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胎動する悪魔

 どうも皆様。

 私はとある国の第13王女のシスティーナというものです。

 いわゆる転生者でいろいろと見通す目、いわゆるチート能力を持っています。

 まあ、それなりに使えるようになったのは少し前なんですがね。


 母が死に、妹を守るためにいろいろと頑張っていたらなんかできるようになりました。

 流石転生者、流石私。

 もう少し早くに覚醒することが出来たら母も救えたかもしれないのですが。

 まあ、過ぎたことは仕方ありません。

 このタイミングで能力をそれなりに使えるようになっただけでも感謝しなければなりません。

 おかげで妹を守ることが出来るのですから。


 それにしてもこの能力、なかなかきついですね。

 いろいろと見通す目とのことですが、本当にいろいろと見通すことが出来るのです。

 いわゆる遠視や透視なんかはもちろん、魔力やその物質の在り方など様々な情報をこの目を通して見ることが出来るのです。

 あくまでまだそれなりに使えるようになっただけですので能力の力もそこまでではございませんが。

 その気になれば未来すら見ることが可能です。

 まさにチート能力。

 これこそ転生者ってもんですよ。


 ただこれがなかなかきついのです。

 脳が発達していない幼児であるせいか、そもそも人がまともに扱えるものではないのか、得られる情報があまりにも多いので脳がパンクしそうになります。

 自動的にセーフティがかかっているのかパンク自体はしたことはありませんが、あまりに多様で膨大な情報を集めようとすると気絶します。

 そうでなくとも結構頭が痛いです。

 日に日に緩和されていってはいるのですが、やはりきついです。


 そして何よりもきついのが人の心さえも見通せることです。

 表面的な考えはもちろん、深層心理さえも。

 人の心は千差万別です。

 それはそれは美しい心の持ち主はいます。

 そう言うのは見ていて気持ちいいものです。

 しかし反対におぞましく、汚らわしい心の持ち主もいる訳です。

 というか、王城を見る限り、だいたいは汚らわしい心の持ち主です。

 軽く人間不信になります。

 まあ、そんな事はどうでもいいです。


 私にとって大切なのは私と妹のセレスです。

 他の人がどう思っていようが関係ありません。

 邪魔な人は潰します。

 汚物は消毒です。

 私は、私たちのために行動するだけです。

 私たちが不幸にならないために。

 私たちが幸せになるために。


 私たちが幸せになるためにはどうすればいいか。

 幸せになるためには不幸であってはいけません。

 そしてこのままでは私たちは間違いなく不幸になってしまうでしょう。

 というか、今の環境は不幸そのものです。

 当然ですね。


 母は後宮ではそれはそれは地位の低い方でした。

 そして後宮はとてもドロドロとした場所です。

 そんな場所で過ごしていれば当然いじめを受けます。

 そして、そのいじめは娘である私にも降りかかってきます。

 母が死んだ今、いじめの対象は私とセレスになってしまいました。

 側室の方々はもちろん、侍女ですら私たちをストレス発散のはけ口にしようとしてきます。

 まあ、のらりくらりと避けて来ましたがそろそろ限界ですね。

 なんとか時間稼ぎをして来ましたがそろそろタイムリミットです。

 なので私は思いました。

 こんな環境はぶち壊してしまうに限ると。

 

 準備は進めています。

 後宮外に手駒も作りました。

 もう少しだけ時間を稼ぐためにそろそろ私自ら行動しましょう。


 これは私たちが幸せになるための第一歩です。

 何としてでもこの後宮と言う名の檻をぶち壊して見せましょう。

 それで誰かが破滅しようと。


 ふふふ。




次から本番

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