388.閑話~彼女たちの反撃:ブラックフリント
原型が『ユニコーン』か『ペザサス』なのかは、知りませんが。
絵画では描かれない、『一角・翼』の生えた『馬の幻獣』が登場することがあります。
神話・古代の学説を研究する時は、アウトでしょうけど。
手塚治虫先生が描かれた『ユニコ』のように、爆発的なスペックを発揮することもある。そもそも童話の『男がユニコーンを捕獲した』と、いうのも創作であり。
『一角・翼』の両方を持つ、馬体の幻獣は有り。全然、問題ないと愚考します。
もっとも某星鎧で『天馬』が活躍し。『一角』よりも、『翼』のほうが大きく目立つ。『ペガサス』のほうが、神話が多い。
そのため『ユニコーン』より、『ペガサス』のほうが人気ある感じですけど。
世の中には〔分相応〕という言葉がある。
英雄・皇帝など、只人の枠から外れた存在と違い。
タクマごときシャドウの幹部では、せいぜい底辺の勇者以下にすぎず。
実際の多重婚は、タクマにとって恐怖以外の何物でもない。
〔戦いの勝敗は『数』だ!〕というならば、ハーレムは野郎一人が多数の女性陣に囲まれている。既に勝敗が決した、人生の墓場に等しく。
そもそも彼女たちは身分・金銭や立場などで、夫に負けている弱者ではなく。
個で優っているのに、パーティー他など、タクマの知らないジャンルで包囲網を形成してくる。
〔『恋愛』は命と人生がかかった、戦場の一つ〕と、考える文明で生きてきた、戦争種族C.V.であり。
恐ろしい人間の女を超えた、超大魔獣を狩る理不尽な存在だ。
「そういうわけで、多重婚をする男性は互助会を作らないとやっていけない。
別に野郎が雁首そろえたところで、女たちに対抗できるわけないが。
最低限の避難所・・・男だけで気分転換できる、安らげる時間?を確保するために。そして文化の違いによる惨劇を回避するため・・・せめて異文化・未知の風習を、いきなり知らされる恐怖?から逃れたいんだ!!」
「「・・・・…・」」
シグルスの街に建つ、最高級レストランの個室に呼びつけられ。
領主で男爵位を持つザリウスとギルドスタッフは、厄介な話を聞かされて、持ち掛けられていた。
その元凶は混成都市ウァーテルから訪れた、C.V.勢力に属する、タクマという男であり。
どんなに情けない”泣き言”を垂れ流していても。ザリウスたちの首を挿げ替えられる、権力者であり武力も持つという、極めて理不尽な存在だ。
派閥のトップは〔最大限の便宜を図るように〕と、告げてシグルスの街に厄介事を押し付け。目端の利く一族の者は、街を見捨てて逃げ出し。
〔一応、冒険者の連合パーティーです〕と、いう建前によって黒霊騎士団が駐留している。
その現状に対してシグルスの身分・戦力は、どこまでも無力であり。
ザリウスは黒霊騎士の通達に、『承認印』を押す日々が続いている。
そんな無力感を感じる中で、変化があると思ったらコレだ。
「まあ自分が主人公などと思ったことはないし。情報交換を行える場があるのは、けっこうなんですけど」
火属性魔術を操るC.V.5人に加え。黒霊騎士団の幹部C.V.からも求婚されている、ユングウィルがザリウスを見やり。
「ザリウス様は何故、この場に呼ばれたのでしょう?
複数のC.V.様どころか、一人の妻も娶っていない。そんな領主様を、どうして呼んだんですか?」
「それは、ザリウスさんが黒霊騎士団に所属する、C.V.様と『政略結婚』をするからだ」
「えーっと…・・」
「・・・~・…・」
〔そんな話は聞いていない〕と、ザリウスは声を大にして言いたい。せめて来訪前に先触れを出すように、連絡があってしかるべきではないだろうか。
「まあ悪い話じゃないから、安心していい。
薄情な寄親みたいに見捨てることはしないし、これからは黒霊騎士C.V.様が、後ろ盾につく。C.V.様は正妻の『身分』など求めないし、ハーレム文化だから。
婚約者がいるなら好きに結婚してかまわない。
重要なのは『契約』を守ること。そして次代を育むために、『色欲』を開放することだ」
「「・・・・…・」」
〔それでは寝所で励みましょう〕と、思えるなら苦労しない。
そして仮にも領主として、ザリウスは街を守る見通しを立てたかった。
庶子から他人の都合に振り回され、”傀儡領主”になったザリウスだが。悪運に恵まれ、黒幕が急死したり行方不明になり。かろうじて『労役』を減らすこと、だけは成功した。
〔あの時の達成感は、何物にも代えがたい〕と、言えるが。せっかく”親戚?”に内輪もめをさせたのだから、もう少しあがきたい。
同時に魔女なC.V.という、絶対者の”奴隷”になることは、避けたいところだ。
「そうしかめっつらするなよ。そこそこ治政をする貴族サマに、夜叉・鬼女の類を押し付けたりしない。
ちゃんと領主の仕事をサポートするし、C.V.様との連絡役になってくださる。
例えるならユングウィル殿のお気に入りなフリスさん、フレイシア殿を足して二で割った感じの。
貴族男性にとって、都合が良すぎるC.V.様がザリウス殿の愛妾になる。こんな幸運は、ちょっとないだろう」
「「・・・〇・:…・」」
〔〔そんなに素敵なC.V.なら、お前が娶ればいいだろう〕〕と、いう視線を二人で向けると。四凶刃は表情を固めて沈黙し。
「・・・:…・」
「…・・-・:・」
視線で問いかけられたギルド職員は、ザリウスを見捨てて目を合わせない。
『街中で逢引きしたり、ギルドで料理を振舞っている』と、いうウワサは聞いているが。ユングウィル本人からは、その報連相をしてこないという。微妙な隔意をザリウスは感じた。
こうなったら自ら道を切り開くしかない。そう考えたザリウスは一騎駆けの覚悟を決めて。思い切った問いかけをする。
「そんなに素敵なC.V.殿なら、タクマ殿のハーレムに加えればどうですか?」
「いや、ソウシタイのは山ヤマなんDaけど。
『シグルスの街に来た、黒霊騎士団のC.V.様と結婚するのは禁じる』と、いう『契約』を結んで冒険者ギルドをサポートに来たから。
残念ながら、この街でオレはフリーにすごせる。昔のお気楽身分に戻れるんだ!」
「「ほ~ー・…・」」
〔〔こいつは、何を言っている?〕〕
ザリウスとユングウィルの心は一つになったものの、そろって瞬時に沈黙を決めこむ。
何故なら『タクマの未来は、本人にとって望まぬものになる』と、いう確信に近い予感がするから。
〔放置して、不幸見物をしよう〕と、いう思惑でザリウスたちの意見は、完全に一致して。
二人は高級レストランの美酒・食事を楽しんだ。
カオスヴァルキリーという戦争種族がいる。
彼女たちは経済・技術に芸術など、様々な『分野』を戦場に見立て。勝利を勝ち取るべく日々、研鑽し知識も収集する。
とはいえ、やはり主戦場は血みどろの『戦場』であり。魔王軍の主力を自負する、黒霊騎士団ともなれば、その演習は激しいものとなり。
『『『『『ダークスラッシュ!!』』』』』
『ダークスライサー!』×4
『闇の大剣』が一斉に振り下ろされ、『闇属性の飛刃』が広域に放たれる。
その攻撃は『下級竜』ならば、余裕で討伐できる威力があり。人間用の闘技場で放てば、施設ごと地面を切り裂いただろう。
そのためシグルスの街から、少し離れた郊外で演習場を急造し。さらに『結界』をはって、副団長が力を解放して監督を行っていた。
『シゃxァっ!』
「「「ッ⁺!」」」「まだよっ!!」「包囲陣をくずすなっ!」
「こうなったら…」「駄目だ・・遠距離魔術ではリアベル様にHぁ*`!」
一匹の黒猫を仕留めようと、激しい演習が繰り広げられる。
『鎧影』が怪光を放ち、『黒猟犬』が包囲網を形成し。
そして主力の黒霊騎士たちが、次々と斬撃を放つ。
空気を震わせ、大地に爪痕を刻む。その発生源となる『魔力の咆哮』は、8級C.V.の域を完全に超えた、精鋭軍団の証だった。
「遅い、鈍い・・そして拙い!」
しかし、それほどの戦力をもってしても、黒猫獣人のC.V.リアベルには遠く及ばない。
速さで圧倒し、『幻影・歩法』で惑わし、柔の技で攻撃をそらす。さらに動作の読みあいで、実力差が如実に表れ。
『『『『・・・――・』』』』『・・・-―・』
「そこっ…『悲運爪』」
「くぅっ、『ハードヘルM*;*』
一瞬の隙をついて、リアベルの『術式』が黒霊騎士の『兜』を捉える。
それを皮切りに、次々と連携を崩していき。
「『幸運牙』…『双尾鏢』・・・」
「それまでっ!!勝者、リアベル!!」
『ムチ状の術式』が遊撃手たちを打ちのめしたところで、ナイキスが演習の終了を告げる。
そこには最後までリアベルの『幻影』に対抗できず。不本意な結果に打ちひしがれる、騎士C.V.たちがたたずむも。
「続いて『術式』を移行する、『儀式魔術』を行う…・」
「総員、奮起せよ!
この『儀式』に騎士団、ひいては魔王軍の未来を左右する、可能性が秘められている。
『悪鬼を目覚めさせ、沈黙させる魔鐘を鳴らそう』
全員、配置につけ!」
『『『『『ブラックブレイブ!!』』』』』
『『ウォオオーーー!!』』
『『鎧影よ…その身をささげ・・・』』
実戦にも等しい『魔術儀式』の発動が告げられ、瞬時に黒霊騎士たちは士気を取り戻す。
そうして『魔術陣』が組まれ、覗き見する”賊”たちを、一掃してから。
「準備はいいかしら、リアベル」
「誰に言っている…私もこの身・命運を賭けているわ・・」
既に『契約』は結ばれているものの。
あえて愚問を発し、リアベルとナイキスは呼吸を合わせる。
同時に『魔術陣』の中にある闇属性の魔力が『収束』され、陰影を描いていき。
『氷獄の帳にして、天の裂目を映すもの』
『奈落の漆黒にして・・妖精騎士の兜であり、眼光たるもの』
リアベルとナイキス二人、闇属性の『魔力』が激突する。
互いに闇属性ながら、その性質は異なり。獣と騎士、夜空と地底、そして柔と剛の『魔力』が、優位を取ろうと激突し、渦巻いていき。
基本的に、『この世界の魔術は物理法則を無視できない』と、いう制限がある。
イセリナ殿の財貨を例に挙げるなら『払った財貨の分しか、物は買えない』と、言うべきか。
ただし絶対の法則というわけではなく。『膨大な魔力』を消費すれば、ある程度の物理法則を無視することは可能であり。
例えば店に売ってない商品を、大金を山積みして購入するように。
売り手の反感、”賊”・権力者の標的になるリスクを無視すれば、そういうこともできなくはない。
ただし『大金で購入』すれば、様々なリスクを伴うように。『膨大な魔力』の行使は、普通に危険すぎる。
そのため仲介者をはさんだり、普段から治安を向上させるなど、『通常価格』で購入できる環境を整えるように。
『魔力のゴリ押し』をするにしても、ひと手間かけるのが通例だ。
『黒き獣の瞳は輝き、獲物の影を見通し』
『落日に走り、宵闇に馬を駆り、深夜に戦輪を回し』
リアベルとナイキスのC.V.二人も例外ではなく。
己のイメージを唱え主張しながら、『魔力』を練り上げ。
「「シッ!:!!」」
リアベルは閃手をふるい、ナイキスは拳打によって、練り上げた『魔力』を発してぶつけあい。
そうして肉と魔力が、ぶつかり合う音が響き続け。
ぶつけた『火打ち石』二つから、『火花』がはじけるのと同様に。
激突する二人の『魔力』から、『法則を変える力』が弾けて瞬き。
「「今っ…『ブラックフリント!!』」」
凝縮された『魔力』が、ひときわ強く激突する。
それは『膨大な魔力』に一瞬だけ匹敵する、『暗黒物質』を生成し。
『『『『『火花をここに、たき火の焔を…』』』』』
『『ウゥーーーー!!』』
『『可能と障害の扉を、燃やして進む・・・』』
リアベルとナイキスが起こした『火種』を、速やかに黒霊騎士たちの『魔術陣』が増幅する。本来なら長い年月をかけて達成すべき『事象』を、『魔術陣』の内部に広がる『闇の魔力』がくみ取り、組み上げ。
『我らは求める、塩水の術理を!!』×11
こうして『生理食塩水の錬成』は、黒霊騎士団に所属するC.V.の精神に、刻み込まれていき。
ある人物の波乱が、めでたく確定した。
巨大な港を持ち、文化の境い目に位置する混成都市ウァーテル。
治安を改善し、公平感のある司法が執行される。加えてそれなりに自由な商売が行われる、ウァーテルには大陸中の富が集まり。
同時に”悪徳都市”とは比べ物にならない、広大な商路が建設され、富が循環するようになり。もはや”盗賊都市””光神殿の本山”の負け惜しみに、耳を貸す者は大幅に減少した。
そんなウァーテルには3人の戦姫がおり。
聖賢を行使して、一夜で都市を陥落させるイリス・レーベロア様。
金輝の調律者にして、瞬間の宰相イセリナ・ルベイリーのC.V.姉妹に加え。
シャドウ一族を束ねる扇奈・セティエールの3人が、ウァーテルを治める権力者3人だ。
とはいえ戦姫3人は同格の支配者ではなく。
あくまでイリス様が絶対の女王であり。次に政経・司法を采配するイセリナがNo.2の位につき。
人間の扇奈は配下の功績をアピールして、イセリナの政敵を演じる。
マスターが『自傷の魔術』を使わないよう妨害したり。イセリナが権力を握って暴走しないよう、対抗派閥をまとめる『ポーズ』をとる。
戦姫3人の中で、扇奈は最弱の立場であり。
たまに功績を立てて、有用性を示さないと〔狡兎死して走狗烹らる〕と、いうことになりかねない。
そんな扇奈にとって、今回の件は点数稼ぎのチャンスだった。
「”渾沌都市”に巣くう、凶悪なる"魔女"とその下僕たちよ!!
今日は貴様らの滅びる日だっ*⁺;・かっカ・覚悟ォォォ*:`…・」
「バボス様っ⁉」「いかん、すぐ後ろへ運べ!」
「承知し‘*`t…/*・・」「「「:・;⁺/-ー―!」」」
宣戦布告の口上すら、満足に述べることもできず、”邪法使い”が醜態をさらす。
そんな”盗賊ギルド”の使い魔を冷ややかに見据えて、扇奈は問いかけをする。
「どうやら『風属性の魔術』を阻害する『結界』をはって、そちらに有利な戦場を作ろうとしたようだから。お望みどおり、空気の流れを停滞させたのだけど…
しっかり呼吸ができないなら、『結界』を破壊しようか?」
「「「「「「「・・・;+*・-・」」」」」」」
わかりやすい表情を向けられ、扇奈は『決闘裁判』の中止を提案したくなるも。
心の底から軽蔑する連中に引導を渡すため、”茶番”を継続する。
「とはいえ、仮にも周辺貴族の代表として、決闘に参加する勇士を相手にするのだから。
私も名乗りだけはするとしよう。
混成都市ウァーテルの支配者にして、聖賢をふるう御方。
イリス・レーベロア様に仕えるシャドウを束ねる扇奈・セティエールとは、私のことよ」
『加速の身体強化』を行使して、耐えられるよう。『薄い空気の結界』で鍛えた呼吸法で、扇奈は『魔力の声』を響かせる。
その『声』は決闘を行う草原ばかりか、後方の都市イェルクゥにまで響き渡り。
『鎮まれっ、静かに、抑えろぉー―』
「・・・・・~:」
さっそく馬脚をあらわす”盗賊”に、扇奈は迅速に処断したい誘惑にかられる。
数日前、はからずもイリス様が老人たちに、情けをかけてから。
弱者の”盗賊ギルド”が流言で、濡れ衣を着せてくる。”イリス様が神殿で狼藉を働いた”と、いう類のデマを流すのは、扇奈でも予想がつき。
文官のトップで軍師を兼ねる、C.V.イセリナ・ルベイリーは当然、対抗策を用意していた。
〔混成都市が成立し、各所に多大な富が流通するようになりました。
そこで、そろそろ旗色を、はっきりさせてもらいたい。
富を食いつぶし、財貨に寄生する。
無能な”盗賊ギルド”に、従来の『諜報』を任せて、税金の中抜きを許すのか。
それともイリス様の巨大商圏に協力して、商機と美食を楽しむのか?
速やかに『態度』を示しなさい〕
事実上の降伏勧告に等しい。この宣告によって、マスターへの”中傷”など消し飛んだ。混成都市を支配するC.V.勢力を怒らせれば、今までのように商業圏の恩恵を受けられない。
それを通告する『当然の勧告』によって、ウァーテルがもたらす富を貪っていた、領主・商会たちは大きく動揺し。
”盗賊ギルド”に至っては『死刑宣告』に、聞こえただろう。
仮に領主を傀儡にしたところで、〔邪悪な賊を討伐する〕と、いう大義名分を振りかざすC.V.勢力に蹂躙され。それ以前に領主たちが混成都市側につけば、公権力とC.V.勢力に挟撃されてしまう。
流言・呪いのアイテムで、裏工作をしている場合ではなかった。
〔それで不毛な争いを避けるために、決闘をすることになったのはいいけれど〕
始まる前から暗殺・裏工作に”嫌がらせ”とやりたい放題であり。あげく決闘場には『風属性の魔術』を封じる仕掛けを潜ませ。一対一の決闘ルールではないとはいえ、恥知らずな数の『助っ人』を呼んでいる。
『外交努力』をすれば生存の可能性はあるのに、決闘を穢して無事ですむと思っているのか。扇奈は決闘後に、ぜひとも聞いてみたいと思った。
ネタバレ説明:『ブラックフリント』について。
C.V.文化の認識では、『膨大な魔力』で超常現象を引き起こす。魔力のゴリ押しで、ある程度の無茶を押し通す『魔術儀式』の一つです。
術理としては、二人の同格で上位C.V.が、火打ち石を使うように、『魔力』をぶつけ合い。それによって生じた『火花=稀少な魔力を』を魔術陣で増幅する。
”生け贄の儀式”『杯に魔力を充填する』という、魔術儀式と比べると。はるかに魔力量が少なくて済み。
同時に桁違いのリスクを伴う『魔術儀式』です。
というのも『火打ち石』は、同じ硬度の『石』をぶつけているわけではなく。
片方のもろい石から、欠片がはがれて火種と化す。『その散った火花で火をつける』と、いう仕組みであり。
これを生身のC.V.二人でやれば、片方が身を削られるか。最悪、両者の心身がつぶし合って、共倒れになりかねない。
そういう危険極まりない儀式で、『異常な魔術』を発動させよう。
これが『黒霊の火打ち石』の正体です。
ちなみに魔術陣を形成する、黒霊騎士C.V.たちは、この事実を知らず。
〔私たち二人の秘術だから、真似することを禁じる〕と、いう宣告で再現禁止になっています。
そして今回、発動した『ブラックフリント』の使用目的ですが。
パワー・防御に特化して、不器用な黒霊騎士C.V.たちに『アルケミックソルト』を会得させること。
『アルケミックソルト』の会得が遅れることは、生理食塩水の精製が遅れ。助けられる命を助けられない・・・かもしれない。
もっと言えば、不器用な黒霊騎士C.V.たちが、『生理食塩水』の用法に失敗して、患者の命を儚くする。そのリスクを断ち切るために、強硬手段の『ブラックフリント』をナイキスは発動させ。
一方のリアベルは『アルケミックソルト』の強制力を強化する。周囲の魔力・敵の妨害などで、不良品の『生理食塩水』が作られることを防護する。
『アルケミックソルト』を編み出した、某術者?を守るために『魔力のゴリ押し』を仕掛けました。
これらが今回の『ブラックフリント』の内実であり。
美しいC.V.二人が額・傷口をぶつけあう、激痛とリスクを伴う。
配下の黒霊騎士C.V.たちはもちろん。団長のシャルミナが知ったら、大荒れすること間違いなしという。色々な意味で危険な儀式を、リアベルとナイキスは二人で行っていました。
一応、〔結婚したら二度とやらない〕と、二人で約束しています。(そんな話を信じる友人は、皆無ですけど)
以上、『ブラックフリント』のネタバレ説明でした。
ギリシャ神話だと、『ペガサス』も乗ろうとした者を、振り落として転落死させている。それなりに『ペガサス』は凶暴なはずですけど。
〔落馬するのは、未熟な乗り手の自業自得だ〕と、いう考えなのか。名もなき勇者・蛮勇の士なので、『ペガサス』の被害者は認識されてないようです。
そもそも『ペガサス』の由来は、『海神ポセイドン』『女怪メドゥーサ』であり、『海』との関連が強い幻獣です。
一方、ギリシャ神話には『半人半馬』の亜人がいる。ギリシャ人も略奪をしている歴史を棚上げして、『騎馬民族』を蛮人・亜人あつかいした存在がいる。
そう考えると〔『ペガサス』の正体は高速船で、『翼』は帆なのかな~〕と、妄想します。
キマイラ退治の神話では100%、これは妄想話ですけど。『ペルセウス』が遠国に飛翔した神話だと、一分くらいはアリだと愚考します。