跡取りは―――――――
謙棲が14歳になり藍哉も21歳となった
謙棲が12歳の頃から学問を教えていたがまるっきり駄目だった
いつも勉強の時間になると逃げ出す問題児だ。しかし武術になると元気よく当たってきて次男の嘩緒羅より強くなり誰かが謙棲様には誰も敵わないと言ったがそれは決して違う
藍哉も長男の馳賢も謙棲に負けているが本当に本気を出しているのかと謙棲はいつも不思議に思っていた
まぁ藍哉も馳賢も謙棲が機嫌を損ねないように負けているのが事実だ
そんなある日、いつも通り武道をしていた謙棲と藍哉の元に広間に集まるようにとの伝令が来た
二人は急いで広間に向かうとそこにはや嘩緒羅に執事の黎司と緋蘇那だけではなく家臣たちもいたことに二人ともビックリした
立ち止まっている二人に敦煌がここに立ちなさいと中心を指差したその意味を藍哉はすぐ理解した。謙棲も同様今回呼び出された理由が分かって今から言われる言葉を嬉しそうに待っていた
すると敦煌が下に下りてきた
「これより、跡継ぎについて発表する!!
長男馳賢は体が弱いと言うことで自分から辞退!それによって次に実力のあるもの…そう!!三男謙棲を跡取りとしてこれから動いてもらう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その言葉に愕然とするもの喜ぶものの様々だった
藍哉はただ口を手で押さえながら静かに涙を流した
しかし、そんな藍哉を憎しみの目で見ているものが一人いたその者は黎司
「謙棲様が跡取りとなるのなら執事も変えるのが正しいのは?」
黎司が発言すると不思議そうに家臣たちの方からざわめきが聞こえた
なにせ敦煌の執事も敦煌が幼い頃からお世話をしているからである
「黎司、執事を変える必要はない。古来からから跡取りは志那鴿家が付いた者。藍哉を謙棲に付けたのは元々跡取りとして育てるためだったからな」
笑いながら言う敦煌に納得が行かない黎司
すると緋蘇那は直ぐに頭を下げ
「志那鴿家同様私も謙棲様の力になれたら光栄です」
そして、謙棲を敦煌の跡取りとすることに反対意見がでなく、晴れて跡取りとなった
この事で数日後あんな悲劇が起こるなんて夢にも思っていなかった…