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【連載版】転生女王の真っ黒覇権  作者: 羽狛弓弦
第1章 私が女王になるまで
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1 国盗りを始めましょう

 さらに月日は経ち私は立派なレディーの一歩手前になりました。

 はい、まだ13歳です。

 それでもだいぶ前に後宮から王宮に住むようになったんですよ。

 まあ、あそこに住むのは子供の間だけですけどね。


 いろいろあって成長したのですが、はっきりいってこの国は腐っていやがります。

 後宮なんてまだかわいい方です。

 賄賂や罪の擦り付けは横行しているし、有能な人は左遷されたり処刑され、クズな有能や無能は重宝されています。

 まあ、賄賂でだいたい決まっている感じですね。

 そしてその賄賂の資金を捻出するために各地で税が上がって国民は貧しい。


 さらには派閥争いでまとまらない内部。

 兄たちも成人している人もいますからね。

 そろそろ王位が王から譲られる時期です。

 一応王太子は決まっていますが、どうなることやら。

 一度変わっていますし。


 そしてそんな状況で外部からの圧力。

 左遷された有能な人達が頑張っていますがいつ戦争が始まるかわかりません。

 一応この国は大国なのですが、今の状態だと負けるでしょうね。

 内部は腐りきっていますから。

 まあこんな国滅べばいいとは思いますが、そうなったらなったでかなり困るのですよ。

 ほら私たち王女ですし。

 処刑されるかもしれません。

 大国故にかなりあくどいことをやってきたわけですし。


 そしてそんな混乱を収めるはずの王はといえば、何も考えていなかったりするんですよね。

 いえ、女のことは考えているようです。

 このままでは第二第三の母が生まれることでしょう。


 まあ、今の状況を簡単に言えば難易度ヘルです。

 このままでは確実に幸せにはなれません。

 私も妹も。


 ではどうするか。

 決まっています。

 私も派閥争いに参加します。

 第13王女なんて王位継承権があってないようなものですが。

 しかし、私は転生者。

 育ったチート能力があります。

 今はチートと呼ぶにふさわしい力となりました。

 これを駆使して派閥争いを勝ち抜きます。

 そして私自身が女王になり、支配します。


 そうしないとたぶん母以上に不幸になるんですよね。

 私も妹も。


 ちなみに私のチート能力は見通す力です。

 しょうもないと思うことなかれ。

 千里眼的なのも出来ますし、魔力とかも視ることが出来ます。

 やろうと思えば近い未来を予見したり人の心を視ることだって可能です。

 他にもいろいろ出来ますよ。

 この力のおかげで暗殺を防いだり出来たんですよ。

 それに人の心を視れば私に心酔するように誘導することが出来ます。

 つまり味方なんていくらでも増やせるし、私に対して裏切りをすることなんて不可能です。


 人の心を視るのは結構きついのですが仕方ありません。


 ふふふ、兄たちは派閥争いで足の引っ張り合いに夢中ですが、周りにいる人達はそこそこ無能です。厄介な人たちもいますが、数は少ないです。

 身分が低くても有能な人たちって探せばいるんですよ。

 それにあなたたちが追いやった人たちもいます。

 数は力なりです。


 とりあえず派閥争いに一石投じます。

 石と言っても特大の爆弾を投げるとしましょう。


 というわけで味方を増やしましょう。

 いえ、すでに数と能力では結構いるのですが、いかんせん身分的に役に立つ人があまりいないんですよね。

 つまり、派閥争いに参加するための後ろ盾となる大物貴族の味方が必要な訳ですよ。


 まあ、そんな人なんて都合よくいないんですけどね。

 そんな大物貴族はすでに誰かのお兄様の後ろ盾となっています。


 ではどうするか。


 簡単です。

 ないならあるところから奪えばいいのです。

 しかも奪うなら一番の大物を。


 私の狙いは最大派閥である現王太子派のトップであるガルウェン公爵です。

 最大派閥のトップなだけあって能力は高いし、権力もある。

 何より後ろ暗いことを許容範囲でしかやっていない。

 え、後ろ暗いことをやっているクズ野郎じゃないかって?


 政治は綺麗ごとだけではないですからね。

 いうなれば必要悪です。

 彼の場合はそのことを自覚しているので問題はありません。


 他にも能力も権力もある人達もいますが、彼らは許容範囲外です。

 もろ自分の利益しか考えていませんからね。


 まあそんな彼らを差し置いてガルウェン公爵はかなりお買い得品なんですよね。

 能力的にも性格的にも。

 権力も能力もあるおかげで左遷もされずに中央に居残り続けていますし。


 しかし、そんな彼にも欠点があります。

 娘に激アマなのです。


 娘さんが今の王太子のお兄様に一目ぼれして、よーしパパ頑張っちゃうぞとした結果、婚約者になっちゃったんですよね。

 それ故に王太子のお兄様の後ろ盾となっているわけですが。


 あ、ちなみに当時はそのお兄様は王太子ではございませんでした。

 いろいろあってなったんですよね。

 一応正妃様の子供ですし王位継承権が高かったのもありますが、彼が王太子になれたのは公爵が頑張ったからですね。

 あのお兄様自体能力のないわがままなただの子供ですし。

 あ、今時は俺様系っていった方がいいですかね。

 実際は顔だけしか取り柄がないんですけどね。


 なんであんなのに娘さんは惚れたのか。

 あ、顔ですね。

 一目ぼれですし。


 とにかくこのお兄様は俺様系の王子様なのですよ。

 だからこそ公爵さんを手に入れるのは簡単なんですけどね。


 実はお兄様、貴族が通う学校に通っていまして。

 とある男爵家の庶子と出会いまして。

 真実の愛に芽生えたらしくて。

 もうすぐ卒業でして。

 卒業記念パーティーがありまして。

 そこで婚約破棄をするらしいのです。


 わー、どっかで見たことがあるシュチュエーションですねー。

 きっと他にも真実の愛に芽生えた方がいらっしゃるのでしょうねー。


 きっと公爵の娘さんは傷つくのでしょう。

 可愛そうに。

 きっと不当な理由に違いありません!!


 同じ女の子として味方になってあげないといけませんね。

 ふふふ。


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