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赤ずきんを被って森へ入ったら、銀狼が助けてくれました(継母と双子の妹にはもう懲り懲り)  作者: 風野うた
第二章 ブリシア公爵家のアリアドネ

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78 フラッシュバック 9

楽しい物語になるよう心がけています。

どうぞ最後までお付き合いください!!


「何かいいことでもあったのですか?」


 ベッドサイドへ腰掛けようとしたライナスにアリアドネが尋ねる。ライナスはにっこりと彼女に微笑みかけた。


「(邪魔が入らないように)対策を講じておいた」


(対策?――――事件でも発生したのかしら・・・。もしそうなら、ライナス殿下はここでのんびりしている場合ではないのでは?)


 アリアドネは寝そべったまま腕を組む。


「ライナス殿下はここにいていいのですか?」


「勿論だ。アリア以上に優先するものはない」


「え、いや、それは・・・。――――ヒュ~、クシュ!」


 ライナスの発言にツッコミを入れようとしたところで、アリアドネはくしゃみをしてしまう。


「あ~~~、ブランケットが無いから冷えてしまったのか!!」


 アリアドネのことを温めなければとライナスは彼女の腕をスリスリと撫で始める。


「今、ミアが新しいブランケットを取りに行っているから、あと少し・・・。あ、いや、私がブランケットの代役をしたらいいのではないか?――――(鍵も)閉めているし・・・」


 ブツブツと独り言を溢すライナスをアリアドネは黙って見詰めていた。


(先ほど部屋に来たのはミアだったのね。だけど、どうしてミアはこの部屋に入って来なかったのかしら。いつもなら『私が看病します!』と言って、ライナス殿下を追い出しそうなのに・・・)


 ガサッ。ドサッ。


 いつの間にか考え事に耽っていたアリアドネは、物音で現実世界に引き戻される。


「アリア」


「はっ!?銀狼さん・・・じゃなくて、ライナス殿下っ!!――――どうして、その姿に?」


「ブランケットの代役だ。アリア、隣に行っても?」


「あ、はい、どうぞ」


 ライナスは彼女の側で身体をクルリと一回転させた。艶めく銀色の毛がアリアの視界を埋め尽くす。


 そして、ライナスはアリアドネの上腕に顎を乗せて、ピッタリと引っ付いた。


(うわ~ぁ、物凄くモフモフしている~!!)


 彼女の冷え切っていた足を銀狼の尾がふんわりと包み込む。アリアドネはとても心地よいぬくもりを感じた。


「――――ライナス殿下~。あたたかいです。はぁっ、最高・・・」


「なっ!?」


 ライナスはドキッとした。アリアドネの方から彼に擦り寄って来たからである。


「ん~、フワフワ~。ブランケットなんかと比べものになりません。ライナス殿下の方がいいです。毎日、ギューッとしたい・・・」


 アリアドネの予想外の行動と甘い言葉で、ライナスは胸を鷲掴みにされてしまう。


「はぁっ、可愛すぎる・・・」


「ん?」


「いや、是非、毎日ギュッとしてくれ」


「いいのですか!?――――嬉しい!!」


最後まで読んで下さりありがとうございます。

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