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作者: ラヴィ

 落ちて


 堕ちて


 永久の闇に



 惹かれる……底を見ることが出来ない闇に


 さぁ、アナタを連れて堕ちようか





 いつの間にか人を見下していた俺


 きっとあの人に惹かれた原因は眼だろう



 眼が大好きだった


 自信しかなく、他者を見下していた自分を見下ろすようなあの人の眼が



 あの人の眼の奥に映る、滑稽な自分を見るのが好きだった


 唯一自分が劣れる瞬間だった



 だけど自分を見てくれない眼なら必要無い


 そんな物は要らない


 変わったあの人は要らない




 嘘、嘘嘘嘘、たくさんの嘘


 喉から溢れて止まることのない嘘


 溢れて、溢れた嘘に溺れてしまいそう


 あぁ、きっと呼吸が出来ないんだな


 このまま息も出来ずに生きるんだな




 あの人を陥れた時のあの眼


 あの眼が何時も欲しかった



 嘘嘘嘘……



 何時も何時も嘘だらけだ



 前と同じように『好き』でいれたら楽だったのに




 変わらない、なんてやっぱり嘘だった


 自分は変わってないなんてやっぱり嘘だった


 あの人の眼だけが変わったなんて嘘だった




 変わっていたのは自分だった





 変わらなければ良かった



 変わらなければ傷つかなかった、傷つけなかった





 気付いていない振りを続けてた


 気付けば嘘に馴れていた



 気付けば辺りは嘘しかなかった


 嘘しか映らない一面


 嘘に溺れて死にそうだ


 まともに息すら出来ない





 だけど、嘘だらけの日々も生きていける



 あの人が導く先に光が無くても


 もっと嘘が増えても



 あの人がいる限り生きていける




 この温もりで



 ただそれだけで……

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