ちなみに稲庭うどんを使用
「珍しい固体タイプ。うどん使いが何の用」
完全に芋虫のように身動きが取れないチャクラバルディを横目にクレアはクリームシチューを構える。
「おっと、動かない方がいいです! 学園1位【白濁の汁女優】。いつでも弟さんを絞め殺すことは可能です。完全無欠の【白い巨塔】も弟を人質に取られては手も足もでないでしょう!」
クレアの二つ名は沢山あるのだ!
「何が目的・・・」
「もちろん学園1位の座ですぅ! たしかに実力では勝たなくとも、フットサルで疲れ、弟も人質に取られては手も足も出ないです!」
チャクラバルティはもがくが、動くほどうどんが絡まる。
「くっ! 僕と姉さんはコイツの手の平の上でフットサルをやらされていたというわけか! 姉さん!僕には構わず、ねり代をぶっ殺すんだ!」
「チャック・・・! 私はどうすれば・・・」
完全無欠と思われているクレアにも弱点があった。
それは弟、チャクラバルディへの愛であった
彼女の力でねり代をぶっ殺すことは簡単であったが、チャクラバルディが人質となると話は別である。
「キシシシ! 学園1位【金髪の白猫】がこんなにも取り乱すのは初めて見たです!」
ねり代は広角を釣り上げ、小柄な体を揺らしながら笑う。
チャクラバルディは必死でうどんを千切ろうとするが、うどんのコシが強過ぎてビクともしない。
「ねり代! お前なんかに姉さんは負けないぞ! そもそもこんな方法で1位になっても、すぐ他の上位の人間に狙われるぞ!」
「アッ!! 確かにそうです!! そこまで考えてなかったですぅ! まあでも【暫定1位】でも良いです!」