん。これってドレイン系フィールドみたいなもんよね。めんどくさいわ」


 ―――パリーン!

 浄化聖域を手を振っただけで砕いた!?


「神聖なる神の領域になんてことを!」


「あらら。何もしてないのに砕けちゃった。貴女の魔法って脆いのね」


 なにもしてない?

 単純に手を振っただけで、神聖なこの領域を砕いたのにそんなのなんてことはないみたいに言いまして!

 なんてことない?

 つまり自覚がないってことてすか。

 彼女のスキル無自覚の破壊神ですか。

 神を名乗っているだけあり、それなりに強力なスキルでしたのね。

 ですが神は唯一神のリブラ様ただ一人。

 それ以外は邪神です!


「弱者なるわたしに力を貸してください!精霊様、痺れるやつ頼みます!」


 これは雷の精霊様の力により発動した、精霊魔法、サンダー。

 元素魔法の電撃爆雷(サンダーボルト)とは威力も速度も桁違いです。

 当然ですね。

 神の使徒である精霊様達の力を借りたのですから。


「アババババ」


「どうですか?精霊様達も貴女を殺そうとしています。貴女程度が神を名乗るのは不敬に当たるとね」


 まぁサンダーの直撃を食らって生きてる人間などいるはずもないです。

 心臓なんて停止していてもおかしくありません。

 なにより―――


「アババババ」


 なんでわたしにまで電撃が!?


「聖魔法:リザレクション!」


 心臓が止まってしまいそうでした。

 とっさにリザレクションをかけて難は去りましたけど。

 精霊様がターゲットをわたしにした?

 精霊様は気まぐれですからありえない話ではないです。


「いいねぇ。死ぬかとおもったわ」


 嘘でしょう!?

 さっきまで黒焦げで死にかけていたのに何故!?


「種は教えないよ。地獄ででも考えておきなよ」


 なんでしょう。

 この姉貴気取りの方は少々ムカつきます。


「それに勝った気でいることも!精霊様!星々の力お借りします!」


 精霊魔法、メテオですわ!

 こちらの世界でも何度か放っています!

 さぁ喰らいなさい!


「うわー隕石かぁ。昔、流星群を放ってくる敵がいたなぁ」


 シューティングスター・・・

 使えなくもないですがSPの消費がバカになりません。

 メテオでも大丈夫でしょう。


「喰らいなさい!みやざキック!」


 拳を前に突き出しながら飛んだ。

 メテオを砕きに行くなんて馬鹿ですわね。

 いくら筋力が高いからといって、拳が砕けますわ。

 あとネーミングセンスも大概ですけど、それはキックじゃなくてパンチですわ。


「重いわね」


 受け止めた!?

 星々は精霊様の力により熱を帯びてますというのに!

 なんか嫌な予感がしますわ。


「カウンター!」


「精霊様!強力な力お借りします!」


 無属性の精霊魔法、インパクトを使い、返されたメテオを砕きましたわ。

 投げ返すなんて非常識ですわね。


「スーパーラリアットォォ!」


「それはかかと落としですわよ!ディフェンスエンチャント!」


 さすが筋力5桁。

 腕を交差させてもダメージを殺しきれないですか。

 腕がヒリヒリします。


「防御を強化したにもかかわらず、ここまでダメージが通るのは想定外です。今までの職員達とは格は違いますね」


「いやいやーこっちこそわたしの渾身のスーパーラリアットを止められるとは。現役から鈍ったかしら?」


 だからそれはラリアットじゃないです!

 ツッコミが多い人です。


「親愛なる我が神よ。罪深き彼女に裁きの鉄槌を!」


「その言葉は神には届かないー。裁きの鉄槌を降すのはわたしだー!」


「「破滅の審判(ニョルニル)」」


 何故!?

 なんで彼女もニョルニルが使えるのです!?

 わたしたちが出したハンマーは激突して、両方とも瓦解してしまいました。


「なんで信仰魔法を持っていない貴女が、信仰魔法を使えるのかしら?」


「知らないわ?なんかできそうだからしただけよ?」


 そんな非常識な!?

 信仰魔法は神の力を借りて行使する、神聖なものだと言うのに!


「貴女のような人が信仰魔法を使えたはずがありません!」


「そんなこと言ったって使えたものは使えたのよ?」


「ステータス解析!」


――――――――――――

名前 宮崎瑠璃 29歳


レベル200


ジョブ 魔法使いになりそうな女


状態 健康


HP94651/123452

SP96868/145468


筋力15467

俊敏142

技量147

スキル

姉気質(常時) 無自覚破壊神 思念伝達 信仰魔法 精霊魔法 記憶改変無効

――――――――――――


 さっきはなかった信仰魔法と精霊魔法が!?

 そんなことってありますの!?

 わたしの常識が崩れていきます。

 崩れる・・・つまりは常識を無自覚に破壊した!?

 無自覚の破壊神とはどこまでの応用力があるんですの!?


「ですけどわたしは負けるわけにはいきませんわ!」


「あたしだって負けないよ?」


 その余裕っぷり、今こそ砕いて見せます!


「星降る夜。それは深紅の血が流れる夜。その犠牲は決して無駄にはなりはしない!」


「そんな夜なんて来ないわよー。犠牲は貴女一人だけ♡」


「「自爆選択(じばくスイッチ)!」」


「え!?」


 ふふっ。

 さすがに驚いてるわね。

 自爆スイッチ。

 その名の通り自爆する魔法。

 わたしは死ぬ間際に聖魔法を使って自らを蘇生すれば問題ないですし。


「死になさい!」


「死にませ~ん!ディスペル」


「へ・・・?」


 なんでディスペルが使えるんですの!?


「アハハハ!やっぱつかえたー。ありがとね。今までほとんどの人間が無詠唱でさー。魔法の使い方がわからなかったのよ」


「詠唱を聴き取っただけで使えるようになるなんて・・・」


 まさに無自覚の常識破壊神・・・

 分が悪いですわ。

 ここはクリーディアの元になんとか転移魔法で移動して回収後離脱しませんと。

 恭哉様なら一人でもなんとかなるはずですわ。

 ――――――ジリジリジリベルベルジリジリ~電話だヨー。

 なんの音ですの?


「んー?あ、藍からだ。もしもしー?え、ほんと?さすが藍。画像を送る?要らないよそんなグロ画像。あ、切れちゃった。全く要件だけ言って電話切るんだからあの子」


「”転移(ポート)”」


「”空間固定(ロック)”」


 なに!?

 わたしは空間固定何て使ってないですのに!


「見てみて。グロいからわたし見たくなかったのに送ってきたのよ藍の奴」


 藍とはさっきキレて分断される原因となった女!

 クリーディアは・・・


「ほらこれ?」


「う・・・う゛ぇぇぇぉおえぇぇぇ」


 携帯というものに入っているという見せられた写真はクリーディアの変わり果てた姿。

 両腕が切れて胸から心臓がくりぬかれて、口の中に心臓のようなものを突っ込まれているなんて。

 しかも横で藍という女がピースをしている。

 こいつらどういう神経してるんですか。


「殺す!よくもクリーディアを!」


「はいはい」


 目の前まで迫ってきた。

 これは高速移動の魔法!?

 わたしでも使えないというのに。


「貴女の眼――――――綺麗ね」


「痛い痛い痛い!」


 ――――――グチョリ。

 眼をくりぬかれた。

 わたしは片目を抑えながら睨み付ける。


「綺麗ねぇ。わたし現役時代は、貴女達のような人から眼をくりぬくのが好きだったのよ」


「イカれてる。貴女はそれでも人間!?」


「人間人間。自分の枠組みから外れた行動を取ったからって人ってことを否定しないでよ。だって人間ほど個性がある生き物もいないでしょう?」


 許さない!

 こんなことする奴なんか人間じゃない!


「敬語やめちゃわないでよ?貴女のその汚れない姿の眼が綺麗なのよ」


「聖魔法:リザレクション」


「へぇ。リザレクションしてもくりぬかれた眼は消えないで再生するんだ」


「貴女は殺す。神よ。これを使う罪深きわたしを許して下さい」


 スキル神の加護!

 一分間死というものを超越する最高スキル。

 HPとSPは無限大。

 但し一分で蹴りが付かなければわたしは動けなくなる。

 HP、SPともに1となるから。


「オールエンチャント!オールレジスト!」


「うへ。なにこのステータス。HP無量大数なんて初めてみたわ」


「後悔させてやる!」


 リザレクションは死亡から一分以内じゃないと蘇生ができない。

 つまりクリーディアは戻ってこないんです!

 絶対に許さない!


「これが勇者パーティーのご都合主義?いやになるわね」


「わたしは貴女達のような悪魔から人間を救済するために生きているんです!」


「悪魔とか酷いなぁ」


 わたしはナイフを投げつけて駆け出す。

 投げナイフは苦手なんですけどね。

 でも神様の加護はそういった微調整すらしてくださる。

 確実に両目に充てに行く。

 しかしナイフは受けとめられてしまった。


「正確ね。貴女みたいなタイプは肉弾戦は苦手とすると思っていたのだけれど」 


「苦手ですがなにか!」


「たしかに動きがぎこちないわ」


 くそっ!

 当たれ!当たれ!当たれ!

 どうして当たらないの!


「眼球いただきー」


「あぁぁぁぁぁぁぁ」


 痛みはくる。

 死ななくなるだけ。

 そしてあと10秒もない。

 クソクソクソォ!


「精霊様!痺れる奴頼みます!」


「アバババババ」


「アバババババ」


 なんで電撃が・・・

 まさか――――――


「リザレクショーン。やったわ。ついに覚えたぁ!」


「リザレクションまで!?精霊が裏切るなんて」


「あ、電撃が貴女にもいった理由は精霊じゃないわよ。わたしのスキル思念伝達はね。痛みや癒やしを分かち合う能力。貴女が回復すればわたしも回復するし、わたしが傷を負えば貴女も傷を負う。さすがに死までは分かち合えないけれどね」


 なにそれ・・・

 つまり勝てる状況は神様の加護を発動しているこの一分だけだったってこと・・・?

 しかしもう時間が・・・。


「神よ・・・」


「あれー?無敵モードはもうおわりー?」


「殺しなさい。貴女達に辱めを受けるくらいなら死を選ぶ」


 リブラ様ごめんなさい。

 恭哉様ごめんなさい。


「まぁいいよ。眼球三つももらっちゃったしね」


「くっ」


 なんでこんな奴に殺されないといけないんですか。

 神よ。わたしは何をしたというのですかぁ・・・


「あら泣いてるの?」


「泣いてないです!」


「まだ若いもんねー。そうだ、貴女は勇者じゃないから異世界侵略対策委員に入らないかしら?」


「お断りします!」


 死ぬのは怖いけど、こんな非道な奴らの仲間になる方がもっと怖いです。


「なにがあっても命あっての物種よ?」


「嫌です!貴女達悪魔の仲間入りはしたくありません」


「そう。残念だわ。リザレクション」


 なっ!?

 なんで回復を!?

 SPは回復したわけじゃないから神の加護を発動できない。


「素直に仲間になってれば良いものをねぇ。調教してあげるわ。そして永遠にあたしの眼球コレクションになりなさい!アハハハハハ」


 服をビリビリに破られた。

 何をする気ですの!?

 怖い・・・。


「あたしレズなのよね。でも藍に手を出すわけにはいかないし、欲求不満だったのよ」


「何を言って・・・」


 何その振動している物は・・・

 いやいやいやー!

 来ないでぇ! 

一読ありがとうございます!

なんか癖の強いキャラばかり生まれてますね。

長崎藍はサイコパスに近いですが、宮崎瑠璃は一般人寄りのサイコパス(なんだそれ)です。

よろしくお願いします!

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