第一章 時を超えし者達 第5話
クリスタリカ王国の真実を聞き、リサは行動を共にする事を決める。
バリウス、リサ、サラ、新たに知り合ったサッドの4名は次の行動について話し合うのだった。
その時、クリスタリカ某所では……….
リサ「歴史書に記された内容とは少し違う……」
バリウス「ちなみに、龍族はオーラの効果である
一定の年齢から不老長寿になる
個人差はあるけど、オーラが体内で
完全覚醒してからはそうなる」
サラ「更に外部の敵という敵は同じ種族間だけだ
から、絶滅する事の方が不思議よね」
リサ「そうよねぇ、なんかおかしいと思ったの
よ。資料でしか知らなかったけど、龍族
って強い種族なのは私も分かるし、そう
簡単に絶滅するとは思えなかったから」
バリウス「そうだな……」
そのバリウスが言葉を発したタイミングで扉が開いた。
男「ただいまっと!……あ、剣王戻りましたぜ
?誰?そこの美人さん」
バリウス「リサだ。リサ・カルディス」
男「なんだって?!」
バリウス「まぁ落ち着け、サッド。
彼女にちゃんと挨拶しろ。王家の生
き残りだ」
サッド「これは失礼!オレはサッド・タイラー
この剣士団のエースだぜ!」
自慢げに自己紹介。
バリウス&サラ「………………」
リサ「よ、よろしく……」
サッド「で、説明して下さいよ剣王」
────一通り説明する……────
サッド「ほぇ~、フィリップも剣王に楯突くなん
て馬鹿ですね(笑)」
バリウス「まぁとりあえずはリサを護衛しないと
な。恐らくヤツらに知られてしまっ
ていると見て間違いないだろう。」
サラ「私達の計画はどうします?」
バリウス「状況次第だな…」
リサ「???????」
リサは彼等の会話についていけてない感じでキョロキョロしている。
バリウス「リサ、これからの行動はオレ達と一緒
だ。それと辛いかもしれないが、学
生生活はもう出来ないと思ってく
れ。狙われるからな」
リサ「わ、分かった……」
少し考え込む様にリサは黙ったが、覚悟を決めたのか質問する。
リサ「一つ聞きたいんだけど、剣王って……?」
サラ「剣王は、クリスタリカ王国の剣士の中で最
強である称号なの」
リサ「凄い……」
バリウス「サラ、それくらいで……
今は力の半分しか出せない。訳あっ
てな……」
サッド「それでもクリスタリカ最強は間違いない
ですよ剣王!うんうん!」
バリウス「とりあえず、これからの行動の打ち合
わせだな」
──────クリスタリカ某所──────
フィリップ「戻りました!はぁはぁ……」
男「お前、バリウスと剣を交えたそうだな…」
フィリップ「…! すみません……」
男「今後の事を考えて、お前は消す……」
フィリップ「……!!お許しを!ジェネシス様!!」
ジェネシス「お前、その名を口にしたな………」
フィリップ「う!………あ”………ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
フィリップの肉体が膨らんでいく。全身が水風船の様に大きく膨張し限界近くまで膨らんだ所で止まる。
ジェネシス「言い残す事はあるか?ん?」
フィリップ「お………お許………し………」
ジェネシス「ふっ………」
膨張が再開する。フィリップはもう声が出せない状態となった瞬間…………
バンッ!!…………ベチャベチャ…………
ジェネシス「エレメンティストがいつまでも戦え
ないと思うなよ、バリウス………」
その空間はフィリップの肉片と血の惨状だった。
────第6話に続く────