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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

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85 ドアの前で 4

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


「いや、差し出されても、受け取れないから・・・。ミア、カーテンを開いて、ブランケットを掛けてくれ」


 カーテンを開ける許可を出されてしまいミアは一瞬、固まった。


 だが、ライナスに出来ませんと言ったら、負けのような気がする。ミアは覚悟を決めて、スッとカーテンを横に引いた。


「あ~~~~、そういうことだったのですね!」


 ミアの目に飛び込んで来たのは、銀狼姿のライナスにギュッ~と抱きついているアリアドネだった。


「そうだ。アリアに風邪を引かせるわけにはいかないだろう」


 ライナスは尻尾を持ち上げて、パタパタとベッドを叩く。


「殿下って、愛情深い方だったのですね!」


「――――」


 銀狼姿のライナスはフッとそっぽを向く。どうやら、照れているようだ。


――――狼皇子のこんな姿を誰が予想する?


 二人にブランケットをふんわりと被せながら、ミアは込み上げてくる笑いをかみ殺した。


 そっぽを向いていたライナスも、ブランケットの心地よいぬくもりに包まれて、目を細める。


「殿下、メリルさんも殿下のこの姿を御存じなのですよね?」


「ああ、勿論」


「メリルさん、こちらへ来て下さい」


 ミアは後方で待機していたメリルを呼ぶ。


「殿下はアリア様の身体を冷やさないようにこの姿(銀狼)で寄り添っていて下さったんです」


「――――まあ~、そういうことでしたのね。オホホホッ・・・」


 メリルは想像もしていなかった光景を見せられて、一気に頭が冷えた。そして、ライナスを疑い倒した自分が恥ずかしくなってくる。


 メリルの心中を察したライナスは彼女に声を掛けた。


「メリル、勝手に鍵を掛けたことは謝る。――――その所為で、色々と気を揉んだようだが、私はアリアを傷つけるようなことは決してしない。もう少し私を信用してくれ」


「はい、肝に銘じます。大変失礼いたしました」


 メリルは深々と頭を下げる。ライナスは「分かったならいい」と彼女に告げた。


 誤解が解けたところで、ミアはライナスへ伝達しておくべきことを口にする。


「殿下、軽食を乗せたワゴンを室内に入れておきますので、ご都合の良い時にお召し上がりください」


「分かった」


「では、そろそろ・・・」


 ミアはメリルに目配せをした。メリルは軽く頷く。


「――――殿下、私達は下がらせていただきます」


「ああ、ご苦労だった」


「はい、おやすみなさいませ」


 二人は揃って一礼し、そそくさとアリアドネの寝室から出て行った。


♢♢♢♢♢♢♢


 侍女の詰め所に向かって、二人は廊下を歩いている。先程とは違い、ゆっくりと。


「ミア、取り乱してごめんなさいね」


「いえ、殿下の今までの行いが悪かったのでしょう」


 メリルは凹んでいるようなので、ミアはさりげなくフォローを入れる。


「だとしても、手籠めは言い過ぎだったわ」


「そうですね。殿下に対して失礼だと思いました」


 ミアはクールに返した。部下の物怖じしない態度にメリルは目をパチクリさせる。


「ミア、貴方って本当に・・・。――――でも、ありがとう。今後は気を付けます」


「ええ、そうして下さい」


「ミア・・・」


 二人は顔を見合わせて、ブッとふきだしてしまう。そして、楽しいおしゃべりをしながら、階段を下りていった。

最後まで読んで下さりありがとうございます。

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