雪の中を
掲載日:2023/02/10
風に乗って
小人の子どもたちが
舞い踊っているかのような
真白い雪が肩に乗った朝
僕は車へと乗り込んで
予報よりも
だいぶ早めに降り始めた雪は
予報通り
少しずつ勢いを増して
フロントガラスに
白い結晶が当たって爆ぜる
強くなっていく風に
前方は白く染まる
事故だけは起こさないように
いつもより慎重に
いつもより緊張して
ハンドルを握る
そのつもりだったんだけど
道沿いに見える
学校のグラウンドが
植物やガードレールの頭たちが
世界全体が
少しずつ
白に染められていくさまに
雪たちが軽やかに
ときには激しく舞い踊る
その光景を
綺麗だと
美しいと
このまま誰もいない世界へと
誘われるのではないかと
心を奪われながら
車を走らせた
このままどこまでも
行きたいと思った
この世界の中を
どこまでも走り続けたいと
美しいと
綺麗だと
そう感じた世界の中を
行けるところまで
行ってみたいと
理由なんて分からない
ただ
どこまでも
白い世界を走る中で
何も見えない世界でも
全てが不安や恐怖に繋がる訳でも
変わっていく訳でもないんだって
舞い踊っている雪たちに
教えてもらえたような
そんな気がしたんだ




