#彼女のために
2日で大体4000字
日の出とともに起きるとまだ彼女は寝たままでした 。この世界の傷薬は前世とはだいぶ効力が異なるみたいです。傷はほとんど消えています。
この世界は魔法が存在します。詳しくはわからないけどたぶん薬草にもそのたぐいの何かが使われているのでしょう。
さて彼女が起きる前にいろいろ用意しなければ、服と食べ物は手に入れておきたいです。例の服は少し素材がよすぎるし女の子、女の子しています。
だから目立たない麻の服は欲しいです。スラムで女の子が生きるのはちゃんとした庇護下にないと厳しい部分があります。
幸運にも容姿は中性的であるしショートボブだから男の子に見えなくもないのは思います。
髪の色が白色なのが気になるけど、、、
さすが異世界転生というか中世ヨーロッパの世界観なのに髪の色は結構多彩だけど真っ白の髪は珍しいです。
まあ白髪の人は白色だけどこんな小さな子に白髪なんて生えるわけないし、、、
ちなみに僕は藍色の髪にエメラルド色の瞳をしています。母は燃えるような赤髪にエメラルドの瞳をしていました。
母譲りのこの瞳は僕の自慢でもあるのだ。
服を得るためにはまず物を手に入れなければなりません。
ここの掟は物々交換。服一つには野ウサギ一匹が必要だと思います。
きのう森に仕掛けた罠にかかっていればいいのですけど、、、
わなを仕掛けた森は走って30分もすればつきます。
もっと近くにも森はありますが、ほかの人と競合してしまいます。
王都の近くは冒険者が魔獣討伐してくれているから比較的安全だしね。
ああ、この世界の冒険者は二種類います。
素材集め兼魔獣討伐をするハンター系冒険者と神の試練、や古代遺跡の探索、攻略を目指す名の通りの冒険者、後者は冒険者都市として栄えるライデンとかにしかいません。
有名な冒険者はそのほとんどが冒険都市の冒険者、王都にいる冒険者はそのほとんどがスラム出身の冒険者、王都の冒険者はスラム出身この事実があんまいい印象を抱かれていません。
仕方ないっちゃしょうがないのですけどね。モノは盗むしガンつけあう奴らの評判いいわけないし、、、
そうこうしているうちに森につきそうです。まあ全力疾走したのですが。
罠は獣道らしき所に仕掛けておいた。ちょっと取りに行くのが大変だけどそのほうが効率いいです。
罠にはウサギがかかっていました。ラッキーです。今日の最大の目標がもう達成されました。
いつもならわなを仕掛けなおして、薬草摘みと魚釣りして時間過ごしながら夕暮れになる前に帰るのですが今日はもう帰りましょう。彼女もう起きているかもしれませんし、、、
帰りにいくつかの果物を盗んでスラムで野ウサギと麻の服を交換してもらいます。
罠に野ウサギがかかってくれていたので手際よく事を運びました。まだお昼前ですが根城に帰れそうです。
根城で彼女はうなされていました。うなされていてもきれいなかおですね。
井戸水はいい感じに冷たいはずです、おでこに井戸水で濡らした布を掛けてあげましょう。
汗もかいているはずですから水がめに多めに水を入れときましょうか。
彼女の顔はずっと見ていられますね。布を冷やし直したり。体拭いてあげているうちに日が暮れてきました。
では寝てしまいましょうか。藁のベッドは彼女が使用中なので。
ガタン
あれ彼女が起きたようです。
「ダイジョブですか?」
声がかすれず言えたのは及第点です。
「・・・」
彼女近づくな!オーラ半端ないです心なしか後ろに黒い靄が見えます。いわゆるA〇フィールドでしょうか?
でもわかります。そういう人ほどさみしがり屋なのです。
なんでわかるって?
僕がそうだったから。
さみしがり屋の彼女を今すぐにも抱きしめて安心させてあげたいです。
そんなことできませんけど。
だから代わりにすっぽんぽんになります。
彼女刃物によるけがをしていました。誰かに殺されかけている途中に川に逃げ込んだのだと思います。
彼女に対して敵意がないことを証明するために服を脱ぐのです。
消して趣味ではありませんよ?
彼女は無表情になりました。なんかものすごく考えていそうな感じです。なんか知的、、、
そしてそのままぶっ倒れました。
えっ!?だいじょうぶ???
だいじょばない