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52:夜の散歩

「で、この宿に泊まってるの?」

「あぁ、またクエストから帰って来たところさ。何日になるかわからなかったから、宿が取れなかったんだけど、運よくとれてよかったよ。あとさ、ミネコさん。しばらくここにいるって聞いたから、聞かせてほしいんだけどさ、西の門近くに火の玉が昨日の夜遅くに出たってマジか?」


 西の門近くか。それなら、私の家の近くだな。だけど、火の玉?しかも夜遅く?貿易ギルドのルーイさんから聞かれたのは、夜に炎が見えたってだけだけど。それに、この宿の夕食も楽しみにしているから、夜遅くに自分の家の近くに行くことなんてない。

 それに、昨日は、疲れてご飯を食べて、お風呂に入った後はすぐに寝ていたから、そんなの知る由がない。

 それとも、ルーイさんが言っていたのも、この話のことなのかな?


「西の門と言えば、私が最近借りた家の近くだけど、そんな話は聞いてないよ。昨日も私は、夜の早い時間にこの宿に戻ってきたけど、そういうのもなかったし」

「ミネコさん、家借りたの?ちょっと見たいんだけど」


 久々に顔を見たけど……誰だっけ?ブルーウルフを倒した時に魔法技で手助けしてもらったのは覚えているんだけど、名前が思い出せない……。誰だっけ?


「おいこら、メルティ。急にそんなことを言うなよ。困惑してるじゃないか」


 あっとすいません。困惑しているのは、名前が思い出せないせいです。……なんて言い出せるわけもなく、苦笑いでごまかす。


「まぁ、いいって言っても、何もないし、ここから少し遠いし、今から行くのもなぁ。って感じなんですけど……。あと、それに、商売道具も置いてるから、触られたくないっていうのもあるし」

「そう。ちょっと残念だな。同い年くらいの女の子の部屋ってどんなのかなぁって見て見たかったんだけど」

「同い年の女の子って。メルティのほうが断然年上じゃねぇか?ミネコさんに失礼だろ」

「まぁ、どんな部屋に住みたいかっていう妄想を膨らましたいっていうのが本音なんだけどね。私もいつまで冒険者を続けられるかわからないし、それに、アイラ。引退した後の生活を考えておかないと、ずっとぐうたらして過ごしてしまいそうだし、しまいには浮浪者になってるかもしれないわね」


 冒険者にもいろいろあるんだぁ。と感じながらも、こうやって引退した後のことを考えているメルティさんって意外と頭がいいのかもしれないね。っていうか、このリーダー格の男性って、アイラっていうんだ。なんだか女性っぽい漢字で変換されてしまったのは、心の中で謝っておこう。すまん。

 そんなことを思っていると、リーダー格のアイラが話を始めた。


「まぁ、俺たちにとっても、ちょっと気になる噂の一つだから、何も知らないんだったら俺らで調べるだけの話なんだけどさ、いろんなところに顔を出しているミネコさんなら何か知ってるかなって思っただけさ」


 その噂のこと、ちょっと気になるな。私もちょっと調べてみようかな。


「それなら、今からその西の門の近くに行ってみる?私の家もついでに案内するしさ」

「いいのか?さっきは見せたくなさそうにしていたけど」

「別に、私の家を探索せずに休憩所代わりに使うだけならっていう条件付きよ?そんな知りもしない人たちをほいほいと家に上げたりするほど私もお人好しじゃないし」

「そうじゃないと、警戒心の強そうなミネコさんじゃないと思うし」


 ちょっとどういう意味か分からないけど、誉め言葉として受け取っておこうか。


「メイランちゃん、ちょっと外に出てくるね。戻ってくるのは、そんなに遅くならないと思うけど、遅くなったらごめんね」

「わかりました。気を付けて行ってきてください。お父さんたちにはお話しておきます」


 ちょっぴり眠そうなメイランちゃん。今日の仕事も終わって、そろそろお子様は寝る時間かな。なんて思いながらも、キルシュちゃんたち4人と一緒に私の借りた家に向かう。

 キルシュちゃんは、なんだろうか。夜のピクニックといった感じで少しウキウキで歩いているし、メルティさんに関しては、私の家がそれほど気になるのか、どんな想像をしているのかわからないけど、顔がうっとりしている。

 私の家を見てもなぁ。なんて思いながらも、前を歩く男性ふたりを見ると、「噂を解明してやろう」という少年のような顔をしていた。

 なんというか、このパーティは全体的に無邪気って感じがしてたまらない。

 その中に一人だけ、無関係の芸者が混じっているって、なんだか不思議な気分だ。


 そして、見覚えのある道をしばらく歩いていくと、私の知っている建物が現れる。

 すると、前を歩いていたアイラが「噂はここからなんだよなぁ」と、その建物の前で止まった。

 ……うん。この見たことのある建物。しっかり、私の家ですね。

 でも、昨日帰るとき、火の玉なんてあったかな。昨日は何もないことを確認してから帰ったけどさ、提灯とかランタンとか焚いているわけでもないし、何も間違う要素はないと思うんだけど……。

 そんなことを思っていると、おもむろにアイラが先頭に立って私の家の庭に足を踏み入れていく。


ご愛読いただきましてありがとうございます。

ようやく、ミネコも、芸者活動を始められるか?ってところまで来ました。

芸者活動が始まるお話は、来週以降になりますかね。もう少しお待ちください。


Ps;誤字報告ありがとうございます。一気に書いて、一気に投稿してと言うのを繰り返しておりますゆえ、チェックをしているつもりですが、抜けているところもあるようで、皆様には助けられております。

これからも、ミスがないようにチェックを致しますが、もし、誤字等ございましたらご報告いただければ幸いですm(*_ _)m

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