サーバー始動!
まずは興味を持っていただきありがとうございます。文章を書くのはかなり初心者なので、至らない点が多いと思いますが読んで頂けたら幸いです。
やっと今日の授業も終わった……
そろそろ高校生活にも慣れてきた。
よし、今日は早く帰るぞ。なんせ今日はフルダイブ型サバイバルゲーム部の1年サーバー始動の日!
フルダイブ型サバイバルゲーム部の活動は家に帰ってから始まる。
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「弟ー。そういえばキャラクリはもう終わった?」
帰宅後、俺と同じ飛空高校に通う姉が話しかけてきた。
同じ学校に通うのに何故かいつも俺より先に帰っている姉。さすがはゲーム廃人だ。
姉はフルダイブ型サバイバルゲーム部の部長を務めている。
「うん。もう準備出来てる。」
「よかったよかった、それじゃまたあっちで。
部長だから最初に挨拶しに行くわ。」
「了解。」
俺たちはそれぞれの部屋に入った。
このためにお小遣いを貯めに貯めた。
念願のフルダイブ型ゲームだ!
フルダイブ機器を身につけ、ベッドに横になった。
ゲーム起動!
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ゲームの名は「リバティ」
そこら中にいるモンスターと戦い、レベルを上げ、スキルを取得し、ダンジョン攻略や、各地にいるボスを討伐する。
俺は1年のサーバーに入った。
そこには一面海が広がっていた。
後ろには木々も生い茂っている。
いかにもサバイバルという感じの場所だ。
すごい……現実世界と遜色ないくらい綺麗だ。
「お!早いな〜。1番は悠か!さすが部長の弟だな!みんなが来たら色々説明するから少し待っててくれ!」
ワールドの綺麗さに見とれていると声をかけられた。
「はい。分かりました。」
やたら騒がしいこの人はフルダイブ型サバイバルゲームの顧問、澤賀 志保先生。
「お前の役職は剣士か……」
「はい。姉には私と同じ呪毒師がおすすめだって言われたんですけど、やっぱ剣で戦ってみたくて。」
「普っ通だなぁ〜!つまんない!」
「はい?!剣士の何がつまんないんですか?!始める前からそんなこと言わないでくださいよ!」
「ははは……悪い悪い。まぁいいんじゃないか?ただやっぱり近接戦闘職はダメージを受けるからな。ヒーラーやってる人とは仲良くなっとけ!」
「なるほど、分かりました。」
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10分もしないで全員集まり、1列で並ばされた。
フルダイブ型のゲームをする部活なんて人気があると思ったら全員で9人だった。
まぁそもそもフルダイブ機器を買うハードルが高いからな……
「じゃあ全員集まったし軽く挨拶からするか!まずは部長!頼んだ!」
いつの間にか姉が1年のサーバーに入ってきていた。
「はい!え〜、私が部長の坂倉 凛です。このゲームの心得について、少しお話したいんですけど…………えぇっと、その前に………」
何やら困惑した様子で姉は言い淀んでいる。
「みんな?ヒーラーはどうしたの?」
ん?
俺は辺りを見渡した。
右から順に、テイマー、重戦士、魔法使い、狩人、拳闘士、盗賊、騎士、アサシン。
そして剣士の俺。
マジかよ………………
いやちょっと待ってその前に拳闘士のあいつ、なんで拳闘士が眼鏡かけた痩せ型なんだよ!ムキムキであれよ!
いや今はそうじゃなくて………
巫女とかシスターとかやる人いなかったのか。
あの重戦士の人とかめっちゃお淑やかそうな女の子なのに…………
「あれ?!ホントじゃん!あたし今気付いた!」
澤賀先生はとても楽しそうに笑っている。
姉が続きを話し出した。
「まぁ、これはこれでスリルあって楽しいかもね!じゃあこのゲームについてだけど、とりあえずモンスター倒してれば楽しいよ!拠点建築とかも楽しめるけど、私たちの3年サーバーはちょっと頭おかしい人達の集まりだからね、拠点なんか作らないでモンスター狩り回ってるから分からない!」
え?姉ちゃんそんな野蛮なことしてたの?
「建築に関しては2年サーバーがすごいんだよ!気になる人は後で見せてもらいな。」
「ありがとう、部長!ヒーラー無しは初めてだよ!でもあたしはシスターだからどうしてもヒーラー欲しい時は手伝ってやるよ!いつでもって訳じゃないけど!それじゃ皆!自由に楽しめ!」
そう言って2人はログアウトして行った。
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「で、どうしよっか?」
仕方ないから俺が話し始めた。
役職を選ぶ前に皆で相談しておけばよかった……
「部長はとりあえずモンスター倒せって言ってたし周り探索してみる?僕、早く色んなスキル習得したいし。」
拳闘士が言った。
「あっ、でもその前に皆の名前聞いていい?違うクラスの人はほとんど初めましてだし……」
重戦士ちゃん、やっぱ見た目通り真面目そうな子だな。なんで重戦士選んだんだ?
「そうだね!じゃあ私からいい?私は荒井 萌恵。魔法使い!」
自己紹介が始まった。
「俺は柴川 補太郎!テイマーだ!」
「俺は春宮 成樹。狩人。」
「私は山添 育美。騎士だ。」
「俺は朝志乃 輝琉……アサシン……」
「あたしは阿久世良 静香!盗賊だよ!」
「僕は眼鏡 翔。拳闘士。」
「わ、私は紅葉 新凪。重戦士です……」
「俺は坂倉 悠。剣士。」
何人かツッコミたい名前があったな……
ま、人の名前にケチつけるのは良くないよな。
「じゃ、じゃあ何するか決めよう。部長達は拠点作ってないって言ってたけどどうする?私は別に無くてもいいかな……3年サーバーみたいなプレイスタイルもいいかなって。」
新凪さん?まじで言ってるの?
「えー!ほんとに?あたしは拠点とか色々建築してみたい!」
静香さん盗賊らしくない事言うな……
俺も拠点はあった方がいいとは思うが。
「そ、そうだね…!じゃあ作ろ!」
「だったら役割分担しようよ。拠点作る人と、探索する人。他にも何かあった方がいいかな?」
「そうだな。私は補太郎に賛成だ。あとは資材調達でいいんじゃないか?その方が拠点作りが早く進むだろう?」
「いいね!萌恵もさんせー!私は拠点作りたい!」
意外に順調に話が進むな……
全員戦闘職だから冒険したいのかと思ったけど、そうゆう訳じゃないのか。
「ならちょうど9人だし3人づつに別れよう。」
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そして探索班は俺、テイマーの補太郎、重戦士の新凪さん。建築班は、拳闘士の翔、魔法使いの萌恵、アサシンの輝琉、資材調達班は、騎士の育美さん、狩人の成樹、盗賊の静香に決まった。
俺たち探索班は低レベルでもそこそこ戦える、剣士、重戦士、探索中にモンスターをテイムして戦力を増やせるテイマーという感じに決まった。
探索する前に少し話し合おう。
「探索すると言ってもどう進もうか?」
「真っ直ぐ遠くまで進めばいいんじゃないかな?スポーン地点から離れるほどレアな素材とかあると思うし。」
「おー!それでレア素材集めまくるか!ついでに俺の相棒になる強いモンスターテイムしたいなー!」
「まぁそれが一番分かりやすかくていいかもね。じゃあ出発しよう!」
俺たちは拠点から北上し続けることにした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。もし良ければ続きも読んで頂けたら嬉しいです。