第三章 古代剣士 第4話
クリスタリカの街を襲った謎の男、『親父』と名乗るこの男の正体とは………
バリウスとリサの二人は電車を乗り継いで、中央区付近に到着した。そして二人共剣士の気配に気付く。
バリウス「この気配……まさか!」
リサ「中央区辺りかも!…バリウス!行こう!」
バリウス「よし!リサ、掴まれ!」
二人は駅のホームが空中浮遊で現地へと向かった。
少し離れた場所から煙が上がっている。二人はその方向へ急いだ。すると繁華街の交差点のど真ん中で一人の男が長い剣を持って立っている。
バリウス「見つけた!アイツか!」
リサ「気を付けて!あの人、凄く嫌な感じする!」
バリウス「ああ、そうだな」
二人は男の所に降り立った。それに気付いたのか、男はこちらを見た。
男「……よぉ、気配で分かったぞ。
デカくなったなぁ、バリウス………」
バリウス「…? あ、あんたは……」
何故自分の名前を知っているのか、バリウスには解らなかった。
男「おいおい、父親を忘れるとはなかなかの親不
孝者だぞ」
バリウス「………!」
それを聞いた瞬間、幼少期のバリウスの記憶が掘り起こされた。
母親を殺した張本人、それこそまさにこの目の前の男であり、父親のシリウス・ゲインだった。
バリウスは溢れる感情が抑えられない状態だった。そして……
バリウス「貴様ーーーーー!!」
冷静さを欠いたバリウスはシリウスに切り込む。シリウスはニヤリと笑みを浮かべて攻撃を受け止めた。
ガシャン!………
シリウス「ほぉ、良い腕だ……」
バリウス「母を殺し、弟を攫った!
母が残した剣に込めた思いをが、貴様
に理解出来るか!」
シリウス「フッフッフッ………全ては計画通り
だ。お前達の力を俺が手に入れる為の
な……」
バリウス「なんだと?!…何を企んでいる!」
シリウス「俺が次の『神』になる……」
バリウス「……?」
シリウス「お前は知らなくても良い事だ」
シリウスはバリウスの隙を付き攻撃を仕掛ける。慌てた様にバリウスはガードしたが………
バキン!!…………ザッ!
なんと、バリウスが使っていた剣が折れた。
バリウス「……な、何!」
断面を見ると、折れたと言うより斬られた様だった。破断面があまりにも綺麗だったのだ。
シリウス「今はここまでにしといてやろう。
次に会うときはお前の命とオーラを俺
が頂く……まぁ、せいぜい足掻け」
そう言い残しシリウスは去って行った。バリウスは斬れた剣を見つめたまま呆然としていた。
リサ「……バリウス?…」
バリウス「これは由々しき事態かもしれない」
リサ「どういう事?」
バリウスは不安気にリサに呟く。
バリウス「もう生きていないと思われていた古代
の剣士がいる……
いや、居ても不思議じゃない。不老長
寿な上に強い!古代の剣士達は激戦を
くぐって来た猛者達だ……」
リサ「そ、そんな………」
バリウス「とりあえず一旦部屋に戻ろう。
こんな切れた剣では空中浮遊以外何も
出来ないから」
リサ「うん」
こうして、公共交通機関を使わず、直接リサの部屋に向かう事となった。
バリウスが言う『古代の剣士』の力はどれ程のものなのだろうか……
────第5話に続く────




