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22.1:上物をどうする?ミネコ

 ウェルメンさんはそう言うと、私のアイテム袋の中に小さめのアイスボールを入れてくれた。

 これで多少肉の鮮度が保ってくれたら。


 そして、ここからはギルドの応接室で、ユイナさんからいろいろ質問攻めにされた。

 まぁ、私はのらりくらりユイナさんからの質問をかわし、たまには嘘を交えてじわりじわりとキルシュちゃんたちのグループに責任を押し付けようとしたり、ウェルメンさんやロッカが主導したと言わんばかりの言い方をしてみたり。

 まぁ、結局はユイナさんの迫力にのまれて全部自分が主導で行動を起こしたことを自白してしまった。


「最初からそうおっしゃって下さいよ。私だって暇じゃないんですから」


 いろいろ事情聴取をされて、少しぐったりしてしまった。

 確かに、最初から素直に話してしまえばよかったな。なんて思った。


「はぁ。疲れた。もう今日はどこにも行きたくな~い」

「もとはといえば、ミネコが変なこと言って、ユイナさんを困らせるからでしょ。いらないことを言ってわざわざ話を変なところに持って行くからでしょ。本当に……」


 ウェルメンさんがため息交じりに吐き捨てるように言うと、ギルドから出て行った。

 ロッカも途中でユイナさんに呼び出され、ちょっと寝ぼけたまま事情聴取されていた。

 まぁ、ロッカも寝ているところを呼び出され、ちょっと不機嫌だったところはあったけど、しっかりと受け答えしているところはさすがに冒険者だなと思ったよね。


 とりあえず、私は宿に戻って寝ますか。


「あっ、ミネコさん、お帰りなさい。なんか、すごいことになってますね」

「メイランちゃん、おはよう。どこまで聞いてるの?」

「えっと、朝起きてくると、ロッカさんが、ロビーで寝ていて、風邪をひくからと思って毛布を持ってきて、かけたあとに起きてこられて、私も朝の準備ができたあとに付き合うようにロッカさんのお話を聞いていたんです。そのあとに、冒険者ギルドの方がお越しになって、ロッカさんと一緒に冒険者ギルドに向かったところまでは私は知ってます」


 なんだ。ロッカと話したことだけを知ってるのね。


「ミネコさん、とんでもない獲物を狩ったみたいですね。ロッカさんが『あいつはありえねぇ』って言っていましたけど、どんな獲物を狩ったんですか?」


 あぁ、ロッカはそんなことをまで言っちゃったのね。まぁ、愚痴りたくはなるか。私がレッドウルフとかブルーウルフを狩ったことも「ありえねぇ」とは言いたくなるか。


「えっと、ここって中庭はある?」

「はい。ありますよ。そんなに大きいものなんですか?」

「まぁね。たぶん、メイランちゃんは腰を抜かすんじゃない?」


 ちょっとからかうようにニヤニヤしながら言うと、メイランちゃんは、目をキラキラさせて私を見てきて、私を中庭に連れて行った。

 そして、早く早くと言わんばかりの目で私を見てくる。

 可愛いななんて思いながらアイテム袋の中に手を突っ込み、そのブツを取りだす。


「あっ……えっ?え~!」


 アイテム袋から出てきたものが予想外のものだったのか、予想通りの声を出し、腰を抜かした。

 そして、メイランちゃんのビックリした声を聴いてメイランちゃんのお父さんとお母さんが中庭にやってきた。


「なんだ?なにかあった……」


 まぁ、もちろん、レッドウルフとブルーウルフが目に入っちゃうと言葉を失うよね。

 横たわっているとはいえ、ほぼ完全体のレッドウルフ2体とブルーウルフ1体。まぁビビるか。


「大丈夫です。ちゃんと死んでます」


 死んでます。って言い方もおかしいけど、そういうしかないよね。


「ほ、本当に?」

「昨日の騒ぎの副産物です。溺死させたので、ほぼ完全体で傷一つありませんが、ちゃんと死んでます」

「これ、ミネコさんがやっつけたんですか?」

「私だけじゃないけどね。昨日一緒にいた人たちで協力してやっつけたよ」

「まさか、こんな近い森にブルーウルフがいるなんてな。そりゃ、ギルドも南の森に人を近づけたくないわけだ」


 ギルドからのお達しはもちろん聞いているのか。まぁ、自分たちの生活にかかわることだから、そりゃ把握しているよね。

 私くらいなんじゃない?何も把握しないまま南の森へ行ってレッドウルフに襲われて返り討ちにして、夜には、名前も知らない冒険者を助けるために作戦もなしに突っ込んで、実質的な結果、レッドウルフ5体とブルーウルフ1体を狩って帰ってくるって。

 で、たぶん、メルシュちゃんたちのグループもレッドウルフを2体狩っているはずだから、昨日1日でレッドウルフが7体狩れたことになる。それが異常なのかどうかは、やっぱりユイナさんに聞いてみないとわからないな。

 ただ、今日は寝たいし、ひと眠りしてからいろいろ聞きに行くか。


「こんな上物、ギルドに卸さないのかい?」


 メイランちゃんのお父さんがレッドウルフに恐る恐る触りながら聞いてくる。


「私、解体ができないから、ギルドの人にお願いしようと思って持って行ったんですけど、昨日も2体持ち込んでいて、それもまだ終わっていないし、追いつかないからまだちょっと難しいって言われちゃって」


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