第五章(最終章) 絆 第13話
バリウスとカノンの死闘は続いていた。
オーラ解放状態のバリウスはなんとかカノンに通用する決定打を模索したが………
カノン「その能力は強力ではあるが、諸刃の剣だ
な……」
(しかし油断ならん……何の考えも無しに
迂闊に使うバリウスではなかろう)
バリウスはカノンに突っ込む。
カノン(……! 見えん!……)
バリウスは一瞬でカノンの懐に入った。そして凄まじいスピードでカノンに斬り掛かる。
カノン(いかん!避けきれん!)
カノンはバックステップでバリウスの攻撃を避けたが間に合わず、左腕を斬り落とされた。
バリウス(…いける!)
ギンギンギンギンギンギンギンギンギン!
畳み掛ける様なバリウスの猛攻にカノンは防戦一方だ。
カノンは堪らず距離を取る。
カノン「……ぐぬっ!」
カノンはバリウスに視線を移したが、距離を取ったところでバリウスの猛攻は止まらない。
バリウス『閃剣裂空・爆烈波!』
無数の真空の刃を飛ばす剣王奥義だが、今のバリウスの能力で更に強化された一撃。これをカノンに目掛けて放つ。
カノン(……なんと!)
カノンは堪らずオーラの塊を壁にする。
カノン『神羅剛装壁!』
ババババババババババババババババーーン!
カノンは何とか防ぎ切った。
カノン(なんという技だ!この壁が無ければ斬り
刻まれてたな……)
カノンは左腕に力を込めた。するとなんと、斬られた左腕が生えてきた。
バリウス「………!」
カノン「クックック……素晴らしい!」
バリウスはカノンの身体を見ながら考えていた。
バリウス(恐らく身体だけを傷付けたところで大
したダメージにはならない。
奴はエネルギー生命体だ。内部的なダ
メージを与えないと決定打にはならな
い。エネルギーに直接ダメージが通る
様な攻撃をしないと!
やはりオーラの攻撃だけでは無理だ!
………ならば!……)
バリウスはまた攻撃を仕掛ける。
カノン(……! やはり速い!)
バリウスは剣を一振。カノンはガード体勢に入る。
だがバリウスは剣を当てない。
カノン(何?!………フェイクか!)
バリウスはガード体勢の隙を狙ってカノンの懐に掌を向ける。
ドンッ!! ガガガガーー!!
バリウスの強烈な波動をまともに喰らってカノンは数十メートルにも及んで吹き飛んだ。
カノン「うぐぅっ!……」
(此奴!……体内に波動を流し込んで来る
とは!……)
バリウス(波動ならオーラを消耗しない!
解放状態を長く維持出来るぞ!)
バリウスは好感触だ。
カノンはゆっくりと立ち上がった。そしてダメージを受けたカノンに、バリウスは剣を向けて叫ぶ。
バリウス「貴様を消して見せる!」
カノン「ぐぬぬぅ……よもやここまでとはな…」
よく見ると、カノンの手が震えている。
カノン(まさか……我が恐怖してるだと?)
カノンは歯を食いしばり、怒りを露わにした。
カノン「認めぬ!認めぬぞ!バリウスー!
はあああぁぁぁぁーーー!」
カノンはバリウスに猛突進。バリウスもこれを受ける。
カノン「はあぁぁ!」 バリウス「うぉぉぉ!」
バギンッ!バギンッ!バギンッ!バギンッ!
ギンギンギンギンギンギンギンギンギンギン!
激しい撃ち合い。その最中、二人は同時にオーラを剣に込め始める。お互いに超高密度のオーラだ。
そして二人は距離を取り、同時に放つ。
カノン『御剣!・鬼閃!』
バリウス『剛剣!・剣王波動刃!』
オーラの具現化で巨大化した二人の剣が激しくぶつかり合う。
ドバーーーーーーーーーーーーンッ!!
お互いの技のぶつかり合いで大爆発を起こす。周囲は濃い砂煙で覆われた。
しばらくして砂煙は晴れ、二人の姿が見える。カノンは息を切らしながら立っていたが、バリウスは………
バリウス「はぁ……はぁ……うっ……」
バリウスは膝を付く。
バリウス(ここで解放状態が切れるのか……)
カノンは勝利を確信したのか、ボロボロではあったが高らかに笑ってみせる。
カノン「クックック……はっはっはっはっ!
残念だったなぁ!バリウス!
剣王奥義を連発して消耗したのか?無茶
だったなぁ!」
バリウス(何故だ……こんなはずじゃ……)
カノン「はぁ…はぁ…はぁ……
クックック……今、終わらせようぞ!」
─────第14話に続く─────




