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神様とおにぎりカフェはじめました!  作者: 鈴羽えりか
高校デビューより異世界デビュー
8/15

2-7.立ち上がれ

恋愛ゲームって普通、いつまでに意中の相手と両想いになること、とか。アクションありのものならば、一緒に悪を撃ち取って世界に平和をもたらし、ちゃっかりヒーローと両想い♪

とか、異世界側からなんらかの明確な目標が提示されるか、選択アイコンがでてきて主人公が決定したりするのでは?


もしくは、主人公が勝手にしゃべって目標が定まる。

……まぁ、今はその役目が私なわけだ。


ゲームのようであってゲームの世界ではないこの異世界では、シナリオなんて最初から用意されているはずはなく、すべて自分の意思で決定していかなければいけない。


神様たちを助けたいという気持ちは、すでに私の中に芽生えている。

でも……怖い。


これは、今まで自分の気持ちをはっきり言えず、おどおどしてばかりで、友達と関わってこなかったせいかもしれない。


自分の意見を言うことで、バカにされたり笑われたり、嫌われたりしたらどうしよう。


怖くて、いつもなにも言えなかった。


……そんな自分を変えたいと思って、高校デビューを目指したんだ。

髪はおろして、スカートは短くして。まず教室に入ったら、近くの女子生徒に明るく元気に"おはよう!"と声をかけようと決意していた。


友達ができて、放課後には憧れの寄り道をして。

あぁ〜私服で遊びに行くのもしたかったな。

服を見に行ったり、プリクラ撮ったり、おしゃれなカフェに行ってSNS映えするごはんの写真撮ったり、みんなでシェアして食べて美味しいって言い合ったり。


やりたいこと、頑張りたいことはたくさんあった。


……いや、過去形じゃない。

高校じゃなくて異世界だけど、女の子の友達じゃなくて神様だけど、今私が存在していることは変わらない。


変わるって、決めたんじゃないか。



私は決意を新たに、椅子からスッと立ち上がった。

急に立ち上がった私に、神様たちの不思議そうな視線が集まる。


「決めました、私、異世界デビューします」

「でびゅー?」


「はい、私、ここで"おにぎりカフェ"を開きます!」

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