第三章 古代剣士 第8話
リサの部屋に現れた謎の黒い者の正体、そして各々の行動の目的は……
バリウスは首を締め付けられた状態でもがいていた。こちらの攻撃は受け付けないが、黒い者の攻撃はこちらに通用する。
どうにか突き放そうと試みるが、黒い者に触れる事すら出来ない。
黒い者「アア~……」
バリウス「うぐ………ぐっ………」
ジリジリと遠のく意識の中で、バリウスは対応策を模索していた。すると何処からか初めて感じる気配にバリウスとリサは気付いた。
バリウス(リサ、動くな……)
バリウスはリサに合図を送る。その後バリウスは強烈なオーラを放った。
バリウスの全身から放出されたオーラで黒い者は怯んだ。
バリウス(よし!いける!)
バリウスの首を締め付けていた力が緩んだ。そしてバリウスが気合いを入れる。
バリウス「はぁ!!」
小屋の窓のガラスが割れ、それと同時に黒い者は姿を消した。
バリウス「はぁ…はぁ…」
リサがベッドの下から出ようとしていたが、もう一つの気配も気になるバリウスは合図で制止する。そしてもう一つの気配の方に向かって叫んだ。
バリウス「そこにいるのは誰だ!」
「ほぉ……私に気付くとはな………」
男の声がした。バリウスは警戒し剣を握り直す。外から暗い小屋に入って来た。バリウスはサッと灯りをつける。
バリウス「……! 何者だ!」
部屋の灯りに照らされ姿が見えた。見慣れない格好をしている。
男「なるほど……其方が剣王か……」
バリウス(オレを知ってる!……)
バリウスは構える。
男「今は其方と殺り合う気はない……。
フッ……私の人形を消したとはなかな
かだな。力を試させて貰ったまでだ」
バリウス「何が目的だ……」
男「審判者を守るに相応しいかどうか……」
バリウス「……?」
男「申し遅れた。私は神に仕える『破』を司る。
名をヴァズ。いずれ相見えるだろう」
バリウス「な!………か、神……」
ヴァズ「それまでしっかり守れよ剣王。
審判者はなくてはならない存在だ」
ヴァズはその場から立ち去ろうと背を向けたが、バリウスは声をかけた。
バリウス「何が目的だ!答えろ!」
ヴァズ「さぁな…………」
それを言い残してヴァズは姿を消した。
破壊神を名乗ったヴァズ。不思議な行動にバリウスは疑問に思っていた。
リサは徐に出てきた。心配そうにバリウスに近寄ってくる。
リサ「大丈夫?」
バリウス「ああ。心配かけてすまない」
リサ「結局、あの人って………」
バリウス「目的が見えないけどオレ達を試していた
らしいな……」
リサ「謎が多すぎて分からなくなってきた……」
バリウス「それはオレも同意見だな。
もうオレ達の常識が通用しないのかも
しれない……
やはりカーン老師の知恵を借りて行動
しないと迂闊に挑んでもやられると思
う。」
リサ「気を付けて、バリウス」
バリウス「ありがとう。
まだ夜明けまで時間があるな……
とりあえずは危険は去ったみたいだ。
少し休もう………」
神……謎が深まるばかりだが…………
─────第9話に続く─────




