プロローグ
処女作です
ある2柱の神がいた
片方は創造神、もう片方は破壊神
創造神は茶髪の少女のような容姿をしており、背中にはどこまでも黒い黒い吸い込まれそうな翼を持っている
そして特徴的なのはその目だ、満天の星空のように白い光を散りばめたどこまでも美しい蒼眼だ。
そして破壊神は例えるならば巨大な黒い蛆虫といえばいいだろうか。
それが蠢く様は人間にとって非常に不気味であった。
この美の化身とも言うべき創造神と、醜い破壊神がいつ生まれたのかは定かではない、だがこの2柱は生まれたときからその神としての仕事を全うしていた。
創造神が作った世界が腐っていくとそれを破壊神が壊していく
そうやって世界のバランスが保たれていた。
だが創造神がある世界を見つけた、その世界はある程度の年月が経っているにも関わらず人間またはそれに類する種族が生まれていなかった。これはいけない、人種はその世界が十分に育ったという指標である
このまま放置された世界は腐り落ちていくしかない、そんな世界は他の世界にも悪影響を与えてしまう。
そう判断した創造神は破壊神にこう提言した、「この未熟な世界が腐る前に破壊しよう」と、
だが破壊神は猛反対した、様々な世界を破壊してきた破壊神であったがそんな世界は大抵救いようもないほどに酷い世界であった。だがこの世界は違う、破壊神は自らの存在理由からそれに反対した。
そして、創造神と破壊神は殺し合った
長年の付き合いからもう互いが譲ることはないとわかったからだ
勝者は破壊神だった。
互いの権能からしてそもそも創造神に勝ち目はなかった
だが破壊神はその後我に返ってやってしまったと思った。創造神がいなければ世界の存続は不可能である
そもそもなぜ無数にある世界のたった一つにああも執着したのだろうかと後悔は尽きないがやってしまったものは仕方がない。
見れば、創造神の死体が落ちた争いの種となった世界に凄まじい変化がおきていた。あの分なら人類も生まれるであろう。
ふと破壊神はこの世界に名前を付けようと思った。
さてどうしようと破壊神は創造神が最後に創った世界を見た、何やら人類がもう生まれている、随分と優秀な世界のようだ、
その人類が作った神話における世界の終末を告げる角笛というものから名をかりギャランホルンと名付けた。
きっとここが最後の世界となるだろう
それから約8000年の月日が流れた
とうとうとある世界で破壊神は自身と合う魂を見つけた・・・いや見つけてしまった
破壊神は狂喜乱舞した、ようやく自身の権能を押し付けられると。
破壊神の精神はもうとっくに限界だった、今まで創造神がいたから無限とも言える時に耐えることができた
だがもう創造神はいない上にもう残った世界は僅かしかない。このままこの2つの世界が腐ればもう破壊神は一人だ
永久の孤独を味わうことになる、そんなのはごめんだ。
そして破壊神はその男に自らの権能を押し付けようとしたが困ったことに世界の容量が足りない。
ならばとその男をあのとき創造神の死体が落ちたギャランホルンに転移させることにした。
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