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【4】 人攫いとギルド

明日から学校が始まるのでその前に投稿!

 私は入国すると目に入る景色に感動した。

 中世ヨーロッパのような風景に恐らく魔道具と思われる街灯が規則正しく道に並び、しっかりと整備され、家々は町中にしっかりと溶け込まれ、道行く人々は活気に満ち溢れている。

 女性たちは談笑し、男性たちは仕事に打ち込み、子供たちは友達と遊ぶ。

 この世界は素晴らしい景色が多いらしい。

 私はウィザードをもとの状態に戻し街並みを楽しみながらギルドに向かった。


 さっきの兵士に言われた通り真っ直ぐ来たつもりでいたがどうやら道に迷ったらしい。

 まっすぐ一本道だと思っていたら結構複雑に入り組んでおり景色を楽しみすぎたのもあだとなったのだろうか。

 少し薄暗い路地裏。

 民家の背がずっと並んでおり、なんでこんな道を作ったのかはいまいちよくわからないが何か理由があるのだろう。

 私は探検している気分になって裏路地を歩き始めた。


「ここ・・・るだ・にん・・・・・べばか・・なる・ろ」

「た・・・な。だっ・・そろ・・にげ・・・・ぶな・・」

 男二人の声がこんな裏路地に断片的に聞こえる。

 私は声のした方に歩いて行く。

 そんなことをしたら当然鉢合わせることになり男たちは私を見る。

「・・・何をやっているのだ?」

「あぁ、俺たちは冒険者でな。依頼で母親からいなくなったペットを探してくれって頼まれてな」

「だから俺たちはその依頼途中だ」

「その方に担ぎ込まれたその袋は何だ?少し手荷物としては大きいと思うが・・・。町の中ではそんな大きな袋は必要ないだろう」

 推測するにどうせこいつらは人さらいだろう。

 スキルのサバイバル技術で袋の中は子供が入っているのは確認済みだ。

 男二人は俺の腰や手を見て靴のつま先で地面を二回トントンと叩いた。

 男の一人はもう一人の男に袋を渡しナイフを抜き首を狙って突きを放ってきた。

 私は突き出してきた右手首を左掌で掌打する。

「ぐっ」

「・・・・」

 腕が真上に持ち上がった男は大きな隙ができる。

 私は男の顎と胸部を死なない程度に右掌で掌打し体の内側にダメージを与える。

 男は白目をむいて気絶する。

 もう一人は子供の入った袋を地面に置き剣を抜いていた。

 剣を片手で構え落ち着いた様子でこちらを伺っている。

 私は構えず、男を見つめる。

「・・・・」

「・・・・・」

 男は足音をたてず私に向かい剣を振り下ろす。

 それを私は半身で避け手刀で剣の側面を突きへし折る。

 男はとっさに判断をだし、後ろに後退し私の追撃を避ける。

 私は自分の掌に魔力を張る。

「ウィンドチェーン」

「なっお前、魔法士!」

 男は驚愕と絶望に顔を歪める。

 薄暗い路地裏に少し肌寒い風が吹く。

 それは男の周りを囲いだし見えない鎖と化し縛り上げた。

「ぐぁっ」

 私は男に近づき手刀で気絶させた。



 私は来た道を二人の男を担ぎ子供が連れていくことが出来ないので袋に入れたまま来た道を戻りさっきの兵士の所に戻った。

「さっきのローブで顔を隠した奴か。どうした?顔を見せてくれるのか?」

 兵士は少し酔っているのか顔が少し赤い。

「いや、こいつらが人さらいをしようとしていたところを見かけて捕まえたので処理をしてもらおうかと思ってな」

 兵士は顔を引き締める。どうやら公私が分けられる人間のようだ。

「ご協力感謝します」

 兵士は仲間を呼び男たちを連れてゆき子供は気絶していたため背負って運んでいった。

「少しお時間いただいてお話をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか」

「あぁ」

 取り調べは最初に出会った兵士がやってくれてかなり優秀なのか解放されるのにそんなに時間はかからなかった。

 取り調べを行った建物から出て行こうとするときに袋に入っていたであろう子供が起きていて私と目があった。

 あいにくフードで顔は隠れている。

 その子供は少女という年齢でこっちに目を向け何か言いたそうにしていたが私はそこから立ち去った。



 外はもうすっかり暗くなってしまっていた。

 今私は最初に検問を行った場所にいる。

 私はギルドに行く予定を変更してさっき聞いておいた宿屋に行くことにした。


 ドサッ


 私が一歩踏み出すと人が倒れる音が門の入り口から聞こえた。

「・・・・・」

 倒れているのは大量の傷を負った女性であった。

 腰に剣の鞘を挿し身に着けている鎧は半壊しておりインナーが見えており肌も露出している。

 私は深く深くフードを被りながら女性の横に立ち腰を低くする。

 肌が露出しているため淫靡な格好になっているが怪我のせいでとても痛々しく見える。

 私は女性を仰向けにし治癒魔法を唱える。

完全回復リカバリー

 緑色の神々しい光が女性を包む。

 その光は女性の傷をあとすら残さず治した。

「・・・・・ぁ・・」

 女性は薄らと目を開け私と目が合ったがすぐに気絶してしまった。

 怪我が治ったため目のやり場に困る。

 ここに放置することは罪悪感にさいなまれそうなので、私はギルドならば保護してくれるだろうと考え、また宿屋に行く予定をギルドに変更した。

 さすがに夜とはいえど人は結構いる。

 いないとしたら私たちがいる門のあたりだけだろう。

 私は女性を背負いこの女性の格好は人目につけるのは避けたほうがいいと思い空間魔法で私たちに限定して姿を消す。

 私は慎重にギルドに向かった。



 今度はすんなりとギルドについた。

 迷ったときは知らず知らず一本違う道に入っていったようだ。

 ギルドは魔道具であろう街灯が多めにに設置されている。

 街灯の光は薄らとした赤やオレンジなど暖色系の光に包まれていて癒される。

 私は私のみ空間魔法を解除しフードを深くかぶり直しギルドの中に入った。

 中にいた人たちは私に目線が集中する。

 ギルドのカウンターに女性の受付嬢がいないかを捜し変な記号の付いたカウンターにいた女性のところに向かい話しかける。

 受付嬢は不審者を見る目で見つめてくる。

「・・・何かご用でしょうか?」

 さすがその道のプロ。目は笑っていなくとも顔は笑っている。

「少し・・・人目のつかない場所に移動できないか」

「・・・・なぜでしょうか」

 自分が言葉の選択を間違えたことに気が付いた。

「すまない。言葉足らずだったな。大怪我を負っていた女性の冒険者が倒れていてな。保護してほしいのだが」

「どこにいるのですか!?」

 受付嬢は目の色を変えた。

「何かマントか何かはないか。すぐに連れてこられる」

 なぜと言う顔を受付嬢はしたがすぐに奥に走っていき大きな布を持ってきた。

 私は慎重に女性をおろし布をかぶせ空間魔法を解いた。

「え?・・・・え!?」

 急にあらわれた女性に受付嬢は動揺しそれを見ていた人も同様にびっくりしていた。

「怪我は治癒魔法で完治させておいた。今は疲労で眠っているだけだと思うので大丈夫だが。一応医者に診てもらってくれ。また明日ここに来るのでその時はよろしく」

 私は動揺している人たちを無視し宿屋に向かった。




たぶん明日から本格的に鈍足投稿し始めるので長い目で見ていってくださいお願いします!

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