第五章(最終章) 絆 第9話
ヴァズ達はバリウスのオーラの分離を確信した。
そしてゲインとバリウスは激しい戦闘にもつれ込む。
だがしかし………
少しの沈黙が続いたが、ユリウスが呟く様に質問する。
ユリウス「どういう事なんだ……」
ヴァズ「分かりやすく言うと、バリウスの体内の
オーラが分離してる状態だ。
白龍オーラと黒龍オーラが体内で共存は
出来てるが、共有出来てないって言った
方が正しいかもしれん」
ユリウス「何故そんな事に………」
ヴァズ「恐らく、黒龍オーラに混ざっているゲイ
ンの力を無意識に拒んでいるんだろうと
推測出来るな。
それが、感情の高ぶりや今みたいにバリ
ウス本人の意識がない状態で出てくる」
ユリウス「じゃあ、完全に受け入れてないのか」
ヴァズ「その様だな」
リサ&ドルテ「…………」
バリウスは無言でゲインに近付いていく。そしてゲインは瓦礫の中から出てきた。
ゲイン「やるじゃねぇか……それが本気か……」
バリウス「……タフだな………」
ゲインはまたバリウスに叫んだ。
ゲイン「おぅらぁー!」
ゲインは再び猛烈なスピードでバリウスに襲いかかる。
ゲイン「おらおらおら!」
フォン!フォン!フォン!フォン!フォン!
フォン!フォン!……………
ゲインは強烈なスピードでバリウスに剣を振るがかすりもしない。
バリウス「遅いな……」
ドンッ!!
バリウスはまた掌底突きでゲインを吹き飛ばす。
ゲイン「ぬおぉぉぉぉーー!」 ガシャーン!
───────????───────
『目の前の状況を見ろ……』
バリウス(……! ん?!……夢なのか?)
『お前だけの力じゃここまでは出来ない……』
バリウス「お前は誰だ!何者だ!」
『オレはお前、お前はオレだ……』
バリウス「なんだって?!」
『お前は無意識のうちにオレを拒んでいた。
ハウザーとやり合った時も、シリウスとユリウ
スとの戦闘の時も、オレはお前と共闘しようと
していたのにも関わらずオレを拒んだ。
その結果がこれだ……オーラが分離している』
バリウス「分離?!……そんな事は無い!
ヴァズとの鍛錬の時はちゃんと波動が
使えた……」
『だが、肝心なゲインの前では使っていない…』
バリウス「……う……」
『お前はゲインに殺られに来たのか?………』
ゲインは再び立ち上がったが、先程のバリウスの一撃でダメージを負った様子で、額から少し血を流していた。
ゲイン「コイツはたまげたぜ……まさかそんな力
を隠してたなんてなぁ……」
ゲインからは余裕の笑みが完全に消え、真剣な表情に変わっている。
ゲイン(俺と互角か…いや、それ以上か……
何年ぶりだ?……こんな相手に会うのは
……)
ゲインは初めて剣で構える。そして気合いが入ったのか、バリウスに向かって叫んだ。
ゲイン「もう遊ばん!…………ふん!」
ゲインはバリウスに接近、素早く剣で斬り掛かる。さっきよりも巧みな動きのゲインにバリウスは少し驚いている。
バリウス(なるほど……)
ゲインの巧みな剣捌きに合わせる様に、バリウスも応戦する……
『受け入れろ……』
バリウス「……そ、それは……」
『なるほど…………
お前が直ぐにオレを受け入れていたら、サラは
死なずに済んだかもな………』
バリウス「……はっ!…」
『サラだけじゃない。カーン、シヴァ、サッド、
デイジー………皆を亡くさずに済んだかもしれ
ない』
バリウス「……くっ……ぐっ………」
『もう失いたくなかった筈だ……お前のその涙は
後悔だろう……』
バリウス「……………」
『受け入れ……… なっ! これはマズいぞ!』
ゲイン「はぁぁ!………」
ゲインは突然立ち止まった。
バリウス「………?!」
そしてゲインは突然高笑いをし始めた。
ゲイン「……クックック…………フッフッフ……
ああぁーーー!はっはっはっはっはっ
はっ………」
バリウス「……?」
ゲイン「………バカめ……我を食ったのは間違い
だったなぁ、ゲイン」
バリウス「……!」
ゲイン(?)「我はネロ……いや………
我は『カノン』!
この世の理を創造し、絶対
の力を持つ者だ!」
────第10話に続く────




