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カオスブレイク ~お仕事で世界の均衡を保持します~  作者: 自宅守護神
一章 お仕事は攻城戦
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七話 帰宅

 三十分程でフランに呼ばれたので行ってみると洞窟の前の蜘蛛の死骸は全て消えて無くなっていた洞窟の前にはフランが一人立っている。


「あっ、終わりました」


「あれ?でかい奴等どこ行った?」


「洞窟の奥にある宝を取って来てもらってます、恩人である僕達に受け取ってほしいそうです、それよりさっきの女の子の姿が見えないのですけど、どうしたんですか?」


「面倒だから眠らせて近くの村に置いてきた、結構強力な睡眠薬使ったから今日はもう来ないと思う」


「このロリコンが飲み物に薬を持って幼女を眠らせて色々としていたので私の魔力がかなり溜まりましたわ」


「お前の性癖勝手にねつ造すんの止めてくんない? 何で魔法使って運んで行った部分をぼかしたんだよ」


「なんと、悪戯なら僕にしてくれていいんですよ?ルークさんが好きなお医者さんプレイでも赤ちゃんプレイでも何でもやりますから」


「だーかーらー」


 色々としつこいこいつ等に構っていると洞窟から足が元通りに治ったデッドスパイダーとその死んでいたはずの子供が数匹出てきた背中に担いできた人の入ったクリスタルと何個かの袋を地面に置くと、


≪ありがとうございます!貴方様方は私達の命の恩人です、どうかこちらと共に宝もお受け取り下さい≫


「いや、こっちから殺しといて命の恩人とか言われるのはどうかと思うけど、てか宝ってなに?」


「他の冒険者が討伐に来た時返り討ちにして手に入れた物みたいですよ、もう来ないように身ぐるみ全部剥いで取っといたそうです、お納め下さいとのことで一応持ってきて貰いましたがどうします?」


「くれるなら貰っとけばいいんじゃね?よし、帰るぞ転送用の魔法陣はそこにあるから運んどいてくれる?」


 蜘蛛達は近くの魔法陣に物を乗せていく、いつでも逃げれるように昨日一番最初に作った転送用の魔法陣、自宅に描いてある魔法陣と繋がっている便利な魔法である、めっちゃ魔力使うけど、蜘蛛達の作業を見ているとフィリアがクリスタルを見ながら、


「かわいいですわね…………」


 その一言に釣られてみると赤い髪の美少女がクリスタルの中に封印されていた。


「ルークさんよかったですね、貧乳ですよ」


 俺たちが見ているのに気づいてかフランが言う、確かに年の割には胸の部分が成長していない気がするが、


「嫌いじゃないな、むしろ好み」


「えい、私の大きさじゃ不満ですの?……………………ほんとに魔力溜まりませんのね…………」


 フィリアが押し付けてくるが大きすぎるとあまり興奮できないんだよなぁ、荷物も運び終わったので魔法陣の所まで行こうとすると、


≪申し訳ありません、少しお待ちくださいませ≫


 呼び止められた、振り向くとデッドスパイダーの手?いや足?に数センチの子蜘蛛が乗っておりこちらに差し出されていた、


≪貴方様方でこの子を育てて頂けませんでしょうか? 貴方様方のような強い人の下で、世界を見せてあげたいのです。≫


「別にいいぞ、でもすげーな、皆殺しにされた相手に子供預けるって、やっぱり他の生物だと考え方とか変わってくるのかな?」


「私は良いですわよ? 特に蜘蛛が苦手ではありませんし」


「となると、育てるのは消去法で僕でしょうか? フィリアさんはガサツですし、ルークさんに渡すと実験の材料にしてしまいます」


 フランの言葉に俺とフィリアは反論する、


「ちょっと待って下さい、私はガサツではありませんのよ? 蜘蛛一匹育てるのなんて簡単ですわよ、箱に入れて毎日水をあげればいいんですわよね?」


「俺だってモルモットなら沢山いるからそんな勿体ないことしねえよ、少し解剖して内部構造を調べてもちゃんと元通りに戻すよ」


≪フラン様、どうか宜しくお願いします、お手数ですが名前も付けていただけませんでしょうか≫


「では、ポニーで」


「いや蜘蛛だって」


「じゃあ、ウルフで」


「いや蜘蛛だって」


「だったらクラウドは?」


「だから蜘蛛だ…………あっ、雲だ! ちょっと悔しい!」


「なにしてますのよ、その子オスですの?メスですの?」


「メスみたいです、それではプラムにしましょう」


 俺とフィリアの言葉に子蜘蛛のプラムはフランへと差し出された、フランが上げた手に飛び乗り、肩までよじ登って右手で敬礼しキュイと鳴く、そのプラムを撫でながら、


「そろそろ行きましょうか」


 魔法陣の上で転移の呪文の詠唱を始める、目的地は自宅の魔法陣だ、全員乗っているのを確認して杖で魔法陣を突き発動させると一瞬で勝手知ったる我が家に到着すると、


「あ、残りの魔力切れた…………」


 そして、徹夜の疲労と残りの魔力の消耗により、糸の切れた人形のように意識を無くして、顔面からその場に倒れこんだ。

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