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神様とおにぎりカフェはじめました!  作者: 鈴羽えりか
高校デビューより異世界デビュー
2/15

2-1.おじさんvs女子高生?

眩しさを感じなくなり、私は瞼をゆっくりと開けた。


「……どこ……ここ?」


目の前に広がるのは、桜の木がある川沿いの通学路ではなく、石畳にレンガの壁、白いテントが奥までずら〜っと立ち並ぶ街並み。


そのテントの下では、フルーツや野菜、武器など様々なものがテントごとに置かれている。


いらっしゃいませ〜とか、安いよ〜とか、テントの下にいる人が、たくさんの行き交う人々に声をかけているから、どうやらここは商店街のようだ。


……私の知っている商店街とは、見た目がまったく違うようだけど。


ここはまるで、


「……異世界みたい」


そう、ここはまるで、ゲームに登場する中世ヨーロッパ感漂う街並み。

私とはまったく違う、現代的とは言えない服装。


その違いぶりに、私は困惑してその場から動くことができない。


現地民であろう人々も、突如現れた得たいの知れない私を見て驚いたり、怪しんだ目を向けたりしてきた。


こちらをチラチラと見ながら、おじさんたちがヒソヒソと話す。


「おい、なんだこいつ?急に現れやがったぞ?」

「見たことない格好をしているな……それに若い女だ」

「……もしかして、供物か?」


"供物"


その言葉が耳に届き、声のする方に思わず視線を向けてしまった。


(あ、目が合っちゃった……怖い、どうしよう)


おじさんは私を見定めるかのように、じっと眺めてくる。


そして、言った。


「供物なら、神殿に持っていかないとな」

「え?供物……って、生け贄ってこと?!ちょっ……ちょっと待ってください……っ!全然私、知らなっーーー」


怯えた私の言葉など聞く耳持たないと言った感じで、おじさんのごつい手が私の腕に迫る。


怖い、逃げたい、でも足が動かない!

おじさんの手がすぐそこにっ!


「嫌っ……!」


少しでもその手から逃れようと身をよじった瞬間、私に影が落ちる。


「バカ、こいつは供物じゃね〜よ」

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