第四章 神々へ…… 第13話最終話
バリウス達はネロに挑もうとするが、ネロは強烈な力でバリウス達を追い払う様にクリスタリカを爆破する。
そして遂にネロは………
ヴァズは遅れてクリスタリカに辿り着いた。
ヴァズ(……! カーンの気配が感じられない!
まさか!……)
バリウス達はヴァズの気配に気付いた。
ヴァズ「カーン!」
ヴァズはカーンに急いで駆け寄る。
ヴァズ「…すまない!……カーン!………」
バリウス「ヴァズ、カーン老師を……」
ヴァズ「ああ!分かっている……」
その光景をネロは不敵な笑みで見ていた。
ネロ「ヴァズ……カーンはお前より強かったぞ。
お主の様な神の出来損ないよりな……」
ヴァズ「……くっ!……」
ネロ「さて、茶番はここまでにしておこう……
フッ……今のこの世界は退屈だったな
まぁ、カーンとの戦闘は楽しかったぞ」
ネロはクリスタリカ上空に高々と浮遊していく。それを見てバリウスとユリウスはネロを追って浮遊する。
ネロ(追って来たか……だが………)
ネロは、クリスタリカの半分を吹き飛ばした時と同じビー玉程の小さなエネルギーの球体をバリウス達に目掛けて落とした。
バリウス「……! ヤバい!避けろユリウス!」
ユリウス「……くっ!……」
下に居たヴァズもカーンの遺体を担いで咄嗟に逃げる。
ズドォォォォーーーーーーー!!
クリスタリカの街が再び大爆発する。辺り一面が砂煙に飲み込まれ酷い惨状だ。
バリウスとユリウスは爆風に飛ばされ、姿が見えない。そしてヴァズとカーンの姿もだ。
ネロ「フッフッフッフッ……… あーーはっはっ
はぁ!………ゴミ共め!
カーンとの戦闘でオーラは半分くらいに
なってしまったが……終わりだ………」
ネロは両手を上げ、オーラを最大限まで収束させていく。もはや龍族では決して作り出せない巨大で高密度なオーラの塊。
ネロ「完全に無にするのは後日改めて……
今は次の手間を省ける様にしておくだけに
してやろう………」
ネロの巨大なオーラの塊は無数の小さな球体に姿を変えて、世界のあちこちに散らばって行く。
エメルダリア、ガーネフィスト、その他の大きな都市ルビアント、サフアイリス、世界の有数の都市は壊滅的なダメージを受け、もはや世界は人口の半分以下にまで数を減らされてしまった。
そんな中………
リサ「……ん……んん………はっ!」
リサは目を覚ました。
ドルテ「大丈夫か……」
リサ「う、うん……何とか………ここは?」
ドルテ「ヴァズの領域らしい。聞く話しだと、
ここは次元が違う世界の様だな」
あのクリスタリカの大爆発の瞬間、ヴァズはカーンを担いで領域内に逃げ込み、難を逃れていたのだ。そしてガーネフィストに居る皆をここに連れて来たのだ。
リサは思い出した様に質問する。
リサ「バリウスとユリウスは?」
ドルテ「あ、ああ……ここにはいない………」
リサ「………え?」
ドルテ「ヴァズが俺達をここに連れて来た後に、
またクリスタリカに行ったらしいんだが
見つかっていない」
リサは不安でたまらない表情で呟く。
リサ「……いったい何が起こってるの?……」
リサの不安を察知したのか、ヴァズが少し離れて座った。
ヴァズ「………言いにくい事だが………
神の審判が発動した………」
リサ&ドルテ「………!!」
ヴァズ「ネロはカーンとの戦闘で消耗していた為
に、不完全な状態で審判を発動した。
今、世界の人口は半分以下まで減ってい
る。都市は壊滅的、そして今ここにいる
三人がガーネフィストの生き残りだ。」
リサ「……じゃ、じゃあ……シヴァさん、サッド
さん、デイジーさんは………」
ヴァズ「………恐らく……神の審判に……」
リサは声が出ず、両手で口を塞ぎながら大粒の涙を流した。
ヴァズ「………そして……そこで横たわっている
のがカーンだ………」
完全ではなかったものの、残念ながら神の審判は免れなかった。ネロのあのオーラを受けた者は、跡形もなく塵の様に消えてしまうのだ。まるで煤が風に飛ばされる様に………
カーンや他の剣士達の犠牲が重くのしかかり、ヴァズも自身の無力さを呪っていた。
崩壊の一途を辿ってしまった世界………このまま世界は滅びてしまうのだろうか………
─────第五章に続く─────




