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異世界帰りの勇者達の現代でのお話  作者: 茶坊ピエロ
二章 北海道、異世界侵略対策委員本部騒動
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ゴミゴミ言うなよ!ぶっ殺すぞ!

 ここが最後だ。

 目の前には大きな扉がある。

この扉の向こうには本部の重鎮達がいるはずだ。


 ――――――コンコン。


「入れ」


 了承を得たので扉を開けた。

 俺は礼を弁えて


「失礼します。関東支部所属明石光です。こちらはキャロライン・スカイと青谷大連です」


「スカイデス」


「青谷です」


 二人は俺に倣ってお辞儀をする。

 そこにいたのは年寄り集団だ。

 髭を鳩尾くらいまで伸ばした奴や、オールバックで無精髭を伸ばしてる奴などの計7人だ。

 こんな見た目だが、こいつらは立場的には偉いはずの本部長やクソ親父も頭をペコペコしている奴らだ。

 こいつらが強かろうが弱かろうがAACにとっては大事な人物であるのはたしかだ。

 

「ふむ。貴様達が今回防衛任務に配属された奴らか。まぁゴミに対して金を払ってやっているんだ。貰った分くらいは働いて貰わねば困る」


 正直ぶん殴りたい。

 人をゴミ扱いしやがって。

 しかしそんなことをすれば俺の首と胴が永遠に別れを告げる。

 二人もそのことをわかっているのか、頭を下げたままなにもしようとはしていない。


「はい。持てる力の限り闘わせて頂きます」


 こいつらを守るなんて全くもってごめんだ。

 しかしこいつらのデータが全く詠めない。

 これはおそらく俺達にステータスが観れないように細工しているからだろうが


――――――――――――

名前 解析不能 〇歳


レベル エラー


ジョブ エラー


状態 エラー


HP ???

SP ???

筋力 ???

俊敏 ???

技量 ???

スキル

??? ??? ??? ??? ???

――――――――――――


 名前が解析不能であり、他はすべて固く閉ざされている。

 正直得たいが知れない分喧嘩を売ることもできない。

 しまった。

 髭の長い老人と目が合ってしまった。

 俺は思わず下を向く。


「そう堅くなるな。まずは肩の力を抜いてくれ」


 良かった、バレていないようだし、しかもこの人はなんか穏やかで話しやすそうだ。

 俺はスッと肩の力を抜いた。


「儂等のステータスは観れたかのぉ?本来はそんなことをしでかしたら即刻処分じゃが、今回は特別じゃ。儂の足を舐めるだけで済ませてやる」


 前言撤回だな。

 たしかにステータスを勝手に拝見しようと俺は悪い。

 しかし何が特別だ。

 どうせ足を舐めた後難癖付けて処分されるに決まってる。


「翁よ。証拠はあるかね?」


「そんなもの見ればわかるじゃろ?」


「それは不確かな情報だ。そう言っていつもいつもゴミ処理をするハメになっているのをお忘れか」


 意外だな。

 さっきからゴミ扱いしてくるが今回は俺のことをかばってくれたのか?


「今ここにはゴミしかいないのだ。処分してる余裕など無い」


「ふむ。一理あるのぉ。今回はお咎め無しにしといてやる。儂のことは翁と呼べ」


 とりあえずは助かった。

 横を見ればキャリーが息を吐いている。

 たしかに今まさに命を落としてもおかしくない状況にいた。

 これからは敵でも無い人間のステータスを勝手に見るのは自重しよう。


「寛大な措置感謝致します翁様」


「うむ。もう下がってよい。他の者はなにかあるかね?」


 全員が首を横に振った。

 じゃあどうやらこれで終わりみたいだな。

 俺達三人は立ち上がり、一礼をして部屋から退出した。


「おいー危なかったな明石」


「本当よ。生きた心地がしなかったわ」


 全くもって今回は返す言葉もない。


「悪いな。だけど一つ気になったんだが」


 あいつらはたしかにステータスが見れなくて奇妙な感じはしたが・・・


「なんだ?」


「なにかしら?」


「あのじ・・・彼らはさ」


「「いまじじぃって言おうとたな」」


 同時に言うんじゃねぇ!

 ジジィ一て言おうとしたけどなんだしぃ。

 別にもう大分離れたから平気だしぃ!


「オッホン!彼らはさ。本当に強いのか?」


「たしかに彼らからは、勇者達や本部長のようなヤバいなって感じはしなかったわね」


「あぁまるで権力を傘にしてるような奴らだったな」


 やっぱり俺と同じ考えだった。

 クソ親父たちがペコペコしてたのは何か他の理由があったのか?

 そう思ってると後ろからすごい音がしたので振り返った。

 走ってくるやつがいる。

 あれはさっきゴミゴミ言ってたやつか。


「おいゴミども!早くあれをなんとかしろ!」


 えっらそうに。

 それが助けを求めるやつの態度か?

 ゴミゴミさんの指差す方を仕方なく見る。

 そこには翁を剣で刺す青年の姿があった。

 あれってあの時の―――


「貴様!この儂にこんなことしてタダで済むと思ってるのか!」


「今まで君たちはどれだけ帰還した勇者達に酷い仕打ちをした?フーリンだって何も悪いことをしていない」


「ふんっ!お前達のような化け物は駆逐しなければならんのだ!秩序が乱れるだろうが!」


 やっぱあの時俺が腹にゲロをぶちまけたやつか。

 てか翁のやつ割とまともなこと言ってるな。

 まぁそれ言ったら―――


「ふはは。君たちだって、スキルを手に入れることができる化け物を作り出していたじゃないか!それとなにが違うんだい?まぁ君たちは金だけ出して、人体改造は行なっていなかったみたいだけど」


 気の所為もなにも、あの翁達は強者じゃなかったのか。

 開発に貢献したからステータスが見れないようにさせたのか。

 翁は睨みつけるように青年を見ていた。


「黙ってちゃわかんないよ?君たちが作った化け物と僕たち。一体なにが違うのかな?」


「おい!お前たち!儂を助けろ!」


 またそれか。

 2人とも呆れてるよ。



 意外と包囲網が厳しかった。

 ザナールが全部解析して解除してくれたから難なく侵入できたからよかったけど。

 ザナール以外のみんなも正面から僕たちの行動を待っている。

 僕らが内部、彼女達が正面から攻めていく戦法だ。


「もうすぐ重鎮たちがいるとかいうエリアだっけ?」


「はい。奴らが1番戦闘力が皆無です。奴らが死んで駆けつけたやつを殺していくのが1番いいと思います」


「そうだね。ここには本部長がいる。彼を殺して、叛逆の狼煙をあげようか」


 この二年間の潜伏でわかったことがある。

 勇者にも色々なのがいた。

 神様からもらったチート能力を使って、今時のライトノベルにあるような俺TUEEEをしてる奴ら。

 虐められていた奴らに復讐した奴ら。

 まぁそんな断罪されて当然な奴らがいれば、勇者という人種を嫌悪するのもわかるし、異世界侵略対策委員が良い奴らだと思えなくもない。

 しかし僕はフーリンを殺したことを、それでも許さないだろう。

 更に聞けば現代に帰還し、力を隠して生きていた人達を男性ならば嬲り殺し、女性ならばその尊厳を汚して、性奴隷にする奴もいるという。

 何故だ?

 そんなこと許されて良いのか?

 俺たちはお互いに違う世界だが、人類の敵を討伐してやっと現代に帰還したんだぞ!


「顔が怖いですよキョウヤ」


「悪い。奴らのことを思うと許せない気持ちがこみ上げてきた」


「それは俺も同じです。フーリンを殺したことは断じて許せないし、善人をヒューマンハントで金を稼ぐなんて言語道断。必ず根絶やしにしましょう」


「そうだね」


 僕がこの情報を持ち帰った時、みんなは怒った。

 みんな正義感があるからね。

 異世界侵略対策委員は壊滅させなければいけない。

 僕たちのような勇者が秩序を守っていけばいいんだ。


「着きましたよ」


「あれが異世界侵略対策委員の重鎮か」

 

 僕たちはその部屋の換気扇から様子を見ていた。


「あのゴミ達を見逃すとはなにを考えている林」


「今彼らを失えば、人体改造をしていない我々の生存率は下がる。そんなこともわからんのか」


「うるせぇえ!いい歳こいたじじいが唾飛ばしてくんじゃねぇよ!」


「話をすり替えるな!あのゴミどもに始末させるぞ!」


 ガキか!

 唾が飛んだ程度でなんで喧嘩になるんだ。

 ていうか人体改造?

 よく考えたらなんで現代人がスキルを持っているのが不思議だった。

 普通に生きててもスキルを手に入れることはできなかったのに。

 その方法が人体改造ってことか?


「外でやれ!もう見逃したのじゃからいいじゃろ!あのゴミどもは勇者討伐後に廃棄処分。異論はあるか?」


「「異議なし」」


 どうやらあの爺さんが1番発言権があるとみていいな。


「いきますか?」


「もちろんだ。魔法を頼む」


 ザノールは頷くと詠唱を始めた。

 煙幕と爆発魔法で派手にいく。

 外にいる3人のための合図だ。


 ―――ドゴーン。


 相変わらずすごい音だ。


「なんじゃ!?」


「まさかここまで勇者が!?どれだけ包囲網を展開してると思っておる!」


 驚いてるね。

 まぁ君たちはあとで殺す。

 僕はそいつらには見向きもせず、発言力のある爺さんを聖剣レーヴァテインで刺した。


「翁!?くそ!誰かさっきのゴミどもを呼んでこい!」


 さぁ。叛逆の始まりだ!!

一読ありがとうございます

眠いですね。

春の陽気は眠くなります。

それでは次回もお楽しみに

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