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海老怪談  作者: 海老
36/45

不気味なものを幾つか

創作あり、実話脚色あり


 喉の痛みと発熱があり、病院へ行くと抗生物質などを処方された。

 なかなか治らないため再度病院へ行くと、今度は肺炎であると診断される。

 多少熱はあるものの、仕事や文章を書くこともなんとかできるようになったため、忘れない内に書き残しておくこととする。


 怖い話や怪談を聞いて回ると、作り話もあれば趣旨に外れるものを聞かされるのが常だ。

 暴力性の強い人間と関わった話や、狂人の類との遭遇など、それらは幽霊よりよほど怖い話として集まってくる。

 怪談奇談も集まるは集まるが、年間でよくて五本がいいところである。

 実話怪談作家の新人賞に応募したいと思って何年も集めているが、百話など到底集まりそうにない。

 物語として面白い怪談などというのはなかなか無いのである。そして、これだけ怪談本が出版されている昨今の状況では、タクシーの座席を濡らす女幽霊程度の話はとてもじゃないが発表できない。

 発表できそうなものはあるが、それらはただ不気味なものを見たというだけの話である。

 ある人が『こんな風体のよく分からないもの』をみた。それだけの話だ。

 相当なインパクトのあるものも聞いているが、その後の話が無い。


「いやあ、なんかビビったわ」


 これだけである。

 何か隠していたり、それと繋がりそうな出来事がないか聞いてみても、特に無いと返される。

 気づいていない、などではなく本当に何も無いのだ。それらとは、ただすれ違うだけの間柄なのだろう。

 聞き及んだ不気味なものについては、一部を海老怪談やベイル・マーカスで使用している。

 お話としては成立しないが、見たとされる不気味なものを以下に記載する。


 今回は実話が含まれるため、苦手な方はここでブラウザを閉じて頂きたい。










 夜道を歩いていると、人間サイズの海老フライが歩いてきた。

 四つん這いで歩く海老フライのようなものの手足は人のものであったという。ただ、フライの衣の部分はよく見ると皮膚のようで不気味だったそうだ。

 変なモンやなあと思って、それきり忘れていたそうである。




 取り壊しの決まったマンションの渡り廊下に、小僧が出る。

 和服にズックという出で立ちで、後ろを向いて立ち尽くしている少年の姿が見受けられた。

 声をかけると、すうと消える。

 マンションの関係者たちは、バカボンと呼んでいた。 



 関西のとあるダムでの目撃情報である。

 怪獣のようなモノが出る。

 アリゲーターガーやワニガメといった外来魚ではない。

 見た目は亀に似ており、大きさは軽自動車くらいあるという。

 手足や頭が出ているのは亀と同じだが、それらはミミズや青イソメのような形をしている。聞いた印象では、コウガイビルが近い。

 甲羅のような部分を干しているようで、いつの間にか水の中に消える。特に害はないものの、見た目が不気味なので近寄らないそうだ。




 江坂氏の勤める工場の休憩室に、異様に大きなネズミが出没していた。

 大型犬ほどの大きさをしていて、仕出し弁当を荒らすそうだ。

 糞の害はないため、外から入っているのだろうと工場内では噂されていた。しかし、それももう十年以上前の話だ。

 リーマンショック後に見かけられなくなった。

 複数の人が見ているのだが、誰一人としてそれが怪物であるとは思っていない。それほどリアルな存在感があった。

 ヌートリアなどとも全く違う種類で、ドブネズミをそのまま大きくしたような姿をしていたそうである。




 筆者と同年代の西田女史から伺った三十年以上前の出来事である。

 北大阪のとある団地では、三角形の頭をして目が三つあるイタチのような動物が住み着いていた。

 子供のころからよく見かけており、団地の子供たちには当たり前の動物だったそうだ。

 ただ、手を噛んだりゴミを荒らしたりで、汚くて悪い動物と見做されていた。

 その団地には、気が強く嫌われ者の女の子がいた。その動物を手懐けて遊んでいたそうだ。

 西田女史も何度か彼女と遊んだことがあるが、動物の住処からカブトムシの幼虫のようなものを取ってきて、動物と一緒に食べるものだから、とても嫌だった。

 いつの間にか、その子供は消えて、いつの間にか動物も見なくなった。

 クラス会でその話をしたところ、団地住まいの同級生の半分くらいは覚えていたが、もう半分は全く覚えていなかったという。




 廃墟探索を趣味としている人から聞いた話。

 訳の分からない形をした人形である。

 詳細な形状はいくら聞いても教えてくれなかったが、『キモい形』であるとのことだ。

 手やら頭やらが誰も触っていないのに稼働していた。

 多分、風が何かの影響で勝手に動いているのだろう。

 日本全国津々浦々の廃墟を巡っているが、何か所かで同じものを見かけている。

 きっと、廃墟マニアが作成したオブジェで、質の悪いイタズラだろうとのことだ。

 本当に?

 他の廃墟探索者から、そんな話はついぞ聞いたことが無い。




 他にもあるが、体力が回復していないため、ここまでにしておく。


創作あり、実話脚色あり

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