第四章 神々へ…… 第5話
バリウスは依然として目を覚ます気配がなかった。そんな中ユリウスはカーンのお陰もあり、格段に能力アップする。
そしてついに…………!
バリウスが倒れてから10日あまりが経過していた。身体はかなり回復しているにも関わらず一向に目を覚ます気配がないバリウス。心配のあまりリサはずっと傍にいるが……
────???────
バリウス『あの船……着くのか?』
不思議な空間で、川の向こう岸からやって来る船をじっと待っていた。こんな時でもバリウスの気持ちは穏やかなのが不気味なくらいだ。
かなりゆっくりな速度で川を渡っていた船は、次第にこちらに近付いてくる。そしてやがて人が乗っているのが見えた。
徐々に近くなる。船に乗っている人物を認識した時、バリウスは驚いた。
その人物は、かつてクリスタリカ王国の王女にして、バリウスの婚約者でもあった『エリザ王女』だった。
バリウス『エ……エリザ!……』
死んだはずの最愛の人が何故目の前にいるのか分からないが、驚きのあまりバリウスの身体が震えた。
エリザ『バリウス……ご無沙汰ですね……』
エリザは微笑みを浮かべながらバリウスに声をかけた。
バリウス『……あぁ……あぁ、エリザ………』
バリウスは感情を抑えきれず、思わず涙を流す。そしてエリザに歩み寄った。
バリウス『ずっと後悔してた……君を助けられな
かった!オレが未熟だったせいで!
オレは…………』
─────?????─────
ヴァズ「行かれるのですね……」
ネロ「バリウスを除いた全ての生物を無にする。
新たなる神の誕生、種の誕生を祝おう」
ヴァズ「…………」
ヴァズは何かに狙いを定める様な眼光でネロを見ていた……
─────カーン邸・地下室──────
カーン「ユリウス……ワシが教えられるのはここ
までで全てじゃ」
ユリウス「ありがとう……ございました」
カーン「ユリウス、バリウスとの決定的な違いを
お前さんに言っておかねばな……
お前さんはバリウスと同じく白龍族と黒
龍族のオーラを体内に混在させておる
が、お前さんは黒龍族のオーラが優勢
じゃの」
ユリウス「なるほど…」
カーン「言うなればお前さんは白龍族と黒龍族の
オーラの対比は4:6、父親のオーラを
吸収した事で4:8じゃな。むしろ白龍
族のオーラが少し邪魔しとる。そしてバ
リウス程の器用さがないから、混ぜ合わ
せて使う事が出来ん」
ユリウス「じゃあ、俺は黒龍族のオーラが合って
るのか……」
カーン「恐らくの……いっその事白龍族のオーラ
を抜いてみるか?その方がお前さんは強
いかもしれんのぉ」
ユリウス「……! 頼めるか?」
カーン「ほっほっほっ、お易い御用じゃ」
カーンはあっさりとユリウスから白龍族のオーラを抜き取った。すると……
ユリウス「……な!……これは……」
カーン「ほっほっほっ、やっぱりの」
ユリウス「凄い!軽いぞ!」
カーン「白龍族のオーラで蓋をされていた状態
だったんじゃのぉ。今は少し力が落ちと
るが、そのうち今よりも数段階上の能力
に覚醒するかもしれん」
ユリウス「ありがたい!」
カーン「お前さんの白龍族オーラはバリウスに注
ぐとしよう」
ユリウス「そうだな!老師、感謝する!」
ユリウスの能力アップが完了し、二人は地下室から出てきた。すると強烈な殺気が遠くから感じられた。
ユリウス「これは?!」
カーン「クリスタリカの方角じゃ!」
するとリサも合流する。
リサ「凄い気配!……龍族なの?」
カーン「こ……これは………」
─────クリスタリカ上空──────
クリスタリカ上空のかなり高い所にネロはいた。そしてクリスタリカを見下ろす。
ネロ「人が増えたな……むしろ増え過ぎた……」
ネロは徐に手を上げ、巨大なオーラを収束させていく。
ネロ「地球とは、小さいな……」
ネロは無表情で呟いた。
ネロが人々の世界に現れた。かざす掌にはネロの『審判の力』が………
抗えないまま審判の時を迎えるのか…
このまま世界は無に帰すのか……
それとも…………
────第6話に続く────




