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4.ギルド

 今日も今日とてニワトリに似た声が街に響いた感じがして、目が覚めた。


「よく響くんだなぁ。まだ朝早いのに」


 眠い目をこすりながら、ベッドから降りて、顔を洗いに行って、寝ぼけたまま階段を降りると、メイランちゃんが朝早いというのにせわしなく働いていた。


「あっ、ミネコさん、おはようございます!適当に座っていただいたらすぐに朝食をお持ちしますので、朝食を食べられるのなら少しだけ待ってくださいね」


 まだ何も言っていないのに、顔を見た瞬間、早口で伝えてくれるメイランちゃん。忙しそうだな。なんて思いながら、適当に開いていた席に座る。

 そして、ほんのしばらく待った後でメイランちゃんが朝食を持って私のところに来た。


「朝から大忙しだね」

「泊っている人たちがみんな“依頼”の争奪戦をしますからね。朝は私たちが一番忙しいかもしれないです」


 本当はゆっくりしたいんだろうけど、そんなことをさせてくれないと言わんばかりの賑わいを見せているこのフロア。ゆっくりしているのは私くらいだろう。なんて思いながら、ゆっくりと朝食を摂る。


 しばらくすると、ひとり、またひとりと宿から出ていく。

 メイランちゃんが言っていた“依頼の争奪戦”というものに向かうのだろうか。

 そういう私は少しだけ時間を空けてから巻き込まれないように、貿易ギルドに向かうことにする。


 そして、宿の食事スペースは気づけば平和を取り戻していた。

 いつまでも食事スペースでぼけーっとしているのは私ひとりだけ。


「メイラン、悪いけど、貿易ギルド行って、小麦を買ってきてくれないか?」

「はーい!」


 どうやら、メイランちゃんはお使いを頼まれたよう。……今、貿易ギルドって言った!?私の今日の目的もそこにある。どうしたらいいか分からないし、とりあえずついて行った見よう。


「メイランちゃん!私もついて行っていい?邪魔するつもりないんだけど、田舎から来たから、街のことがわかんなくて」

「え、えぇ。大丈夫ですよ。一緒に行きましょう」


 もう、本当に天使。優しいし、何も分かっていない私には本当にありがたい。


 メイランちゃんはささっと準備を済ませると、貿易ギルドへと向かう。もちろん私も金魚のフンみたいについていく。

 もし、そのように見られていたとしても、安心感のほうが強いせいか、ついてきてよかったと思う。


 歩くことだいたい10分くらいだったと思う。思ったより近くにあったんだな。と思いながらも、ひょいひょいと中に入っていく。


「ルーイさん!おはようございます!」


 メイランちゃんは、知り合いなのか、1人の受付嬢を見つけると、一気に駆け出していった。


「あら、メイランちゃん、おはようございます。今日はどうしました?」

「今日も小麦粉お願いします」

「いつもの量でいいですか?」

「はい。お願いします」


 どうやら、いつもやってもらっているみたいね。


「で、メイランちゃん、お隣の方は?」


 私のことを見ながら受付嬢がメイランちゃんに聞いている。


「あっ、こちらの方は、お父さんの宿に泊まっているお客様です。今日は、貿易ギルドに用事があるみたいなんで、一緒に来ました」

「用事?」

「用事というより、相談かな」


 私が割って入るように言った。ただ、ここで2人の手を止めるわけにはいかないから、先にことを全部終わらせてもらう。


「じゃあ、この中にいれちゃうわね」


 多くの小麦粉に対して、メイランちゃんが用意している袋は入ることはないだろうと見て思うくらい小さい。

 だけど、ブラックホールのように飲み込んでいく様子を見て、私が驚いた。


 2人は、これが当たり前なんじゃないの?と言わんばかりの顔をしているけど、自称、田舎から来た私をそんな目で見ないでほしい。

 とりあえず、私にもあれば便利だな。今現在、私に荷物はほとんどないものの、後々増えてくると役に立つだろう。これも後で探しに行こうかな。


「それじゃあ、お金のやり取りもこれで終わりね。じゃあ、今度はあなたの番ね」


 どうやら、ブラックホールのような袋に目を奪われているうちに、メイランちゃんの用事は全部終わったようだった。


「えっと。私はミネコって言います。こんな魔法とか使えない田舎から来たんで、何もわかってないんですけど、街のことをから教えてもらっていいですか?」


 ほとんど無茶のように聞こえるけど、それでも嫌な顔をせず、1から教えてくれる。


 箇条書きにすると、こんな感じ。


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